人事の仕事はどの企業でも必要とされるポジションです。
転職して年収を上げるためにはどのような経験が必要とされるのでしょうか。
また、人事の平均年収とは一体いくらくらいなのでしょう。
人事での転職を考える際の参考にしてみてください。
目次
人事の業務内容とは?
人事の仕事は、その会社に関する人について管理することです。
直接的に会社の売り上げなどに貢献するわけではありませんが、会社は人でできています。
新規社員の採用や、会社内部の人員配置などに権限を持ちますので、その責任は大きいでしょう。
会社に与える影響にも大きなものがあります。規模が大きな会社の場合は人事部があり、専門的に採用業務を行ったり、社内の人事活動を行ったりします。
会社が大きくなればなるほど人の入れ替わりも激しくなりますので、一年中新卒や中途採用面接を行っているということも珍しくありません。
人事の仕事には人員配置や採用のほかにも給料計算に関する事や、社会保険の手続き、就業規則に関する業務、労働組合との交渉など幅広い分野の業務があります。
規模の小さい会社では管理部門に割ける人材が少ない事情もありますので、中小企業では人事総務などとして一人から数人でこなしていることも多いです。
人事の年収相場は?年代別ごとにチェック!
人事の年収は他の管理部門や間接部門からすると比較的高めかもしれません。
会社に関する人材を扱う仕事は重要ですので、他部門よりもその責任が重く置かれているからでしょう。
企業の規模の大きさによってその年収は大きく変わります。
平均的な年代別年収は、20代後半~30代前半で一般主任クラスなら350~450万円程です。
30代後半係長クラスになると450~550万円程が見込めます。
40代前半課長クラスですと550~700万円程になるようです。さらに40代後半ともなれば700~900万円程の平均年収となります。
人事の中でも役職に就くことでその年収は上がります。
営業職などとは異なり、人生経験や社内での交渉事への対応力など、様々な適応能力が求められます。
その為年収としては、キャリアを積めば積むほど評価されて高くなっていくでしょう。
外資系の企業では、さらに100~300万円ほどがプラスされるようです。これは人事業務以外にも語学力が必要とされるからでしょう。
人事の部長クラスになると年収は高い!?
人事でも部長級の待遇になれば、年収1000万円以上を見込むことは可能でしょう。
人事の仕事はマニュアル通りに進められることばかりではありません。多様な人のニーズに応え、折衝する能力が求められます。
経験によってしか得ることが難しい能力でもあります。
人事の管理職ともなれば、会社の人事計画や採用計画に深く携わり、会社の根幹をなす部門として重要なポジションであることは間違いありません。
人事系の資格のほか、TOEICなどの語学系資格、労働組合との交渉経験や人事制度構築の経験など、多様なスキルを求められるでしょう。
人事の転職で年収をアップするためにはこの経験と資格が必要!
転職して年収アップを目指すには、経験や資格が必要です。
社内の人事交渉だけでなく、社外との折衝にも長けたスキルがあれば、人事での転職に役立つでしょう。
具体的には語学力や国家資格、企業での人事に関する経験が求められます。
TOEIC(英語力)
企業の規模が大きくなればなるほど、国際的なコミュニケーション能力が求められます。
人事採用にしても、今後国際的な働きかけが重要となってくるでしょう。
日本であっても大企業のトップは外国籍の方であるところは多いです。海外に支社のある企業も多数あります。
採用する側としても、グローバルな対応を求められるでしょう。TOEICは基本的な語学力の指標となります。
国家資格(社会保険労務士や衛生管理者)
人事の仕事は社内での勤労管理や就業規則の管理など、豊富な知識を求められます。
社会保険労務士の資格は企業内の労務管理をする上で重要な、幅広い知識があることの証明となります。
簡単な資格ではありませんが、取得すれば評価は高いです。
衛生管理者は、労働環境の管理能力を示す資格です。労働者の環境を守るため、人事職で持っておくと評価される資格の一つです。
人事制度の構築経験
人事は会社の運営にも関わる重要なポジションです。
人事の仕事の中で、人事制度の構築は会社にとってもそこで働く人にとっても重要な意味を持ちます。
人事評価の在り方や、給与システム、福利厚生や勤怠管理など、その範囲は広いです。
成果報酬型の体制が広まりつつある中で、人事制度の構築経験は大きなアピールポイントとなります。
きちんとした人事制度が整っているという企業はそう多くはありません。人事制度の構築経験を持った人は様々な企業で即戦力として評価されるでしょう。
労働組合と賃金交渉の経験
労働組合との折衝経験も人事の転職では高い評価が得られる経験です。
賃金交渉は労働者にとっての一大事であるとともに、企業にとっても会社の存続まで関わる重要な部分です。
両者の折り合いをつける事は、なかなか一筋縄ではいきません。人事は労働者でもあり、管理する部門でもあります。
自分達労働者としての立場と、上部層の考えをまとめる能力が必要となります。
そうした経験も転職するうえではアピール材料となるでしょう。
人事で転職に成功した人の体験談はこちら!
私立大学の経済学部を卒業したAさんは、新卒で大手日系メーカーに就職しました。
人事部で5年間、採用担当として経験を積んだそうです。人事のスペシャリストとしてのキャリアを考え、転職するに至ったということでした。
スペシャリストとして働くため、専門的なキャリアを築く事の出来る外資系の企業を選んだそうです。
人事の転職に精通するサイトを通じての転職だったため、担当者のキャリアプランのアドバイスもとても参考になったようです。
現在から5年後、10年後と中長期的なプランを考え、自分の実現したいキャリアプランを立てる事ができたことで、転職の展望もクリアになったとのことでした。
転職前の年収は500万円だったので、平均よりは高い方です。転職後は年収550万円とアップしました。
現在は外資系の人事部にて人事企画の担当をしています。前職よりも専門性の高い職域で、自身のこれからのキャリアアップにも大いにつながっていると感じているようです。
人事の年収相場を知って、転職の前に経験を積み資格を取ろう!
人事の仕事は、平均よりは高めの年収が期待できます。
転職で年収アップを目指すために必要なのは、人事における豊富な経験と実務に役立つ資格です。
実際の人事の仕事は、社内だけでなく、社外との交渉力も必要となります。
人事に関する国家資格や語学スキルと共に、社内外での折衝経験を積めば、求められる人事として転職成功に至ることができるでしょう。