このページは、公認会計士向けの転職エージェントに勤務した経験を活かし、会計士におすすめの転職エージェントを紹介していきます。
ただ、公認会計士の転職先は多岐にわたるため、特定のとあるエージェントがすべての面で最もおすすめであるとは言い難くなっています。
公認会計士のキャリアには詳しいが事業会社の求人をそれほど持っていないエージェントがあったり、逆に求人の数は多いが相談に力を入れていないエージェントがあったりなど、マチマチです。
そもそもどういった業界・領域へ転職すべきか、キャリア的な部分から相談したいという公認会計士の方もいらっしゃるでしょう。
そのため、このページでは、希望転職先やキャリア、抱えている悩みなどをベースにして、どのようなエージェントを使うと良さそうかということを解説していきます。
2024年も後半戦となり、また繁忙期が徐々に近づいてきます。情報収集はできるうちに行っておきましょう。
以下の表は、本ページで記載するエージェントの特徴をまとめたものとなります。以下表をクリックすると、本ページ内にある該当するエージェント詳細記載場所へ移動します。
目次
- 1 監査法人や会計事務所が希望転職先の会計士におすすめの転職エージェント
- 2 事業会社(上場企業の経理や経営企画、内部監査など)を転職先として検討している会計士におすすめの転職エージェント
- 3 事業会社(ベンチャー企業)を転職先として検討している会計士向けの転職エージェント
- 4 コンサルティングファーム(FAS等)を転職先として検討している会計士向けの転職エージェント
- 5 転職先選びやキャリアで迷っている会計士向け転職エージェント
- 6 公認会計士におすすめの転職エージェント一覧と詳細
- 6.1 レックスアドバイザーズ:キャリアの相談に定評があり公認会計士に精通した転職エージェント
- 6.2 マイナビ会計士:転職面談満足度が高く幅広い転職先に対応可能なエージェント ※マイナビのプロモーションを含みます
- 6.3 MS-Japan:事業会社と会計事務所領域の求人数が豊富な転職エージェント
- 6.4 ジャスネットキャリア:会計士の転職相談に定評のあるエージェント
- 6.5 会計業界の転職先サーチに強いエージェントのHUPRO
- 6.6 コトラ:ファンドを含めた金融業界に興味のある会計士におすすめのエージェント
- 6.7 アンテロープ
- 6.8 ムービン:会計士も含めたコンサル業界への転職に定評があるエージェント
- 6.9 WARCエージェント:会計士のベンチャー経理・CFOへの転職でおすすめ
- 6.10 グローバル企業の転職に強い転職エージェントのJACリクルートメント
- 6.11 外資系ハイクラスポジションの転職エージェントのロバート・ウォルターズ
- 6.12 エリートネットワーク
- 7 監査法人を辞めたいからとりあえず転職したいという場合は老舗のエージェントも
- 8 公認会計士が潜在的な採用需要が高いことを知っているエージェントの利用のすすめ
- 9 なぜ公認会計士は転職エージェントを利用した方がいいのか?その理由を知ることが転職成功には重要
- 10 転職エージェント利用のメリット・デメリット・注意点
- 11 転職エージェントに登録しても無理に転職する必要は無い
- 12 転職エージェントを選ぶ際にランキングは気にする必要が無い
- 13 会計士が転職に失敗しないためにはエージェントに頼るだけではダメ
- 14 近年転職エージェントの質は落ちている?相談しても意味が無い?会計士向けエージェントの評判に変化がみられる
- 15 会計士が転職エージェントを利用して意味があった事例
- 16 転職エージェントを利用したが意味が無いと感じた具体的な事例
- 17 転職エージェント利用の流れ
- 18 転職エージェントに頼らない会計士の転職活動も考えてみる
- 19 会計士は転職エージェントを利用する意味・必要性は高いがそれ以外の方法での実績も増えており絶対的なものではない
- 20 公認会計士の転職先やフィールドのことを良く知ってから転職しよう
- 21 会計士の採用者側の視点を理解しておく
- 22 公認会計士の転職の方法は様々
- 23 会計士の転職活動はWeb面談・Web面接が主流に
- 24 会計士のキャリアパスの多様化により転職エージェント利用の重要性が増加
- 25 就業・転職等されている公認会計士に関する調査データ
- 26 会計士が非常勤の求人を探して転職をする場合のエージェントはある?
- 27 USCPA(米国公認会計士)の方の転職エージェントについて
- 28 勤務地別の会計士におすすめの転職エージェント
- 29 公認会計士の転職エージェント利用に関してよくある質問
- 30 公認会計士におすすめの転職エージェントのまとめ
- 31 経験を活かした情報配信を行っています
- 32 公認会計士の求人情報
- 33 参考文献
監査法人や会計事務所が希望転職先の会計士におすすめの転職エージェント
転職エージェント名 | 特徴 |
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レックスアドバイザーズ | Big4監査法人はもちろんですが、中小監査法人、会計士OKの会計事務所の求人を保有しており、それらに関する情報密度の高さから来る評判が高い傾向です。ワークライフバランス志向の高まりから中小監査法人へ転職する方は増えていますが、中小監査法人の知識がないエージェントは意外と多いので、監査法人に興味がある場合は登録を検討してみましょう。独立に備えて税務という場合における会計事務所求人探しでも問題ありません。また、会計士試験合格者が修了考査後や会計士登録後の転職を模索する上で相談するのにも適していると考えます。 |
MS-Japan | 監査法人、会計事務所双方の求人をしっかり保有しています。現在は事業会社への転職支援イメージが強いかもしれませんが、古くから会計業界への転職支援も行っており、実績・情報量ともに豊富です。 |
マイナビ会計士 | Big4はもちろんですが、中小監査法人への転職を検討されている場合は良いでしょう。事例も含めて実績は豊富です。ただ、会計事務所については、小規模事務所にそれほど強くない傾向が見えたため、独立を見据えた転職で探す場合は注意が必要です。 |
HUPRO | 会計事務所の求人を探すという意味ではおすすめです。独自のアルゴリズムを活用した転職診断により最適な求人を素早く見つけることができる他、コンサルタントに転職相談をすることもでき、人とテクノロジーを活用してマッチする求人先を提案してくれる転職サイトです。税務を経験したい会計士の利用に一程度有効性があると考えられます。 |
事業会社(上場企業の経理や経営企画、内部監査など)を転職先として検討している会計士におすすめの転職エージェント
転職エージェント名 | 特徴 |
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MS-Japan | 事業会社の管理部門への転職に大きな強みがある会計士向けの転職エージェントです。端的に求人の数が多いため、選択肢が豊富であることから、希望に叶う転職先は見つけやすい可能性は高いです。近年は公認会計士に人気な転職先は事業会社なので、そういった意味では利用者も多く、実績も豊富です。 |
マイナビ会計士 | マイナビそのものが総合型の転職エージェントなので、事業会社の求人そのものは豊富であると言えるでしょう。会計士のキャリアには詳しいが、事業会社の求人が少ないエージェントが多い中で、事業会社をしっかり紹介できるのは大きな強みだと言えます。経理・財務や経営企画など、会計士に人気のポジションの求人が多数あります。総合型と会計士特化型のいいとこどりのサービスです。 |
ジャスネットキャリア | 創業者が会計士ということもあり、しっかりとした対応が得られます。事業会社経理への転職に強いことと、転職相談をしっかりやってくれるのが良いポイントでしょう。アドバイスをしっかりしてくれるため、事業会社でのキャリアに迷っている場合は助言がもらえる可能性はあります。 |
リクルートエージェント | 公認会計士でなくてもいいポジション、というのが事業会社の経営企画、経理財務には多くなっています。広く求人を探すという意味において、経験豊富な会計士であれば、逆に総合型のエージェントもありです。ただ、監査法人からの転職であったり、FASなどのコンサルからの転職である場合など、そこまで成熟した経験をお持ちであるとは限らない場合、基本的に会計士向けのエージェントを使った方がいいです。 |
JACリクルートメント | 外資やグローバル企業など大手企業でのポジションや英語等の語学力を活かした転職をしたい会計士は利用した方が良い可能性があります。 会計士に特化しているわけではありませんので、キャリアに悩むケースでは会計士特化エージェントの方が相性は良いですが、事業会社におけるハイクラスな求人先を求めるケースでは会計士特化型より求人が多くあり、利用が適す場合があります。ちなみに担当してくれるコンサルタントの方も基本的にはレベルが高く、会計士に限定しませんが利用者の評判は基本的に高いです。なお、会計士でなければならない求人というよりも会計士でも良い転職先が中心となり、レベルの高い求人も多いため、一定以上の水準にないとマッチしないケースもあります。ただ、普通の会計士は、まずは会計士向けのエージェントを活用した方がいいでしょう。 |
エリートネットワーク | 事業会社のハイクラスポジション寄りの転職がしたい会計士の利用であれば良いでしょう。会計士に特化しているわけではありませんので、様々な視点で求人を見たいケースでも良いです。 |
事業会社(ベンチャー企業)を転職先として検討している会計士向けの転職エージェント
転職エージェント名 | 特徴 |
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MS-Japan | 特にベンチャー企業に力を入れているわけではありませんが、IPOを目指すにあたって会計士が必要となる場面が多いことから、CFO候補や経営企画、経営管理などのポジションでの求人は多数ある印象です。 |
マイナビ会計士 | 上記で記載した事項ど同様です。求人を探すという意味での利用でメリットがある他、ベンチャー企業へ行きたい公認会計士はそこまで多いわけではないこと、近年はCFOなどのポジションにファイナンス系人材を登用する動きが増加していることから、ベンチャーを目指すにあたってのキャリア相談という意味での利用価値はあるでしょう。 |
WARCエージェント | ベンチャー企業向けのIPO支援や経営管理支援などを行っていることから、会計士がベンチャー(IPO準備企業)へ転職することを考えるケースでは有用なサービスとなっています。IPO界隈との繋がりも深いですからIPOベンチャーのCFOや経営管理的ポジションを考える会計士などでの利用にマッチすると想定される。 |
コンサルティングファーム(FAS等)を転職先として検討している会計士向けの転職エージェント
転職エージェント名 | 特徴 |
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マイナビ会計士 | 会計士向けのサービスであることから、財務・会計コンサルへの転職が主流です。会計士が初めてコンサルへ転職するなどのケースでは、他の領域も含めたキャリアパスの違いなどの情報収集が可能となっています。コンサルへ転職した後のキャリアも重要なので、しっかりと先を見据えた相談を行い、転職活動をしましょう。コンサルと一口に言っても、ファームの規模、クライアント属性などによって、経験値が変わってくるため、その後のキャリアにも大きな影響があります。しっかり情報収集をしておきましょう。 |
レックスアドバイザーズ | 同様に、コンサルと言っても会計系のコンサルとなりますが、大手FASから中小FASなど、いわゆる財務・会計系のコンサルティングファームへの転職において、中小まで含めたしっかりとした情報が得られます。中小の会計コンサルの求人は会計士に特化しているからこそ得られる情報となります。 |
MS-Japan | 古くから会計士向けに転職支援を粉なっている関係で、会計系のコンサルの求人は豊富です。 |
コトラ | コンサルだけでなく、PEファンドなどのファイナンス領域への転職に興味のある会計士におすすめのエージェントで、当該業界の知識が豊富なので、ファイナンス系の方向性を目指すなど、会計とは別の特殊な業界に興味のある会計士は登録しておきたいです。会計士向けのエージェントでもいいのですが、完全にファイナンス方向に行きたい場合は、会計士向けじゃないところの方が良いでしょう。会計+ファイナンスで幅を広げたいとかであれば、会計士向けのエージェントが良いかと思います。 |
アンテロープ | 金融やコンサルへの転職に興味のある会計士におすすめです。 ただ、会計士専門の転職エージェントというわけではないため、会計士としての資格を活かして幅を持たせた転職活動がしたいケースでは特化型も視野に入れた方が良い。 |
