Big4税理士法人に興味がある、英語が得意だから語学を活かすために外資系会計事務所や外資クライアントを取り扱う会計事務所への転職に興味があるなど、外資に興味を持つ理由はそれぞれですが、意外と興味を持つ方は多くいらっしゃいます。
ここではそんな外資系会計事務所への転職に際してのポイントについて見ていきたいと思います。
なお、Big4を外資系という形で分類するものか迷いましたが、ここでは外資系税理士法人という括りで説明させていただきます。
目次
外資系会計事務所はBig4とそれ以外に分けられる
PwC税理士法人、EY税理士法人、KPMG税理士法人、デロイト トーマツ税理士法人の4つをBIG4税理士法人と呼びますが、外資会計事務所はこの4つとそれ以外に分類することができます。
BIG4とそれ以外で分類するのは、Big4税理士法人の業務が特殊であり、他の会計事務所とサービスの種類が異なるからです。
Big4税理士法人
グローバル会計事務所であるPwC、EY、Deloitte、KPMGのメンバーファームとして日本で税務を提供する税理士法人であり、大手企業を中心として各種税務業務サービスを提供しています。
転職という視点をメインに記載させて頂くと、グローバル展開する大手企業や外資企業向けに税務コンプライアンスや組織再編、移転価格などを展開しているため、当然英語力が必須となります。
具体的にはTOEIC最低でも700~800点程度は欲しいところではないでしょうか。
高度な税務スキルが求められ、難解な論点を理解する高い税務知識が必要とされる一方で、業務の範囲は意外と狭いので特定の分野においてかなり詳しいといった状態になろうかと思います。
一般的な会計事務所であれば税務に関する相談から記帳代行、決算・申告と幅広く業務を対応しつつ、顧問先企業の社長さんとコミュニケーションも取りながら業務を進めていくのに対し、Big4のような大手税理士法人は細かく分業制になっているので、仕事の範囲としては狭くなりがちです。
一般的な会計事務所によくある記帳や申告業務はあまりなく、レビュー、コンサルが中心です。
ただ、Big4じゃないと経験できない難解な業務、規模の大きな業務というものがたくさんあり、そもそも国際税務という視点で行くとBig4じゃないと経験できない業務が多数あるため、国際関係での業務を考えているケースでは一度は経験しておきたい職場であろうと思います。
なお、外資系企業のクライアントも多数抱えておりますが、この場合では必ずしも大手企業ばかりとは限りません。
所属により業務内容やクライアントは変わってくるので一概に上記がすべてという事では無く、ここではザックリ記載しましたが、所属する部門により得られる経験、求められるスキルは変わるので、Big4税理士法人の細かい仕事内容等について知りたい方は会計事務所に強い転職エージェントから情報を取得すると良いでしょう。
また、ここではBig4とひとくくりにしてしまいましたが、例えば、Big4ごとでも多少違いはあるので、Big4税理士法人各社の違いなども押さえておくと良いでしょう。
外資と言ってもBig4に興味があるケースではBig4税理士法人への転職 Big4税理士法人は今なら転職しやすい?もご参照ください。
Big4以外の外資系会計事務所
Big4以外の外資系会計事務所は記帳業務・給与計算代行などのアウトソーシング業務を中心に展開しているところが多いでしょう。
もちろんコンサルティングを中心としているところもありますが、いずれにせよBig4と異なり業務領域を絞っているケースが大半です。
働く視点で見るとBig4と異なり当該領域における業務を幅広く業務が経験できるのが良い点と言え、また、クライアント経営者とのコミュニケーション機会もあるため、勉強になる機会は多いかと思います。
将来的に独立を目指すのであれば、中小規模の会計事務所の経験もしておく方が良かったりすることもあるので、Big4以外も検討してみると良いかと思います。
外資系会計事務所へ転職する際の注意点
Big4税理士法人はある種日系企業でありそこまでガッツリ外資というわけではありませんが、一般的には外資と日系では社風や慣習などが大きく異なるので注意すべき点がいくつかあります。
外資系会計事務所のクライアントは外資系企業であるケースが多いため、休日を外資クライアントに合わせているケースも多いことから一般的な日本のカレンダーと休みが合わないケースもあります。
商習慣・休日・価値観などが異なる他、業務に対するスタンスも異なる傾向にあり、日本よりも実力主義であり、ポジションを上げていくにしたがって求められる業務量・責任はどんどん上がっていくので、待遇面で良い思いをする一方で、耐えられずに辞めてしまうケースもあります。