ムービン | コンサルティングファームへの転職に強いため、戦略コンサル等へ転職したい会計士等は登録してみても良いでしょう。基本的に戦略コンサルへ行く会計士はほとんどいませんが、転職できないわけではありません。 なお、一般的な財務・会計コンサルであれば会計士向けの転職エージェントでも問題ありません。 |
転職先選びやキャリアで迷っている会計士向け転職エージェント
転職エージェント名 | 特徴 |
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マイナビ会計士 | 転職相談や書類の作成などのアドバイスに力を入れており、悩んでいる、迷っている会計士の利用におすすめできると考えます。また、転職先選びで迷う場合、広い選択肢を持っている転職エージェントを使った方がマッチする転職先が見つかりやすい傾向にあります。どのようなキャリアがあるのかを知るにあたっても、豊富な転職先ごとにおける事例があるのとないのとでは、多い方がメリットが大きいと言えるでしょう。特に近年は働き方の柔軟性という観点から、事業会社を志向する会計士が増えており、そういった意味での選択肢の豊富さなどでは優位性があると考えます。 |
レックスアドバイザーズ | 転職相談に定評があることから、キャリアに迷う場合での利用に良いでしょう。ワークライフバランス転職にあたっては、事業会社経理のほか、中小監査法人や会計事務所が選択肢に上がることもありますが、そういった監査法人・会計事務所などの会計業界に特に詳しいため、会計領域での転職を中心に考えつつも、キャリアや転職先に迷っているケースでおすすめです。事業会社の求人はやや少ない傾向にあるものの、実績は当然あり、支援は可能です。 |
ジャスネットキャリア | 転職相談に力を入れているほか、アカウンタンツマガジンなどの会計士向けのキャリア冊子などが読めるのが利点です。事業会社経理、会計業界、会計系コンサルと主な会計士の転職先の求人はしっかり保有しており、安定した実績があります。 |
公認会計士におすすめの転職エージェント一覧と詳細
冒頭・上記表の中で記載したとおり、全面的におすすめということではありません。各エージェントの特徴を理解するとともに、今現在あなたがおかれている状況に合わせて利用するエージェントを選んでいきましょう。
レックスアドバイザーズ:キャリアの相談に定評があり公認会計士に精通した転職エージェント
- 志向性が固まっていないため、事例も交えながらじっくり相談し、転職先を決めていきたい会計士
- 監査法人、会計系コンサルなど会計業界への転職を中心に考えている会計士
- 将来の独立を視野に入れ、税務を経験すべく会計事務所への転職を考えている会計士
- 求人先情報に関してしっかり情報提供をしてもらいたい
レックスアドバイザーズの特徴
過去数年の間において、公認会計士の転職相談に関する評判は良い傾向のものが多かったです。そのため、キャリアに悩む方の利用に適していると考えます。
同社では人材協認定人材紹介コンサルタント資格を保有したエージェント担当者なども多くいらっしゃり、過去において知るかぎりにおいては自社社員の教育もしっかり行っていたことから確かなスキルを持った方も多く所属しているので、キャリアに悩むといったケースでの利用に適していると言えるかと思います。
監査法人・会計事務所・会計系コンサルへの転職に特に強く、会計業界での転職においてはとても強いエージェントです。
中小まで含めて、各監査法人や会計事務所、ファームの特徴をしっかり押さえてくれているのはもちろんですが、内情がどうなっているか、どういったキャリアパスが描けるのか、所長(代表)の人柄、上司となる人物の特徴などしっかり情報提供してくれる傾向にあるので、キャリアに悩む会計士はもちろん、求人選びで迷う会計士の方にはマッチしやすいエージェントと言えるでしょう。
ここ最近はワークライフバランス重視の会計士が増えたように思いますので、そういった意味では中小監査法人や会計事務所を選択する方も増えており、情報収集には良いかと思います。
求職者対応という点ではかなり親身にしっかりやってくれるという声が多いためキャリア相談・信頼という点でもGoodな傾向かと思います。
ただし、1つ弱い部分があり、事業会社の求人がやや少ない傾向にあるため、当該領域への転職というケースに弱点を抱えています。
そのため、キャリア相談重視の方で尚且つ会計領域(コンサル・監査法人・会計事務所)での転職希望がある方に適していると言えます。
運営企業 | 株式会社レックスアドバイザーズ |
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求人数(非公開求人含) | 会計業界の求人数は非常に多く、大手だけでなく少数精鋭の優良事務所やファームの求人もある。 |
求人先領域の幅の広さ | 会計業界・コンサル・事業会社など会計士の主な転職先は全て押さえていて問題はないが、どちらかと言えば会計業界の転職に強い。 |
強い領域・業界 | 監査法人・会計事務所・会計系コンサルにはかなり強い |
弱いポイント・注意点 | 事業会社の求人数が少なく弱い印象。ただし知識が弱いわけではないのと求人が無いわけではないため、広く転職相談することはできる。 |
転職サポート | 転職相談から面接対策まで含めしっかり対応して頂けます。ただ求人の紹介をするだけのエージェントにうんざりしているケースではおすすめ |
補足事項 | 転職サポートの良さに定評がある他、会計業界での転職における情報提供力に関して評判が良い傾向であり、会計系コンサルはもちろんのこと税務が経験したい会計士の転職支援もしっかりできる。過去10年間近く(2014年から2020年あたりまでの利用者)の利用者口コミを見てみると他のエージェントに比して対応に関する評判は良いものが多く寄せられている。 ただし、事業会社志望の会計士の場合の利用において、求人が少なかったとの声もあるため、事業会社を中心に考えるのであれば別途合わせて利用していくのが良いと考えられる。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-300031 |
HP | レックスアドバイザーズ公式サイトへ |
レックスアドバイザーズの口コミ・評判
転職相談が丁寧で良かったとする声は多く、特に会計業界での転職支援での評判が良い傾向です。
レックスアドバイザーズの評判や特徴を詳しく見る
マイナビ会計士:転職面談満足度が高く幅広い転職先に対応可能なエージェント
※マイナビのプロモーションを含みます
- ワークライフバランスがとれる転職先(事業会社)を探している
- キャリアの相談がしたい
- 転職活動そのものに不安があるからサポートして欲しい
- 監査法人の次の転職先で悩んでいる
- 書類の作成から面接対策まで不安
等
マイナビ会計士の特徴
転職相談に力を入れているスタンスをとっているので、キャリアに悩むケースではおすすめです。
会計士のキャリアや会計士の業務事情等に精通したエージェント担当者が所属しておりますが、マイナビ会計士を利用して転職面談に満足した方が多いというデータもあり、そういった点からしてもキャリアの相談に対する対応に関して標準以上に優れていると想定できるので、キャリアに悩む会計士の利用に適していると言えます。
また、会計士に特化したサービスなので、当該領域に精通しているのは当然なのですが、母体が大手の人材会社ということもあり、事業会社等の会計業界意外の取り扱い求人もかなり多いので、幅広いフィールドについて情報が蓄積されているのも良いポイントです。
そんなマイナビ会計士ですが、実績としては会計士の希望転職先としてよく候補にあがる事業会社(経理財務・経営企画)、会計系コンサルへの転職実績も豊富であり、当該領域での転職実績や評判を良く頂きます。
また、税理士法人・会計事務所や金融、スタートアップベンチャー等への転職実績もあり、会計士の転職先はかなり広くカバーできていると言っても良いでしょう。
初めて転職する会計士の場合、例えば各コンサルティングファームの規模の大小や種類ごとなどによりキャリアパスがどのように変わっていくか、その先のキャリアにどう影響するのかなど総合的に広く情報を頭に入れておいた方が良いと思いますが、広くデータを持っていて、情報提供・転職支援が可能なマイナビ会計士の利用は適していると言えます。事業会社へ転職するにしても同じことが言えます。
そのため、例えば監査法人からの転職先やキャリアに悩んでいるという若手の会計士の方の転職実績も豊富で、あれもいいけどこれも良い、どうしようと悩んでいる方には非常に良いでしょう。
ただし、税務の経験がしたいということで会計事務所への転職をメインに考えているケースにおいては少し注意も必要で、求人は結構持っているのですが、さほど有名でない事務所については詳しくない傾向も見て取れるため、税務希望の会計士は別途会計事務所領域に精通したエージェント利用を考慮する必要はあります。
運営企業 | 株式会社マイナビ |
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求人先領域の幅の広さ | 監査法人、会計事務所、事業会社、各種コンサルなど対応可能な転職先フィールドはかなり広く、それぞれの領域において求人数も申し分ないため転職実現性も高い |
強い領域・業界 | 事業会社、コンサル(会計等)、監査法人への転職を考える会計士に良い。 |
弱い領域・ポイント | 有名どころ以外の会計事務所に対する知識がやや浅い傾向があると感じる。 |
転職サポート | 転職相談に力を入れているほか、面接対策、書類対策もかなりしっかりやってくれるので初めての転職でも安心。 また、コンサルへの転職を希望するケースでは、例えば大手コンサルと中小コンサルで今後のキャリアがどう変わっていくか、そもそも各ファームでどんな違いがあるかなども教えてもらえる。 |
補足事項 | 基本的に会計士が転職する領域全般に強く、キャリア事例等も豊富に持っているので参考になる話が聞けるためおすすめです。ただし、将来独立を考えていて税務をやりたいというケースでは、別途会計事務所に精通したところも合わせた方が良いかもしれない(会計事務所の求人は多数保有しています)。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-080554 |
HP | マイナビ会計士公式サイトを見る |
マイナビ会計士の口コミ・評判
事業会社への転職成功者での利用者が多く、会計士向けの事業会社の経理・財務系求人の豊富さや転職サポート・転職相談の満足度が高い傾向で、比較的良い印象の傾向の声が多いです。
マイナビ会計士の評判や特徴を見る
MS-Japan:事業会社と会計事務所領域の求人数が豊富な転職エージェント
- 豊富な選択肢(求人)から転職先を選んでいきたい会計士
- 事業会社の経理や経営企画など管理部門への転職に興味がある会計士
- 事業会社へ転職した場合のキャリアパスが気になる会計士
- 会計業界(コンサル含)で転職するか事業会社へ転職するか迷っている会計士
等
MS-Japanの会計士転職支援の特徴
古くから公認会計士を始めとする士業有資格者の転職支援を行っており、多くの会計士が利用している転職エージェントです。
事業会社の経理財務への転職に力を入れていることから当該領域への会計士の転職にはかなり強いのはご存じのことと思いますが、それに加えて昔から監査法人やコンサル含む会計事務所業界の転職支援もしっかり行っているので、大手会計ファームだけでなく、小規模・少数精鋭会計事務所との付き合いも多く、会計士が税務も経験しておきたいと考えた際の転職先の紹介を受ける意味においても求人と業界知識・データが蓄積されており、おすすめできる転職エージェントと言えます。
独立に備えて中小企業税務に興味があるという会計士の方も意外と多いですので、そうしたケースでの転職でも良いかと思います。
会計業界について記載しましたが、ご存じの通り事業会社への転職にも強く、加えて会計系のコンサル求人などもしっかり揃えてくれているので、一般的な会計士が転職先に選ぶゾーンの求人は豊富で申し分ありません。
担当してくれるエージェントさんによりサポートの質に差が出ることも多いですが、しっかりした担当者にあたれば良い相談が受けられるほか、求人数と求人の幅が広いということもあり、希望の求人先とのめぐり合わせという意味では確度が高いエージェントです。
キャリアに迷うケースでは、現時点でどういった選択肢が考えられるのかと言ったことを具体的に求人を見ながら可能性を模索していくことでイメージが持てることも多いので、会計業界だけでなく、事業会社も含めて会計士向けの求人が多いのは良いポイントです。
会計士向けの求人の幅・量という意味ではトップクラスと言えるでしょう。
運営企業 | 株式会社MS-Japan |
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HP | MS-Japan |
求人数(非公開求人含) | 会計士向け求人数はトップクラス |
求人先領域の幅の広さ | 会計士の転職先フィールドという視点では事業会社からコンサル、ベンチャー、金融などかなり幅広く求人を保有 |
強い領域・業界 | 事業会社、会計事務所・会計系ファームを転職先希望に強く含む会計士におすすめのエージェント |
弱いポイント・注意点 | 求人数は多いため転職実現性という意味では非常に良いが、転職相談をじっくりやりたいケースでは担当者により力量に差があるなどの声も有る(どのエージェントもこの声は増加傾向)。 |
転職サポート | 上記と関連して担当者によるところが大きいことが予測されますが、これまで企業として蓄積した情報とノウハウはとても役にたつのと、実績が豊富なので選考通過のためのポイントはしっかり得られる。会計事務所領域においては各事務所の違いなども聞ける。また、調査結果として90%以上の方に再びMS-Japanのサービスを使いたいと回答してもらえているデータ(※3)も提示されており、基本的にはレベルの高い方が対応してくれるものと推定されます。逆にそうでなければ士業・管理部門という狭い領域の職業紹介事業でここまで会社は大きくならないかなとも思います(東証プライム上場)。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-307066 |
MS-Japanの口コミ・評判
求人の質・量に関しては良い傾向の声が多く、転職を実現するにあたって最も重要なその選択肢の豊富さについて評価が高い傾向です。
事業会社・会計業界・コンサルなど多数のフィールドの求人を保有している他、スタートアップベンチャーから中堅企業、大手上場企業まで企業規模などにとらわれず求人を保有しているのも良い評判の1つとして挙げられます。
会計士向けのエージェントの中では対応領域はかなり広いと言え、希望を叶える転職を実現するためには登録しておきたいエージェントの1つと言えます。
MS-Japanの評判や特徴について見る
ジャスネットキャリア:会計士の転職相談に定評のあるエージェント
- キャリアに悩んでいて迷っている、相談したい、他の人の事例を詳しく聞きたいケース
- じっくり時間をかけて転職活動を行いたい
- アカウンタンツマガジンというキャリア冊子が読みたい方
ジャスネットキャリアの転職支援の特徴
ジャスネットの会計士転職支援サービスの大きな特徴はキャリア相談に力を入れている点でしょう。
これまでの経験、希望や志向性などを詳しく聞き、それらを総合的に判断してキャリアの相談をしてくれるエージェントです。
そのため、自身では気が付かなかったキャリアパスやルートに気が付ける可能性があり、キャリアに悩むケースでの利用には適していると言えます。
ただし、それゆえに意に沿わない提案を受けることもあり、人によってはそこに不満を感じるケースもあるようですが、意見の一つとして客観的に自分を見つめるのに良いのではないかと思います。
キャリアに正解は無いので難しいところですが、転職・キャリアのプロとして多くの事例を見てきた経験からの提案が受けられるので個人的にはキャリアに悩んでいるケースでは利用してもらいたいエージェントの1つです。
なお、ジャスネットは職業紹介優良事業者認定を受けており、そうしたことからもサービスの質の高さはあるといって問題無いでしょう。
その他、アカウンタンツマガジンなどの冊子ツールはキャリアパスや他の会計士のキャリア事例を見るうえで非常に参考になり、登録すると読めるのでおすすめです。
弱い部分としては、会計事務所への転職に関してはそこまで強くなく、求人は少ない傾向(大手・準大手クラスはあるが小規模・少数精鋭は少ない)ですので、税務をやりたい方には向かないです。
運営企業 | ジャスネットコミュニケーションズ株式会社 |
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求人数(非公開求人含) | 会計士向け求人数は多く、監査法人、事業会社経理、会計コンサルは十分な求人数がある。 |
求人先領域の幅の広さ | 通常会計士が転職する上では申し分ない領域の広さだが、会計事務所は大手が中心でそれほど詳しくない |
強い領域・業界 | 事業会社経理、会計系コンサルなどにはどちらかと言えば強い |
弱いポイント・注意点 | 会計事務所領域はそこまででもない。大手以外は知識・求人ともに無い傾向にある。 |
転職サポート | 丁寧であり、相談には熱心に答えてくれるため、悩んでいる方には良いと思われる。当然、応募書類の添削や面接対策などもしっかりしている。 |
補足事項 | 事業会社経理の求人は多い。その他会計系コンサル等もしっかり取り扱っており、各ファームの違い等もきちんと教えてくれるため、安心して求人選びもできる。 また、登録するとアカウンタンツマガジンという冊子がもらえるのですが、これには様々な会計士等のキャリアが紹介されていて、結構見ていてよかったので、こうしたものが手に入るのも良い。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-070198 |
HP | ジャスネットキャリア公式サイトへ |
ジャスネットの口コミ・評判
転職相談においてプロの立場としてしっかりとした意見がもらえたといった声も多く、厳しくもしっかりとしたアドバイスをくれる印象の声が特徴的でした。事業会社経理への転職に強く、評判は良い傾向。
ジャスネットの口コミを見る
会計業界の転職先サーチに強いエージェントのHUPRO
- 会計事務所への転職を視野に入れている会計士
- 残業を減らすなど労働環境を改善する転職を考えている会計士
- 転職診断等のコンテンツに興味がある会計士
HUPROの特徴
大学との共同研究による独自開発のアルゴリズムを用いた転職診断が行えます。
会計事務所は全国に3万事務所以上存在しており、そうした情報を自身でサーチするのは困難なため、テクノロジーを活用した転職診断はとても有用なのではないかと考えられます。
多くのデータに基づいた解析を行っており、様々なデータを基に、税務と監査バランスよくやりたいといったあなたの希望に合わせた会計事務所や監査法人の求人の紹介が受けられます。
全国の会計事務所求人を多数保有しているため、幅広い選択肢の中からあなたに最適な求人が見つかることと思います。
会計事務所の求人探しにおいては、求人量と情報量の視点からおすすめと言えるでしょう。残業が少ない会計事務所を探している、子育てに理解のある会計事務所を探しているなど、キャリア視点ではなく、条件面重視で求人を探すケースでも見つかりやすく良いと言えます。
転職診断だけではなく、エージェント担当者に相談することも可能なので、テクノロジーと人間の双方の強みを生かした転職支援が受けられます。
登録後に転職診断等のコンテンツが利用でき、あなたにマッチする転職先を見つけることができるので、この機会にこうしたサービスにも目を目て見るのも良いでしょう。
運営企業 | 株式会社ヒュープロ |
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求人数(非公開求人含) | 会計事務所の求人数はかなり多い |
求人先領域の幅の広さ | 会計事務所中心であり幅は狭い |
強い領域・業界 | 会計事務所へ転職したい会計士+IPOベンチャーの経理・CFO候補等 |
弱いポイント・注意点 | コンサルティングファームや大手上場企業・グローバル企業などに興味があるケースでは不向き |
転職サポート | 会計事務所向けの面接対策などには強く、対策後の選考通過率の上昇などのデータも提示されている。 |
補足事項 | 会計事務所の求人探しにおいては、求人量と情報量の視点からおすすめと言えるでしょう。残業が少ない会計事務所を探している、子育てに理解のある会計事務所を探しているなど、キャリア視点ではない条件面重視で求人を探すケースではかなり優れている傾向。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-310213 |
HUPROの口コミ・評判
公認会計士利用者の口コミはほとんど集まっていない状況ですが、監査法人からの転職において子育て等と労働時間のバランスを考慮した転職において良い先が見つかったという声が届いています。基本的にコンセプトとしては会計事務所業界への転職支援が中心であることを念頭に置いておくべきでしょう。
HUPROの評判や転職サービスの特徴を詳しく見る
コトラ:ファンドを含めた金融業界に興味のある会計士におすすめのエージェント
- 投資ファンドなどファンド系への転職に興味がある会計士
- 金融業界への転職に興味のある会計士
- その他高年収領域の転職に興味のある会計士
コトラの転職支援サービスの特徴
取り扱っている求人領域はかなり広く、金融・ファンド・コンサルを始めとして事業会社の幹部層への転職支援などに定評があります。
この領域の求人数も多い傾向です。
会計士の場合で行くと、投資ファンドへの転職を希望されるケースでは非常にマッチするエージェントと言えるでしょう。
各種業界の経験者など金融領域に精通したコンサルタントの方がいるので詳しい話が聞けます。
逆に、会計士専門の転職エージェントだとこの領域はかなり弱いので、こうしたケースではコトラを利用すると良いと思います。
担当してくれるエージェントさんは質が良いので上記記載の業界への転職を考えるなら良いと言え、また、職業紹介優良事業者認定を受けている(認定番号:1802009(02))ので一定の質の高さがあることが客観的に証明されております。
ただし、会計士資格者としての転職相談をしたいとお考えであれば別途会計士専門特化型エージェントの利用も視野に入れてください。
運営企業 | 株式会社コトラ |
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求人数(非公開求人含) | 単純に数という意味では少ないが、金融・ファンドなど専門領域の求人は非常に多い |
求人先領域の幅の広さ | ファンドを含めた金融・コンサルと一部の会計士などのプロフェッショナルを必要とする優良企業などの領域に限られる |
注意事項 | 会計士専門ではありませんが、担当してくれるエージェントさんは質が良いので上記記載の業界への転職を考えるなら良い。また、職業紹介優良事業者認定を受けている(認定番号:1802009(02))ので一定の質の高さがあることが客観的に証明されている。ただし、会計士資格者としての転職相談をしたいとお考えであれば別途専門特化型エージェントの利用も視野に入れてください。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-010833 |
コトラの口コミ・評判
会計士の転職支援という意味では評判は多くありませんが、金融領域等での転職実績は豊富で当該領域に興味のある一定の会計士の利用には適すると想定されます。
コトラの評判や特徴について見る
アンテロープ
- 金融業界に興味があり情報を取得したい
- コンサル業界に興味がある
アンテロープの特徴
コンサルや金融業界への転職に強いことで知られています。
私の周りの会計士で利用している人は見たことがありませんが、会計士ではないコンサル志望の知り合いが利用しており、かなりレベルが高くてよかったとのことです。
ただ、基本的に会計士の転職を専門的に支援しているわけではありませんので、会計士としてのキャリアを探っていくケースでは別のエージェントとの併用も考えた方が良いでしょう。
運営企業 | アンテロープキャリアコンサルティング株式会社 |
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求人数(非公開求人含) | 求人数は少ないが領域特化型なので悪いことではない |
求人先領域の幅の広さ | どちらかと言えば領域特化型のエージェントなので狭いがその分深い |
強い領域・業界 | 金融業界とコンサル業界の転職ならかなり強い。ただし、会計系コンサルであれば、どちらかと言えば会計士向けエージェントの方が会計士向きの情報が得られて良いと思われる。 |
補足・注意事項 | 会計士向け求人も多いが、会計士として転職するのであれば会計士向けエージェントとの併用が無難と思われる。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-040484 |
アンテロープの口コミ・評判
会計士特化ではありませんがハイクラス転職・コンサル・金融領域での転職実績が豊富で一定の経験があればマッチする声もあります。
アンテロープの評判について見る
ムービン:会計士も含めたコンサル業界への転職に定評があるエージェント
- 戦略コンサル等コンサル業界に興味がある
- 会計士という枠組みにとらわれず広くコンサル業界への転職に興味がある
ムービンの特徴
コンサルの転職に定評があり、会計士の利用者もそれなりにいます。
コンサル業界・金融領域の求人数はかなり多く、幅広くコンサルへの転職に興味があるケースでは非常に有用です。
戦略コンサル等ではケース面談対策等の専用の面接対策が必要になりますので、ハイレベルな外資コンサルに興味がある場合は利用しても良いかと思います。