また、スキル・経験面での注意点も有り、取り扱うクライアントのタイプや提供するサービスが会計事務所ごとで大きく異なり、経験できる業務に大きな違いが生じる可能性があるため、先のキャリアも見越して求人先は選定しましょう。
具体的に外資系会計事務所へ転職する際に求められるスキル
英語を始めとする語学力が必須となります。
英語はTOEIC何点といった基準もありますが、それ以上にビジネスで通用する英語かどうかも希望する部門によっては大きな基準となります。
ただ、外資だからと言って全ての領域で英語が必要とされるとは限らず、入社時点ではTOEICの点数はあるけど英会話はほとんど出来ないといったケースで入り、徐々に伸ばしていくことでOKといった場合もあるので、何がやりたいか、どこを希望するか次第なこともあります。
後は実務経験も非常に重要です。
会計事務所での実務経験があることが望ましいですが、外資系一般企業での経理実務も評価対象となります。
後はご年齢と比して現行スキルがどうかというところでの判断になろうかと思います。
英語を活かしたいだけなら外資系にこだわるのではなく国際を取り扱う会計事務所へ転職する選択も
海外に進出する日系企業も多いので、英語ができる税理士の需要は高いことから英語力が活かせる会計事務所は増えています。
外資系にこだわっているのではなく、英語を活かした転職がしたいケースでは広く選択肢を持つことも可能です。
また、逆に日本に進出している外国法人向けのインバウンド中心の会計事務所もあるので、そういったところを就職先に選ぶのも選択肢の一つかと思います。
外資系会計事務所へ転職するにはどうすれば?
Big4も含めて外資系の会計事務所や英語が活かせる会計事務所に転職したいというケースでは会計事務所に詳しい転職エージェントの利用が良いでしょう。
Big4税理士法人であれば当該各事務所の違い等に関する情報を細かく得られ、入社後のキャリアに関する情報も得られるのでイメージがつかみやすいです。
実際の選考においても書類の書き方はもちろん各ファーム・部門に合わせた面接対策などが受けられるので利用は必須と言えるでしょう。
その他の会計事務所においても、外から見ただけでは抱えるクライアントの特性や業務領域の違いは見え難いので、しっかり各事務所に入り込んでいるエージェントから情報を取得した方が安全で間違いが無いです。
特にBig4税理士法人はどこの転職エージェントでも求人を持っていたりするものですが、情報の密度は各エージェントごとで全然違うので利用するエージェントは厳選した方が良いです。
そうした中において、多くの方が既にご存じかも知れませんがレックスアドバイザーズが会計事務所業界における情報への精通度が高く、Big4等に関しても各社の違いをしっかり押さえて説明してくれるので利用するのに適していると言えます。
また、国際領域の会計事務所の転職にも強いので、Big4以外の英語等が活かせる会計事務所への転職支援にも強いです。
転職前段階の情報収集でも有用ですが、その後も見据えた提案が頂けるのでキャリア構築を考える転職においては非常に有用だと考えます。
なお、現時点ではスキル不足等が要因で転職が難しいというケースもあるかもしれませんが、何が足りないのかを知ることでこれから先にやることが明確になるので、そういった視点で見ても税理士に精通したエージェント利用をおすすめします。
外資系会計事務所への転職まとめ
Big4とそれ以外の外資系会計事務所への転職に関するポイントなどを記載させていただきましたが、各所でキャリア的なメリットデメリットがあります。
Big4等の大手の方が当然得られる収入は多く、高度な業務経験、専門性という意味では高いものが身につきますが、業務範囲は狭く、一般的な会計事務所で経験できる一般的なよくある税理士が得意とする業務経験があまり積めないといったこともあります。
ご自身の思い描くキャリアから逆算してどのような会計事務所へ転職するのが良いか検討されると良いでしょう。
具体的に転職を考えているというケースではレックスアドバイザーズなどの会計事務所に詳しい転職支援会社の利用を検討してみてください。
なお、転職エージェントをどこにしようか迷っているなどあれば、会計事務所・税理士におすすめの転職エージェント・転職サイトを紹介!税理士が転職で失敗しないために!で詳しくご案内しているのでご覧ください。
特化型エージェントにて勤務していた経験等をもとに記載しておりますのである程度参考にしていただけるものと考えます。