ただ、一般的な財務会計系のコンサルへと転職するケースでは、むしろ会計士専門の転職エージェントで十分であると言えるほか、事業会社への転職には強くないため、コンサル業界に絞った転職活動をするのに向いていると言えます。
運営企業 | 株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア |
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求人数(非公開求人含) | 全体的な求人数は少ないがコンサル求人は多い |
求人先領域の幅の広さ | コンサル特化型なので幅は狭いがコンサルだけで見れば強い |
強い領域・業界 | 会計士向けの転職サービスではありませんが、コンサルティング業界での転職にかなり強いため、戦略コンサル含めコンサル領域での転職をしたい方にはマッチするでしょう。 |
注意事項・補足 | 会計士利用者も多いため、コンサル業界における会計士のキャリアを相談する上では問題ありません。ただし、事業会社まで含めて転職先やキャリアパスを検討するということであれば会計士向けの転職サービスとの併用をおすすめします。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-040418 |
ムービンの口コミ・評判
会計士がコンサルへ転職するケースでの評判は良い傾向があり、特に会計系ではなく戦略コンサル含め本当の意味でのコンサルを目指すケースでの利用であれば必須と言えます。
ムービンの評判・口コミについて見る
WARCエージェント:会計士のベンチャー経理・CFOへの転職でおすすめ
- ベンチャーCFOとしてIPOを経験したい
- 経理・財務経験を活かしてベンチャーで活躍したい
- ベンチャーに興味はあるが求人サーチはもちろんのこと当該企業の内情含めて情報収集をしっかりしたい
WARCエージェントの会計士転職支援の特徴
ベンチャー企業のCFOや経理財務担当としてゼロベースから企業の体制を作っていく経験がしたい会計士の利用に良いでしょう。求人サーチという視点のみならず、求人企業の内情やIPOの確度などに関する情報収集などでも期待が出来ます。
そのためIPOベンチャーに興味のある会計士にはこちらの転職サービスはかなりマッチすると思います。
まだ新しいサービスではありますが、同社の性質上、多くのベンチャー企業との接点を持っているから良いベンチャーとの出会いが創出できる可能性があります。独自の求人を保有している可能性もあるでしょう。
会計士専門の転職エージェントの弱みであるベンチャー界隈の求人を多く持ち合わせているので、「ベンチャー企業」へ転職ということであれば利用を検討してみる価値は高いと言えます。
ただ、全体で見た際の求人数そのものはそれほど多くありませんのでベンチャー領域以外も志望するケースでは別途サービスの利用も検討していく必要があります。
運営企業 | 株式会社WARC |
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求人数(非公開求人含) | 全体的な求人数は少ないがベンチャーの領域だけでみれば多く、他にはない求人の紹介の可能性も期待できる。 |
求人先領域の幅の広さ | 会計士資格者・経理・財務経験者向けの求人が大半を占めるため幅は狭いが、その領域におけるベンチャーという視点だけで見れば求人の幅は広い。 |
強い領域・業界 | ベンチャー |
転職サポート | 必要に応じたサポートしてくれる。 |
注意事項・補足事項 | ベンチャー以外の求人はかなり少ないため、ベンチャーへの志望度が高い会計士向け。 |
厚生労働大臣許可番号 | 13-ユ-308828 |
HP | WARCエージェント |
WARCエージェントの口コミ・評判
口コミはそれほど多く集まっていませんが、ベンチャーへ転職希望を持つ会計士あるいは管理部門職の登録が多い傾向です。
WARCの特徴や評判を見る
グローバル企業の転職に強い転職エージェントのJACリクルートメント
外資に興味がある会計士であれば既にJACリクルートメントを活用されている方も多いかも知れませんね。
グローバル企業(日経・外資)への転職では国内ではトップクラスの実績を誇っています。
こちらのエージェントはとにかく担当してくれるコンサルタント(エージェント)の質が高く、
非常に評判が良いです。
ハイクラスのポジションとなると、面接も一般的なものではなく、戦略コンサルほどではないにしろケース面接のような特異な面接が設定されることもありますが、企業ごとに過去の面接内容等の記録も残しているのか、非常に多くのノウハウをお持ちで、役立つアドバイスをたくさんもらうことができます。
そのため、ハイクラス且つ語学力も活かしたいという方は、まず初めにこちらのエージェントさんに相談してみるのが良いかと思います。
ただ、公認会計士のキャリアに特別詳しいわけではありませんので、心配な方は公認会計士の転職に特化したところと併用すると良いでしょう。
外資系ハイクラスポジションの転職エージェントのロバート・ウォルターズ
こちらの転職エージェントは外資系のハイクラスポジションへと転職を希望されているのであればとてもおすすめです。
ただし、会計士のキャリア支援を行うとかそういう目線でサービスを行っているわけではなく、スキルの高い人を純粋にハイクラスのポジションへと導くための転職サービスなので、これからキャリアどうしたらいいでしょうか?という人には向きません。
会計士の方に多いのですが、何をやったらいいかわからない、というようなフワッとした感覚の人は登録してはいけません。
英語力+会計スキルに自信があり、キャリアの道筋もある程度自身の中でたてられていて、そのうえで外資やグローバル企業のハイクラスポジションに興味のある人だけ使ってください。
総合的な転職実績がトップクラスの転職エージェントのリクルート
リクルートエージェントを使う公認会計士も一定数いらっしゃいます。
求人数も20万件以上と圧倒的です。
事業会社への転職を考える場合、ご経験によってはより上位のポジションを見つけるにあたって、総合型の転職エージェントを利用した方がいい場合があります。
グローバル案件をお探しの際にもお勧めです。ただし、先ほど記載した通り、会計士のキャリアに詳しいわけではないので、キャリアの相談をしながら進めていきたい、という方の場合は向きません。
なお、リクルートは恐らく誰でも知っている会社かと思うので細かい説明は省きます。
エリートネットワーク
エリートネットワークを利用して転職される会計士の方も少ないながら一定数いらっしゃいます。
事業会社の上のクラスやグローバル企業で語学を活かすようなポジションへの求人はそれなりに保有しているため、ハイクラスや語学を活かした求人を探すということであれば、利用してみる価値はあるかもしれません。
監査法人を辞めたいからとりあえず転職したいという場合は老舗のエージェントも
希望の転職先別に会計士におすすめの転職エージェントの紹介をしてきました。
どの転職エージェントを利用するか迷ったケースではさまざまな業界の求人を持っている大手総合型エージェントが母体のマイナビ会計士などが良いかとは思いますが、監査法人をとにかく辞めたい、というところが退職理由として大きなウェイトを占めているのであれば、老舗のエージェント利用も良いでしょう。
というのも、例えば、激務だから監査法人を辞めたいという場合において、激務なのはあくまでBig4監査法人なのであって、監査法人全部がそうであるわけではありません。
そういった場合であって、監査業務がそれほど嫌ではない(むしろ好きという人もいる)場合であれば、例えば中小の監査法人などへの転職がマッチすることがあります。
それほど歴の長くない転職エージェントの場合、ワークライフバランス重視の人には事業会社を勧める傾向にあるのですが、監査法人でもワークライフバランスが優れているところはあります。Big4だと厳しいのですが、中小には良いところもあります。
そういった見落としを防ぐためにも、監査法人から転職することが第一目標になっている場合においてはレックスアドバイザーズなどの老舗のエージェントの利用も検討してみましょう。
公認会計士が潜在的な採用需要が高いことを知っているエージェントの利用のすすめ
求人案件化していない潜在的な採用需要というのがあります。
採用企業側が抱える組織的・経営的な課題を解決するためにどのような人材が必要になるのか?といったことを相談されるケースがありますが、そういった際に会計士が良さそうですね!といったお話になることがよくあります。
近年はM&AやIPOが盛んだったことから特にこの領域で多い傾向にありますが、こうした潜在的なニーズに対して会計士が当てはまるケースが多くあり、提案ベースでの紹介で転職が決まるケースも結構多くあります。
IPOであれば、上場準備を進めるうえで特定のポジションでの採用というよりかは、将来的なCFOや管理部門長候補として活躍する例も多いです。
上場企業の経営企画での採用でもあります。
こうしたことは、会計士の特性について詳しくないと提案ができません。
また、広く様々な求人先と繋がっているエージェントでないと、提案する先もありません。
長年会計士の転職支援を行っているエージェントはこのような提案ベースでの案件を持っているので利用価値が高い傾向にあります。
そういった意味では、先ほどのレックスアドバイザーズやマイナビ会計士、あるいはMS-Japanなど、この業界での転職支援の歴史が長いエージェントの利用もおすすめです。
どこか1つだけに絞りたいのであれば、事業会社に対してこうした提案の余地が大きいので、マイナビ会計士が良いでしょう。
なぜ公認会計士は転職エージェントを利用した方がいいのか?その理由を知ることが転職成功には重要
公認会計士の場合、転職活動を円滑に進めたいのであれば転職エージェントの利用は事実上必須に近しいものがあります。
そもそも、求人自体が公開されていないものが多いため、応募企業の情報を探ろうと思っても自分では探すことができないからです。
そのため、転職エージェントに登録しておいた方が良いということになります。
また、転職先(活躍可能なフィールド)がとても幅広く、監査法人や会計事務所、一般事業会社、コンサル、ファンドなど、業界・業種を問わず様々な選択肢があるため、それらの情報を的確に収集しようと思った際は専門家から情報を仕入れた方が安全です。
ご存じの通り、現在は変化が激しい時代なので、各業界ともに内情や状況は大きく変わってきています。1年前はこうだった、といった少し前の情報ですら役に立たないことも増えています。
そのため、リアルタイムで各業界の転職マーケット及び求人企業の内情を把握しつつ、各会計士のキャリアとその変化をしっかり見ている転職エージェントから情報を取得しておくことは、非常に有用なこととなります。
ただ、その際にどの転職エージェントや転職サイトを利用すべきかというのは悩ましいとなります。
そういったことから、転職エージェント各社の違いを説明しつつ、置かれた状況ごとのおすすめポイントを紹介させていただいたというところになります。
転職エージェント利用のメリット・デメリット・注意点
先ほどエージェントを利用することの有用性を記載しましたが、改めてメリットをまとめると共に、転職エージェントを利用することのデメリットも見ておきましょう。
- 非公開求人が紹介してもらえる(会計士募集求人において特に事業会社は90%近くが非公開求人です)
- 多岐に亘る各種転職先業界の情報についてまとめて教えてもらえる
- ふわっとした希望をお持ちのケースでもプロの視点であなたにマッチしそうな転職先の紹介やキャリア事例を教えてくれる
- 転職サポート・補助(書類作成補助や面接日程調整、待遇交渉等)が受けられる
- 充実の面接対策(想定問答・模擬面接・相手に好印象を与えるポイント等含め色々フォローしてくれる)
- 同じ業界内、例えばFASなどであっても、Big4系FASなのか独立系なのか、大手なのか中小なのかなど、ファームごとの違い、キャリアの違いを教えてくれる他、事業会社へ転職した場合のリスクやメリットも教えてくれ、業界ごとの違いだけでなく、業界内部での細かい違いも知ることができる
転職エージェントを利用することで、ネット上ではなかなか手に入らない希望業界の転職情報や意中の企業の裏話まで聞けたり、面接対策や応募書類作成補助までやってくれたりするので一見すると良いことばかりに見えるかもしれません。
しかし、デメリットとまでいきませんが注意すべき事項もあります。
- エージェント担当者のレベルがそれほど高くないケースがある
- エージェント担当者と相性が合わない場合がある
- 希望にマッチしない転職先をすすめられることもある
例えば、あなたが所属する監査法人・ファームでもレベルの高い人とそうでない人がいるということはあろうかと思いますが、職業紹介においても優秀なコンサルタントとそうでない方が存在しており、どういった方が担当してくれるかは運の要素もあるため、もし合わないなと思ったら担当を変えてもらう、あるいはエージェントそのものを変更してみても良いでしょう。
詳しくは以下の記事にて解説しています。
転職エージェントに登録しても無理に転職する必要は無い
転職エージェントに登録してみようと思っているけど、絶対転職したいわけじゃないし、そういう場合は登録しない方が良いのか?と疑問に思っている方が多いのですが、転職エージェントに登録したからと言って必ず転職しなければならないわけではありません。
希望に合わないケースでは無理に面接を受けたり、内定を承諾したりする必要はありません。
エージェントに登録すると、むしろその状況であれば転職しない方が良いですよ、とアドバイスをいただくこともあります。
実際に監査法人に勤務する会計士の場合、監査法人にいるうちに経験しておいた方が良い業務もありますし、監査法人内での異動もできたりするものです。
転職ありきではなく、そうしたアドバイスをしてもらえるので、無理やり転職させられるとかそういうことはないのでまずは安心してください。
総合的・俯瞰的にアドバイスをくれるので、個人的にはいろいろ利用してみて良かったなと思っています。
ここまで、公認会計士におすすめの転職サイト・転職エージェントやエージェントを利用するメリット・注意点を紹介させていただきました。
一般的な転職における悩みや希望はエージェント利用で解決できるかと思います。
ただ、希望を叶えるうえで転職エージェントの活用は必須且つ有効ではありますが、それだけではなく、あなた自身もしっかり転職先を選ぶ姿勢をもって転職に臨んだ方が転職成功の確率が高まります。
そこで、ここからは、転職エージェントは有効利用しつつも転職に失敗しないためのポイントについて、ご自身でできることを解説していきます。
転職エージェントを選ぶ際にランキングは気にする必要が無い
インターネットで情報収集をしていると、ランキング1位とか2位とかつけて会計士向けの転職エージェントを紹介しているケースもありますが、そもそも各エージェントで特徴が違うので、ランキング付けはあまり意味が無いと思った方が良いでしょう。
それよりも、あなたが抱える悩みであったり希望であったりといったところを軸にしてどのような転職エージェントを利用すべきかを考えてみた方が効果的です。
例えば、「監査に飽きた」「経理に興味がある」「会計事務所に興味がある」「提案業務(コンサル要素のある仕事)を行っていきたい」「人から感謝される仕事がしたい」「ゆったりワークライフバランスをとって仕事したい」「なんとなく転職したい」など人により悩みは様々かと思いますが、こうした悩みや希望に対してそれぞれのエージェント各社に得意・不得意があったりします。
全てが完璧という転職エージェントは少なくとも見たことが無いので、使い分け、組み合わせが重要になるケースもあります。
なお、本ページでは軸としては、希望の転職先業界(どの領域に興味があるかや逆に希望が無い場合も含め)でおすすめの転職エージェントを紹介しましたが、エージェントから客観的な目線で意見をもらうことは有用であり、抱える悩みの解消や希望の実現の助けとなりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
会計士が転職に失敗しないためにはエージェントに頼るだけではダメ
転職に失敗したくないからエージェントを使うんだけど、、、と思う方もいるかと思いますが、失敗を避けて成功へとステップしていくにはあなた自身の気の持ちようや工夫も必要となります。
転職失敗だけは避けたい、会計士に限らず多くの方が思っていることです。
ここでは、転職成功に向けてどのようなところに気をつけた方が良いのか、見ていきたいと思います。
転職エージェント任せになり自分で意思決定できない公認会計士は転職に失敗するケースが多い
これまでの古い価値観にとらわれず広い目線でキャリアを考え、新しい領域に自ら進んでチャレンジする方が増えている一方で、
具体的な希望はないけどなんとなく転職したいと考えているという公認会計士も増えているように感じています。
現時点で具体的な希望がないということ自体は問題ではないのですが、こうした方の場合、転職先を決める最終意思決定も他者(エージェント等)に頼る傾向があるので注意が必要です。
具体的な希望がない方の場合、転職サイトに登録しエージェントに相談する段階で、
自身のこれまでの経験とスキルでどのようなところに転職できるのか、どのような可能性があるのかを聞きたいという希望をお持ちの方が多いです。
これに対してエージェント側は、過去の転職者の事例や現在の転職市況から、例えば〇〇業界や〇〇のポジションでの可能性があり、こうしたキャリアを歩んでいる方はその後こうなっています、というような一般的なキャリアの説明が受けられるかと思います。
そうした客観的な意見を聞いて、それをもとにあなたの頭で考えキャリアを選択していければよいのですが、
最近増えているのが、「私だったらどこが向いてますか?決めてください」というような方もいらっしゃいます。
客観的な意見の一つとしてどこが向いているのかを聞いているのであれば良いのですが、そうではなく、本当に意思決定をエージェントに任せ、転職先を決めてしまう方も一定数いるので危ないなと感じております。
少し極端な例ではあるのですが、自身の道を自分で選択せず、他者に任せてしまう方は意外といらっしゃり、転職後に聞いていた話と違うじゃないかという状況に陥る転職失敗例を見かけることがあります。
エージェントはキャリアアドバイザーとしてあくまで客観的な立場で情報提供・コーディネート例を提案してくれる人であって、それをもとにあなたの価値観と照らし合わせ意思決定・判断をするのはあなたである必要があるのです。
意見をもとに自身で決めて判断するという意識を持つことは最低限必要なことです。
また、自分で判断するという視点は、エージェントの意図的な誘導引っかからないということにおいても重要です。
先ほども記載しましたが、エージェントには目標数字(売上)があるので、人によっては売上が立ちやすそうな求人先に応募してもらうよう誘導することもあります。
あなたの希望を無視して意図的に特定の求人への応募を誘導するエージェントはそれほどいませんが、知らないうちに価値観をすりこまれてしまうケースもあるので、自分の頭で考え判断する必要があるということは認識しておきましょう。
少しエージェントの印象が悪くなってしまったかもしれませんが、情報収集するにはかなり良い存在なので、うまく活用してください。
マッチする転職先企業を判断することが重要
キャリアを一緒に考えましょう、
公認会計士のキャリアに精通しています、
質の高い転職サポートがウリです、
転職満足度〇〇%!
ただ、転職サイトや転職エージェントがどんなに素晴らしかったとしても、微妙な転職先へと転職してしまっては意味がありません。
エージェントは確かに親身に話を聞いてくれますが、エージェントの方はあくまでエージェントであり他人なのであなたの全てを把握できるわけではありません。
また、あなたのことだけでなく、紹介してくれた求人先のことも正しく理解できていないケースは多いです。
世の中に何百万社も法人はあるので、全ての企業の最新の情報を保ち続けるのはかなり厳しいため、ある程度仕方のないことではあります。
よく転職エージェントを使ったがミスマッチで早期退職してしまったという話も聞くかと思いますが、これはエージェントだけが悪いわけではないのです。
どんなにエージェントが熱心で丁寧だったとしても起こりえることなのです。
そのため、転職サイトに登録し、キャリアに関する相談をし、転職先候補となる求人を紹介してもらい、企業の担当者に会い、、、といった工程の中であなた自身の目・耳でも情報をキャッチアップし、それをもとに判断を下していく必要もあるのです。
転職エージェント任せにするのではなく自分自身の頭でもしっかり考えるようにしましょう。
情報収集も受動的な姿勢ではなく自分の希望と照らし合わせてどのような情報があれば良いのか考えて見ると良いです。
自分の目・耳で情報を引き出すにはどうすればいい?ネットの情報を信用しすぎないこと
公認会計士の転職先として事業会社が人気なのはご存知のことと思います。
日本公認会計士協会が公表していた資料に企業内に勤務する公認会計士は年々増加の一途をたどっており、公認会計士全体の1割ちょっとくらいは企業に勤める方がいらっしゃるデータがありました。
また、マイナビ会計士において転職エージェントサービス利用者の希望転職先として事業会社を選ぶ方の割合が40%を占めるといったデータ(※1)も有り、事業会社を転職先として選ぶ割合が高いことがわかります。
実際求人を見ても、IPOを目指すベンチャーやメガベンチャー等で公認会計士の採用需要は旺盛で、実際に転職を希望される方も増えていることから、企業に勤務する公認会計士が増えているのは客観的な事実からもわかります。
事業会社へ転職するケースでは転職先候補の企業がメディア等で情報発信していることが多いため、情報収集がしやすい傾向にあります。
企業の大枠や方向性をなんとなく確認するために閲覧することは悪くないでしょう。
ただ、企業が自発的に発信する情報というのは広告的な要素も多いため、キレイな部分が中心となっていたりするので鵜呑みにするのは危険です。
後は、メディアで人気の企業もたくさんありますが、こうしたメディアで人気の企業が必ずしも優良企業であるとは限らず、実際に人気の企業でも残業過多で離職率が高かったりするケースは多いです。
こうしたケースでは中で働いている人に直接意見を聞ければ良いのですが、都合よく知り合いが勤めている可能性は低いです。
そのため、転職エージェントを通じた情報収集に加え、実際に面接に行きあなた自身の目と耳で判断するほかありません。
判断する上で、例えばプライベートの時間を増やしたいと考えて転職するのであれば、残業時間は気になる要素の一つだと思います。
最近は求人票に平均残業時間等が記載されているかと思いますが、この残業時間の算出方法が会社全体の平均残業時間なのかそれとも予定配属先の平均残業時間なのか、エージェント等を通じて確認しておきます。
これを確認する理由としては、残業時間は部署ごとでバラツキが多く、0のところもあれば100時間超えているような部門もあったりするのです。
そして確認した結果、例えば実際にあなたが面接を受ける部門の残業時間が仮に少ないことがわかったら、今度は実際の面接の場で、なぜ残業時間が少ないのか、あるいはなぜ少なくすることができたのか質問してみると良いです。
どのような取り組みをしているから残業が少ないのかその根拠がわかると安心できるという点と、その企業の労働に対する基本スタンスが見えてくるため、あなたの仕事の価値観とマッチするかどうか判断することができます。
上記は残業に関する事項になりますが、その他あなたが重視する要素があるかと思いますので、工夫して情報を引き出す方法を考えてみることで、企業情報を引き出すことができ、転職意思決定の判断材料を増やすことができます。
何度も書きますが、その企業に入社するかどうか判断しなければならないのはあなた自身です。
面倒だなと感じるかもしれませんが、転職で失敗したくないのであれば、あなたの考え・価値観をベースにどのような情報が必要かを考え、その情報を自ら仕入れ、意思決定するという癖をつけましょう。
効率ばかり追求し、自分で情報を集めることを怠ると後悔する可能性が高いので、ここは面倒でも考えてやってみてください。
ちなみに、面接時にどうしても自分で質問し難い事項というのもあるかと思います。
基本的に自分自身で確認してほしいのですが、どうしても出来ないという方は、転職エージェントを通じて確認してください。
工夫して転職先から情報を引き出すような質問をしてみるのも手段の一つです。
後から気が思いついた場合、転職エージェントを通じて質問するのも良いでしょう。
あなた自身が転職先企業を選ぶというスタンスを持つ
面接官に好印象を与えることばかりに目が行き、良くも悪くも頑張りすぎてしまう方がいます。
好印象を与えることは間違いではありませんが、あなた自身もしっかり企業を選んでいかなければなりません。
よくある転職失敗として、面接時に自分を過度に良く見せ、入社後に双方の意識のギャップが大きくなり居辛くなってしまうケースです。
これは企業から選ばれたいと潜在的に思っているから起こることで、間違いではありませんが、本当の自分とはかけ離れたものをアピールして入社しても最後に苦しむのはあなた自身です。
面接で相手が望むことを言い、ある程度自分を良く見せること自体は必要ですが、譲れない条件や価値観はしっかり主張するべきです。
転職という選択肢を取ったということは、現状抱えている不満、あるいは希望があるからかと思いますが、そうしたものを主張しないで転職しても意味がないのです。
逆に言うと、しっかり主張した上でマッチングが成立するのであれば、その企業はあなたにとって良い転職先である可能性が高いのです。
最終的に自分自身が実際に目にして感じた情報が最も信頼できるものとなります。
人伝に「良い」と聞いていても、その人とあなたは別の人格です。
あなたにとって本当に良いかどうかは実際の面接の場や職場見学の場で判断していく癖もつけましょう。
転職したいのであればまずは行動する
転職しようと思っていたのに気がつけば時間だけが過ぎていき、転職機会を逃してしまったという会計士の方は多いものです。
公認会計士の場合、繁忙期が明けたら転職活動しようと考えていたものの、そうこうしているうちにいつの間にかまた繁忙期がやってきて仕事が忙しくなって転職機会を逃してしまうという方はいるでしょう。
なんでもそうですが、はじめの一歩は腰が重くなりがちで、なかなか踏み出せない方が多いのです。
考えすぎてしまい、不安で行動できなくなる方もいます。
ただ、最初の一歩さえ踏み出せれば、後は意外と意識が高まっていきどんどん進めていけるものです。
転職活動における最初の一歩は、転職サイトへの登録が最も労力が少なく踏み出せる一歩です。
まず行動し、動きながら考えることで前進していくことができます。
動くことで情報がどんどん入ってくるので不安もそれに比例して減っていきます。
近年転職エージェントの質は落ちている?相談しても意味が無い?会計士向けエージェントの評判に変化がみられる
上記でエージェント利用のメリットやデメリットを上回る有用性を記載してきましたが、それでもエージェント利用に関する口コミの中には利用したことを後悔するものも含まれています。昨今気になるのは、全体的に担当してくれるコンサルタントの質が落ちていると感じられるような内容の評判が増えてきたように感じられるところです。
会計士向けの転職エージェントの質に関するレビューを多くいただきますが、近年はレベルの低下が伺える内容のものが混ざっており、少し心配になるケースもあります。
登録したもののたいしたアドバイスも無く、求人の紹介を淡々とされて終わったというケースも多くなっており、相談するということに関してはただの時間の無駄で意味が無かったとする事例もあります。
年々増加しているように感じます。
要因は様々考えられますが、ここ数年で考えてみると、新規で会計士向け転職エージェントサービスに参入してくる企業がかなり増加しており、そうした事業者の中にはそもそも会計士についてそれほど詳しくないというところも多く、業界に対する知識もないというケースがあります。
そうした会社は露出(マーケティング)だけはうまいので、なんとなく良さそうに見えることから利用者はそれなりにいるのかなと考えられました。
そうした点が一つエージェントの質の悪化という声の増加に繋がっているように感じます。
あとは、古くから会計士向けの転職エージェントサービスを行っている評判が良い企業であっても、優秀なエージェント担当者が辞めてしまうケースも近年は増えており、彼らが有していた知見・知識が継承されないといった事例も多くあることから、そうした視点でも質の悪化というものはあるかもしれません。
ここ数年はエージェント企業もリモートワークが主流になっており、新入社員などへの教育や現場でのコンサルテーションを生で見ながら学ぶということができず、人が育っていないようにも見受けられます。
こうしたことが全体的な評判の悪化に繋がっているのかなと考察しております。
転職支援コンサルティング業務は、その会社として持っている知見・ノウハウも重要なのですが、1対1の人と人とのコミュニケーションによるお仕事なので、個々人の能力の高低に依存する部分が大きいので、「誰が担当してくれるのか」が結構重要です。できる人がいなくなると一気に質が悪くなったと感じる傾向にあります。
そのため、こうしたことから質が落ちたと感じる人が増えていることが考えられます。
より一層エージェントの選定と効果的な利用方法の理解が重要となってきていると感じます。
このあたりのエージェントの質に関する声も増えてきたので、もう少し深堀しておきたいと思います。
転職エージェントの事業所数は毎年10%近く増加している
新規でエージェント業に参入する企業が増えているという記載を先ほどしましたが、会計士の転職に対応しているかしていないかは別として、厚生労働省が公開する職業紹介事業報告書(転職エージェントと呼ばれる存在は所謂有料職業紹介所と呼ばれる事業体のことです)によると、2018年時点で約23,000もの職業紹介事業者があることがわかります。
※この記事を書いたのが2023年ですが、当該資料は2018年時点までの事業所数しか公開されていないため、情報がアップデートされたら最新のものに差し替えます。
ちなみに前年2017年では20,783件でしたので、10%近く増加していることがわかります。
最も古いデータで2000年の有料職業紹介事業所数が4,675事業所でしたので、20年余りで5倍以上になったことがわかります。
それだけ転職が身近になったと言えます。
しかし一方で、事業者数の伸びに比例する以上に転職者数が増えているということではありません。「職業紹介=儲かるらしい」ということで、ノウハウを持たない事業者が当該事業に参入するケースが増えているというのが現状です。
参入障壁も低く、また、低コストで始められて高利益が望めるビジネスという事でとりあえず始めてみるというケースが多いという状況です。
こうした事業者の転職支援の質が良いわけもなく、結果的に質の悪いエージェントが増えているということにもなるかと思います。
会計士向けの転職エージェントサービスも近年かなり数が増えており、バックボーンとしてこの領域に詳しいわけではない会社のサービスも出てきているので注意したいところです。
全部がダメなわけではない
こうして記載すると転職エージェントが全般的にダメで使わない方がよさそうだと感じるかもしれませんが、、上記に記載したような質が悪いエージェントは一部なので、基本的には割としっかりやってくれる会社(人)が多いです。なので、本ページで記載しているように選び方さえ間違えなければ大きな問題は起こらないと考えています。
また、それとは別の意味においても会計士の場合は転職エージェントを利用した方が良いと言えることは多くあります。
以下のような理由から転職エージェントの利用をおすすめしています。
会計士の採用はエージェントを頼る事業者が多いという現実がある
公認会計士の転職先というと、監査法人以外では事業会社(ベンチャーや上場企業等)、コンサルティングファーム、会計事務所、その他金融関連(銀行、証券、ファンド)等がありますが、いずれも一般の求人媒体で採用をかけるケースは少ないので、そもそもエージェントを利用しないと求人を見つけることができないという問題があることをここまでで何度か記載してきました。
会計事務所は人媒体でも多く募集していますが、事業会社の会計士向け求人などはエージェント経由でないと応募できないものが多いので、利用した方が良いというよりは、利用する必要があります。
ちなみに、会計事務所への転職というケースでも、税務という視点では会計士を積極的に採用したいという事務所は現在あまり無いので、エージェントに頼って情報を集めたり、会計士にマッチする事務所を検討する必要もあることから、適切なエージェント利用が必要となります。
面接が下手など転職活動の仕方がわからない会計士が意外と多い
面接で低評価を受ける会計士も残念ながら多いです。
特に事業会社の面接などにおいては、会計スキルなどの評価以前のところで落ちるケースも多々あります。
転職先業界にもよりますが、「年齢の割に幼い(よく言えばピュア)」「ビジネスマナーがなってない」「自分の意見をしっかり伝えられない」などが不採用理由としてあげられるケースも多くあり、特にビジネスマナーという常識的な部分で不採用を受けるケースもあるので少々驚くこともあります。
監査法人での勤務経験しかない会計士が転職をしようと思った際に心配なこととして、就職活動をまともにやったことが無い人が多いというものがあります。
新卒あるいはそれに準ずる年齢であると仮定しますが、監査法人の就職面接はそこまで厳しいものではありませんので、会計士試験にさえ合格していて人として最低限のコミュニケーションを有していれば、ここ数年の市況であれば不採用となる可能性は低いので、こうした所謂リクルート活動を苦手としている方も意外と多いということもあります。
この他にもいろいろあるのですが、結論として、転職活動全般に不安を抱えている人が多いという傾向があるので、そういった意味においてエージェントに相談しておいた方が良いのではと感じるところです。
このあたりは会計士に精通しているか否かに関わらず、よほど酷い転職エージェントでなければキッチリいろいろ教えてくれます。なので、とりあえず登録して相談しておいた方が良いと感じます。
なお、上記に関する事項は全ての会計士に当てはまるというわけではなく、そういったケースも結構多いということになりますので、この辺り自分はしっかりできているということであれば気にされる必要はありません。
客観的に自分がどの位置にいるのか知ることができる
監査法人に勤務していると、公認会計士として同じようなスキルを持った人たちと同じような仕事をすることになるので、客観的にビジネス市場に出たときに自分自身がどういった評価あるいは立ち位置に存在することとなるのかイメージがつかないという方も多くいらっしゃいます。
そうしたケースでは、エージェントに相談することで、客観的な視点で転職市場における現在の価値を知ることができるとともに、現在何が不足しているのかといった部分を知ることができるので、転職するしないに関わらずこうしたことで何か悩みがあれば利用価値は高いです。
ただし、ここで問題になるのがエージェントの質です。
転職市場価値はあくまで一例ですが、こうした個別具体的な悩みに応じたアクションができるエージェントが最近は少なくなってきており、満足度の低下からエージェントの評判が落ちていると感じる人が増えていると思われます。
ホームページのデザインはかっこよく、キャッチコピーも為になるコンサルをやってくれていそうな雰囲気を漂わせている新興勢力のエージェントも増えていますが、実態がズレているケースも多い(もしくは担当者間で質の差が激しい)ので、良く知らないところを利用する際は注意が必要です。
なお、エージェントの選び方や基準は本ページで紹介しているのでご参考ください。
会計士が転職エージェントを利用して意味があった事例
エージェントを利用して良くなかったと感じている人も近年増えていますが、転職エージェントを利用して良かったとという声もたくさんあります。
どういったケースで良かったと感じたのか見ておきましょう。
会計士としてのキャリアパスを知りたかったケースでの利用では満足
会計士の場合、具体的なキャリアプランを描けていないけど、転職はしたいと考えているというケースは非常に多いです。
特に「監査法人から転職したいけど、、、」といったケースで悩まれている方が多いのは言うまでも無いかと思いますが、こうした場合においては、各種転職先ごとにおけるキャリア事例を基にしたケーススタディーをよく理解しているエージェントさんに相談しないと全く意味が無いということになってしまいます。
逆を言えば、しっかりした人を頼れば意味のあるコンサルティングを受けられるという事になります。
例えば、監査法人の次の転職先としてはFASが一つ有力候補になりますが、そのFASにおいてもBig4系等の大手FASなのかあるいは独立系のFASなのかなど様々な選択肢が存在しており、更にそのそれぞれごとの選択肢の先のキャリアパスもそれぞれごとにまた分岐してくるので、それぞれのキャリアの違い等もしっかり理解し、幅広い可能性も含めたアドバイスや情報提供をしてくれるエージェントを利用することで満足度が高まり、利用する意味があると感じられるはずです。
ちなみに上記はあくまで例え話でFASを出しましたが、事業会社の経理や会計事務所への転職であっても同じことが言えます。
こうしたケースにおいて、利用して良かったという感想を持つ傾向が多いエージェントとしてはレックスアドバイザーズが代表的な一つとして挙げられます。
会計業界及び会計士のキャリアへの精通具合から普通のエージェントからは得られない情報提供・アドバイスがもらえるという事で、満足度が高い利用者が多かったのが印象的です。
このように、転職したい理由、あるいはキャリアに関する悩み事で利用すべきエージェントを検討してみることで大きく利用する意味・必要性がある状態にすることができるかと思います。
ただ、上記記載したエージェントの中にも優秀な人とそうでない人がいるので、そこはもう運なので担当になってくれた人と合わなかったら申し訳ありませんがごめんねとしか言いようがありません。
皆さんが勤務するファーム・会社にも優秀な人とそうでない人いると思うので、そこはある程度理解できるかと思いますのでご容赦ください。
詳細な情報提供による満足
転職を希望される方の中には、キャリアよりも転職先の雰囲気や風土を気にされる方が多くいらっしゃいます。
そのため、希望する転職先の内情がどうなっているのかを知りたがる人も多く、そうした情報を期待して転職エージェントに登録する人もいますが、ここがしっかりできているエージェントを利用した際の満足度はかなり高いです。
また、詳細な情報という点では、面接が不安だから内部情報含めて細かく知りたいというということで面接情報を期待してエージェントを頼るケースも多くありますが、こうした情報をしっかり取得できているのは上記で記載した通り、キャリア相談もしっかりできるエージェントとなります。
キャリアや志向性、性格などを加味して面談などを行いますが、企業側へのヒアリングも逆に会計士の特性などをしっかり理解していないと正しく行うことができません。
会計士にはこういった性格の人が多いけど、この企業は合うだろうか、、、など様々な視点でヒアリングしていくので、正しい情報を取得するためには、キャリア相談もしっかりできる必要があるので、必然的にここを期待する方が満足するエージェントも限られてきます。
ただ注意点も有り、エージェント各社は自社が得意とする企業をそれぞれ持っています。他社が参入してくるのを防ごうと頑張るケースも有ります。
この情報は事細かに記載することはできませんが、確実にあのエージェントはあそこと仲がいいとかあるので、そういった意味では2,3社登録しておくと安全です。
該当する求人をサーチしてまとめて欲しいケース
転職エージェントを利用される方のすべてがキャリア相談や面接対策等を期待しているわけではありません。
エージェントのキャリア相談など全くあてにしていないという方も結構多いです。
そのような方も転職エージェントを利用されるケースは多いのですが、期待する事項としては、面倒だから求人をサーチしてまとめて欲しいといった事項になります。
あくまで自分が希望するケースに合致する求人を送って欲しいと思っているので、適当に求人を送り付けてくるエージェントの利用はNGです。
また、希望とは合致しないケースにおいては、根拠を示してほしいと感じているケースが多かろうと思うので、そういう意味では会計士に対する理解度が重要です。
そのため、会計士に詳しいということで知名度が高いエージェントを利用しておくことが良いかと思います。
このあたりは余程変なエージェント使わなければ大丈夫だと思います。
転職エージェントを利用したが意味が無いと感じた具体的な事例
次は、利用したけど意味が無かった、無駄だったと感じてしまったケースについて見ていきたいと思います。
問題外なエージェント(会計士と税理士の違いもわからない等)を使った事例は省いており、あくまでそれなりに会計士に強いことが知られていたり、一般的に知名度が高いと言われるエージェントを利用した場合においてです。
このケースにおいてはどのエージェントを利用したかという事は伏せますのでご了承ください。
コンサルへの転職を希望したがエージェント側に知識が全くなかった
会計士に強い転職エージェントに登録し、コンサルへの転職について相談したケースです。
こうしたケースでは一般的な会計士向けエージェントだと対応できず、また、対応可能なエージェント担当者さんも限られているので要注意です。
サイト上には各種コンサルへの転職にも強いと書いてあるケースが多いのですが、だいたい無理です。ケース面談などの面接対策もできないと思われます。
なのでコンサル向きエージェントを使ってください。
※会計系コンサルであれば会計士に強いエージェントで問題ありません。
事業会社への転職を希望して相談したケース
事業会社の経理や経営企画に興味があり、会計士向けの転職エージェントを利用したケースです。
いやいやそんなはずないでしょと思ったのですがどうやら事業会社の求人をそんなに持っていなかったようです。
もうかなり前の話ですが、登録してメールのやりとり等もしているので正直求人無いのであれば初めに行っておいてもらえれば良かったのにと思いました。
転職相談は良かったのですが、個人的にはどんな求人があるのか、可能性があるのか見たいと具体的に伝えていたので時間がもったいなかったです。
このケースでは事業会社への転職がそれほど得意でないエージェントを使ってしまったケースですね。
ただ、転職相談はしっかりしてそうなので、キャリア相談がしたいケースでは満足できた気がします。
どのエージェントも自社の弱いところは隠すので見え難いのですが、エージェント各社ごとに強い部分・弱い部分は明確にあります。
なので、希望に合わせたしっかり使い分けてください。
独立に備えた転職相談のケースで意味が無かった場合
将来的に独立を考えており、例えば会計事務所への転職を希望されるケースもあろうかと思います。
そういったケースでは、具体的に中小企業を相手に税務会計サービスを提供したいから同規模で●●の経験ができるところに転職がしたいなど明確な希望があるケースが多いかと思います。
担当してくれるエージェントさんが会計事務所に詳しくない、加えて会計事務所の実務についての知識が全くないというケースだと相談することが無駄になるだけでなく、誤った認識をしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
一見同じような業務をしている会計事務所であっても、対象となるクライアントや顧客の取り方が事務所によって異なりますし仕事の進め方も異なります。
独立を見据えるのであれば、実務経験という視点だけでなく、顧客開拓や仕事の振り方まで含めてトータルに意識した情報収集が重要となるので、このケースでは会計事務所に詳しいところを利用する必要があります。
つまり、希望や条件ごとにどのエージェントを利用すべきかという判断も重要になるという事になります。そのため、このページでは希望転職先ごとなどに分けて案内しているという事になります。
転職エージェント利用の流れ
通常、転職エージェントに登録してから1か月~3か月以内程度に転職が完了しますが、公認会計士の場合、監査法人でのアサインの都合等もあり半年から1年程かけて転職活動される方もいらっしゃいます。
会計士を理解しているエージェントであればあなたの都合に合わせてサポートしてくれます。
ここでは、個別の悩みは抜きにして、一般的な利用の流れを見て見ましょう。
STEP1.登録
まずは各社のサイトより登録しましょう。
必要最低限の情報を入力し登録ボタンを押せば完了で、どのサイトも1分~3分程度あれば登録できます。この時点では履歴書や職務経歴書などの書類提出は必要ありませんので、気軽に登録しても問題ありません。
登録後、エージェント担当者からその後の流れについて連絡がありますので指示に従いましょう。
エージェントからの連絡方法は各社により違いますが、登録時に入力した電話番号宛に「電話」がかかってくるケースと「メール」のみの場合があります。
この段階では、転職面談(キャリアカウンセリング)の日程調整等が中心なので何も準備する必要はありませんので気軽に応対しましょう。
どちらにせよ登録すると必ず自動返信メールはきますので、迷惑メールフォルダ等に振り分けられてないか、登録後に確認しましょう。
なお、登録から転職完了まで全て無料ですのでご安心ください。
※一部有料サービスを提供している転職サービスであっても勝手にお金が請求されることはありません。
- 氏名
- 年齢(生年月日)
- 住所
- 希望勤務地
- 連絡先(電話番号・メールアドレス)
- 保有資格
- 勤務経験のある業種・職種
等
STEP2.転職面談
エージェント担当者(キャリアアドバイザー)との面談を行います。
以前は対面での面談が必須でしたが、最近は電話やWeb面談が主流となっていますので、忙しい会計士の方でも利用ハードルは下がっていると言えます。
※対面を希望されるケースでも状況に応じて可能です。
この転職面談ではあなたの希望や悩みをエージェントの方がヒアリングし、転職やキャリアに関するアドバイス、最近の会計士の転職マーケットの情報提供、キャリアパス事例なんかの情報を得ることが出来ます。面談後も定期的にメールや電話で情報提供はしてくれます。
個々人でヒアリング内容は異なりますが、以下のようなことを聞かれたり、教えてくれたりします。
- 転職エージェントサービスに関する説明や個人情報の取扱いに関する説明(各社5分程度)
- 転職活動の流れに関する説明(初めての転職の場合)
- あなたのキャリアの棚卸
- 悩みやご希望のお伺い
- 監査法人からどのような転職先や選択肢があるのか等のキャリアに関する情報提供
- 将来像に合わせたキャリアパス事例の紹介
- 各ファームあるいは企業の違い、業界動向等について
- 求人の紹介
※上記はあくまで一例で、あなたのご希望やご年齢、就業年数、会話の流れ等により異なります。特に事前準備等は不要なケースがほとんどですが、職歴書は事前に提出した方がマッチする求人の提案が受けやすくなります。
STEP3.求人の紹介
面談後、あなたの希望が叶う、あるいは悩みが解消される転職先の紹介であったり、エージェント側から求人やキャリアの提案があります。
STEP4.応募書類の添削や面接対策など
応募する企業が決まったら履歴書・職務経歴書を必要に応じて修正します。
求人先や業界ごとで求められるスキルセット等は変わってくるため、応募先企業ごとで内容を変えたりすることもあります。
このあたりは転職エージェント担当者にお任せしましょう。
また、書類選考に通過したら面接対策を行います。
会計業界(監査法人や会計コンサル、会計事務所)であれば会計士に強い転職エージェントに登録すると、面接でどのようなことを聞かれるのかとかどういった方を求めているのか、同僚はどういった方々多いのか等細かいところまで情報くれることが多いので、エージェント経由で面接受けるのが楽です。
場合によっては模擬面接も行ってくれます。
特に会計事務所の場合ですと所長の性格の把握は重要ですので必ずエージェントに相談しておきましょう。
なお、面接日程調整などもエージェントがやってくれるので楽です。
STEP5.面接
いよいよ面接本番です。
少し失礼な記載になりますが、会計士の方の場合、一般社会の常識を持ち合わせていない方が一定数いらっしゃいます。
エージェントから指導があると思いますが、服装や面接マナー等にはくれぐれも注意しましょう。
なお、エージェントによっては面接同席してくれて、その場でフォローしてくれるケースもあります。
面接が苦手という会計士は多いので、そういった方は事前にエージェントに相談しましょう。
STEP6.内定・入社
内定を頂きましたらエージェント担当者から待遇等の条件面や入社日に関する情報の案内が届くかと思います。
条件面で少し気になる部分があればエージェントを通じて調整や確認をすることができます。
ご自身で待遇条件の交渉をするのは少々大変かと思いますが、エージェントを利用していれば全て代わりに行ってくれます。
また、会計士の場合、入社日調整が必要となります。
監査法人勤務の方の場合、一定の調整は必要になるケースも出て来ますが、内定先企業が会計士の採用に慣れていないケースだと理解してくれないケースもあります。
そうした際にエージェントが間に入っていると楽ですし安心して任せることが出来ます。
なお、転職先の業界が会計士が多数いる企業なりファームであればそれほど心配いりません。
転職エージェントに頼らない会計士の転職活動も考えてみる
転職エージェント利用における意味とその必要性について記載しましたが、希望やスタンスによっては転職エージェントに頼らなくても良い先が見つかるケースというのも事例として増えています。
転職を急いでいるわけでは無い会計士はSNSなどで情報を開示してみることで良い求人先が見つかるケースも
会計士の場合、自身のキャリアサマリーを公に公表したくないという方も多いのですが、そうしたことに抵抗がない方の場合、Linkedinにしっかりプロフィール登録することで企業側から連絡が来るケースが増加しています。
大手上場企業からIPOベンチャー、外資まで含めて幅広く誘いが来るのでエージェントを経由せず直接転職することも簡単です。
興味があるケースだけ反応すれば問題無いので手間はかかりません(最近はエージェントからのスカウトが多いのでスカウトを確認する時間に手間がかかるかもしれませんが)。
Linkedin以外でもその他のSNS経由でアクションが来ることも多いですので、早く転職したいわけではなく、どこかいいところがあれば転職したいなくらいであればこうした待ちの転職活動もありでしょう。
ある程度積極的に情報開示していく姿勢が求められるので、内向的な性格の方には向かない手法ですが、あくまで公開するのは自分のキャリアだけですので、興味がある方はぜひ試して見てください。
こうしたツールをうまく活用していけばご自身で転職先情報を取得することも可能ですし、選択肢が広がります。
希望する転職先企業が明確にあるなら伝手を利用する
明確にどこの企業に入りたいというのが決まっている場合は、エージェントを利用しなくても問題ありません。
伝手があるのであればそれを辿った方が確実です。
当該ファームあるいは企業に在籍する知り合いがいるようであれば相談することで直接転職する道が開かれるケースも多いので、やりようによってはエージェント使うよりも簡単に転職できるケースがあります。
また、当該企業がベンチャー企業であれば、ウォンテッドリーなどから直接問い合わせて人事と仲良くなって話を聞く機会が得られたりすることも多いので、若手会計士であればこの方法によるアクションもそれなりに有効です。
ただ、人伝手の場合は入社後の人間関係トラブルにも大きく影響するのでそのあたりは注意しましょう。
会計士は転職エージェントを利用する意味・必要性は高いがそれ以外の方法での実績も増えており絶対的なものではない
長々と記載してきましたが、結論としては基本的にエージェントを利用する意味はあると言えます。
ただ、最近は転職活動に使えるツールも増えているので状況次第によっては他の選択肢も考えられます。
個人的な見解を申し上げるのであれば、少しでも良い求人先を見つけたいと思っているのであれば活用できるものは全て活用し、選択肢を増やしていくという手法を取るのがいいかなと思います。
少し手間は増えますが、後々後悔しないということが重要ですので、ぜひエージェント利用に加えてここで紹介した手法も検討してみてください。
公認会計士の転職先やフィールドのことを良く知ってから転職しよう
監査法人から転職するというケースを中心としてどのようなところへ転職する会計士が多いのか簡単に見ていきましょう。
最も転職先として多いのはBig4系のFASなどの会計系コンサルティング会社と事業会社経理となります。
何度か記載の通り、事業会社への転職割合が近年は高くなっており、マイナビ会計士の転職実績を参考にさせて頂くと事業会社4割、コンサル・会計事務所3割、監査法人2割、その他1割といった按配になっています。
あくまでマイナビ会計士の事例ですが、他のエージェントでも同じような同行は見て取れ、アンケート調査などでも事業会社希望がやはり多いです。
ここでは各種フィールドの主な企業や特徴をご案内しますが、細かく全ての企業を記載することは難しいため、具体的に知りたいケースではエージェントさんに相談してみましょう。
また、監査法人から転職したい会計士が活躍できる転職先は?の記事もご覧ください。
監査法人
監査法人から監査法人へ転職するケース、あるいは事業会社から監査法人へ転職するなど様々なケースがありますが、昨今は監査法人の人手不足は深刻なので転職すること自体はそれほど難しくありません。
また、昨今は監査難民企業も多いため、中小監査法人での採用意欲もかなり高いです。
代表的なものをいくつか見てみましょう。
- EY新日本有限責任監査法人
- 有限責任監査法人トーマツ
- 有限責任あずさ監査法人
- PwCあらた監査法人
※Big4監査法人は多くの会計士の最初のキャリアとなります。
- 太陽有限責任監査法人(グラントソントン)
- 三優監査法人(BDO)
- 東陽監査法人(Crowe Japan)
※監査法人同士の合併も多いため変更の可能性もあります。
上記あくまで一例ですが、最大手の事業会社の監査をしているところはBig4が間違いなく多いのですが、近年は中堅から準大手監査法人も合併等によりクライアント数等を大きく伸ばしている現状があります。
特に太陽監査法人では、大企業のクライアント数はPwCあらた監査法人より多いデータも公開されています。
また、早めにインチャージの経験を積みたい等があれば準大手の方が良いケースもあるため、監査法人での転職を検討するケースがもしあればエージェントから情報を取得してみましょう。
監査法人への転職に関連した記事もございますので興味のある方はご覧ください。
コンサルティングファーム
会計士のキャリアとして会計系コンサルへの転職というものが一番多いかと思います。
ただ、大手のコンサルと中小独立系のコンサルとでは経験できる範囲が大きく異なってくるので、将来のことを見越して転職先を選ぶ必要があります。なお、必ずしも大手の方が良いということはありませんので、特性を理解して転職先を選びましょう。
なお、以下分類はあくまで参考としての分類となります。
※監査法人の次のキャリアとしての転職先に選ぶ方も多いが業務が縦割りなので注意も必要
- 経営共創基盤
- AGSコンサルティング
- GCA(フーリハン・ローキーグループ)
- フロンティア・マネジメント
- 山田コンサルティンググループ
※基本的に幅広く展開しているファームが多いため参考としてご覧ください。
※M&A仲介ではフロントからバックまで会計士としての経験・知識を活かせるポジションがあります。
上記は一例となりますが、各種ファームごとで経験できる業務内容も異なりますし、クライアント規模や仕事の進め方も大きく異なります。
コンサルといっても様々で、例えば経営共創基盤などではハンズオンでガッツリ支援に入る傾向もあるため、合わない方には合いませんし、Big4Fas等では場合によっては財務DDしかやれないといったこともあります。
イメージだけで転職先を決めるのではなく、まずはマイナビ会計士などの会計士のコンサル転職に強いエージェント等から情報を取得することをおすすめします。
コンサルへの転職に興味のある会計士の方は以下の記事もご覧ください。
会計事務所
会計事務所へ転職する会計士も一定数いらっしゃいます。
基本的には税務経験を積むためというものが多いでしょう。
なぜ会計事務所なのか、就業条件はどこまで許容できるか等により転職可能な会計事務所は変わってきます。
ここではあくまで一部を記載したにすぎませんので会計事務所に興味のある方は担当のエージェントさんに効いてみると良いでしょう。
また、会計士が会計事務所へ転職するケースでは年収ダウン等の注意点もあるので以下の記事にて解説しているのでご確認頂く他、今後のキャリアを税務を中心に構築していきたいといった希望があるケースでは会計事務所領域により特化して詳しいエージェントから話を聞くのも悪くありません。合わせて下記記事もご覧ください。
会計士が事業会社へ転職するケースの転職先一例
事業会社の場合、非公開で募集される求人が大半なので具体的な企業名を出しての例が出せないので、規模感ごとに見て見たいと思います。
会社の成長を内部から支援することができる、とよく聞きますが、意外とそんなこともないです。
ポジションや企業にもよりますので一概に言えませんが、業務が細分化されていることが多いので、割とルーティンになりやすいです。
事業会社で何をしたいのか、そこの考えをまとめておくと、マッチした求人の紹介が受けやすいでしょう。
どの会社のどのポジションで仕事をするかで大きく変わってきます。
どんなものがあるのか知りたいというケースは転職エージェントに聞くのが早いです。
ベンチャー企業に興味があるという方は非常に多いです。
ただ、ベンチャーの場合会計士でなくても良い(そもそも会計や財務、経理と関係ない)仕事も多くなります。
会社の成長のために幅広く柔軟なマインドをもって対応できる人物じゃないと務まらないです。
会計・財務だけとかカッコいい仕事だけやっていたいという方には向かないです。
結構社内のゴタゴタの対応とか総務庶務的な仕事も多いです。
現実的にどのようなことを行っているのか、様々な事例を聞くためにも1人の人からの意見を聞くのではなく、たくさんの事例を持っているエージェントに聞くと現実が見えてくると思います。
事業会社へ転職したものの早期退職してしまうというケースは多いので、イメージで転職するのではなく、まずは実際にどんな感じか総論的なものをエージェントを通じて聞いておくと良いかと思いますよ。
また、ここでは会計士の転職先として一部を記載させていただきましたが、このほかにも金融業界やVCなど会計士の転職先は多岐に亘ります。
その他以下記事もご参考ください。
会計士の採用者側の視点を理解しておく
コロナ禍前の超々売り手市場の時の転職状況と現在ではかなり変わってきているため、採用側の考えもある程度理解しておいた方が良いでしょう。
業界ごとで採用の温度感は異なるため、主要どころを中心に見ておきたいと思います。
監査法人の採用状況
監査が受けられない監査難民企業が多い点や新しく監査法人を立ち上げるケースが増えていることからもわかる通り、監査法人の採用状況はかなり売り手市場と言えます。
30歳代で初めて会計士試験に合格し、実務経験がほとんどないというケースでもBig4監査法人を始めとして各種監査法人から内定が得られているケースは多く、中途採用においても中小中堅監査法人にて50代で監査ほぼ未経験者を採用した事例もありました。
基本的には採用意欲は高く、門前払いというケースはほとんどないと言えるでしょう。
ただ、採用状況は半年・1年で大きく変わる物なので必ず最新の情報をエージェント等から入手しておいてください。
人手不足が続いており大手から中小含め監査法人へ入所することはそれほど難しくない
ただ、Big4監査法人は各社ごとで中途採用は厳選採用の動きもある
会計系コンサルの採用状況
基本的には採用意欲は高い状況と言えますが、コロナ禍前と違いただ単に会計士資格を持っていればOKという状況ではなくなてきており、採用のハードルは高くなりました。
例えばBig4FAS等においても2019年頃までは3年程度の経験でも転職できていたのが、昨今は監査5年以上の経験を必要とするなど一定の経験とスキルを書類選考の段階で求めるケースが増えています。
最も採用意欲が高いのがM&A領域であり、コロナ禍以降M&Aの活発化により会計士の転職先は増えている状況です。
ただ、採用のハードルが低いということはありません。
その他、一口にM&Aといっても、求められるもの、経験できるものが異なるため、必ずしも簡単に内定がとれるという状況ではありません。
なお、コロナ前が異常な売り手市場だっただけであり、現在もハードルは上がったとはいえ転職市場は売り手有利と言えるでしょう。
採用要件は高くなり、書類選考のハードル・面接のハードルは高くなっている。
コロナ禍以降はファームにより採用意欲が異なってきているので希望する転職先があるケースでは事前の情報収集が重要でしょう。
会計事務所での会計士の採用状況
税務未経験者の採用意欲はコロナ禍前と比べるとハードルはかなり上がったが、転職は可能です。
全体でみると採用要件は厳しくなっているものの、事務所によっては人手が足りない、あるいは会計士としての知見が欲しいケースもあるので転職自体は出来るでしょう。
ただ、会計事務所全体でこれまでは資格者あるいは科目合格者であれば誰でも採用するという方針のところが多かったのが、経験者を求める動きも多くなってきているので、希望の事務所へ転職することを考えるのであれば、早めにエージェント等から情報を取得されることをおすすめします。
その他、専門特化型事務所でも採用意欲は事務所によるところが大きいため、ここもエージェントに確認しておくと良いでしょう。
税務未経験者の採用は少し減ってきている。
会計士資格者の場合、会計士業務と並行できるところであれば採用の可能性は高い
事業会社の会計士採用状況
財務・経理人材の不足が顕著であり、求人そのものは多く、転職はしやすいです。
大手上場企業となると求人は限られるのと転職のハードルは元々それなりに高いのですが、現在意外と多いのがIPOベンチャーのCFO候補等の求人です。
IPO準備に入ったものの、それを指揮する人材がいない、財務・経理体制を作っていける人材がいない、内部統制や手続き的業務を推し進める人材がいないという企業はかなり多く、興味があれば転職はしやすいでしょう。
ただ、ベンチャーにいったものの辞める会計士もいて退職者もそれなりに多いので、質の良いベンチャーへ転職すべく情報収集は必須と言えます。
使い捨てではありませんが、採用時に有期条件を設定していることもあり、IPOがうまく行かなさそうなら早々に辞めてもらうつもりの設定の採用企業も多いので、雇用条件含めてしっかり見ておいてください。
社会情勢が不安定なので採用側もリスクを減らす採用をしてきています。
その他増えているのが、事業会社の経営企画部門での採用です。
先ほども記載しましたがM&Aにより事業多角化あるいは相乗効果を狙っていくケースは増えており、FA業務経験のある会計士を求める求人はかなり多いです。
事業会社内でM&Aがやりたい会計士にとっては良い転職時期と言えるでしょう。
採用のハードルはコロナ禍前よりは上がっているが、財務・経理が人手不足なこともあり転職はしやすい。
M&Aの需要が高いため、経営企画での会計士(FA業務経験者)採用意欲は高い。
IPO準備企業での採用意欲も高いが注意が必要
なお、全体的な会計士の転職市場については以下のページなどもご参照ください。
公認会計士の転職の方法は様々
以上公認会計士の転職先ごとのおすすめの転職エージェントとエージェントを利用するメリット・注意点等を記載させていただきました。
ここで紹介した転職エージェントであれば、どこもそれなりにレベルは高いので、転職自体は問題なくできるでしょう。
また、ここに記載した以外にもたくさんの転職エージェントがあります。
全国には65社を超える転職エージェント会社が存在しているようですので、全てのサービスについて調べるのは難しいのですが、主要どころをメインにご紹介させていただきました。
あくまで参考の一つとして情報をご活用ください。
なお、公認会計士の転職といえば転職エージェントを活用しての転職が一般的でしたが、最近は人伝の転職も増えています。
このケースでは初めて転職するというよりは、ある程度経験を積んだ後、ベンチャー企業のCFOとして転職するケースや要職のポジションでの転職ということが多いのですが、いずれにせよ人脈が重要となりますので、働きながら人脈形成等も行っておくと良いかなと思います。
会計士の転職活動はWeb面談・Web面接が主流に
以前からあることはありましたが、最近は転職エージェント側もWeb転職面談といった形でオンラインで転職相談をするのが一般的になってきました。
昔は必ず対面で転職相談していたのですが、オンラインになって気軽に利用できるようになったのは良い傾向です。
また、エージェントとの面談だけでなく、企業側の面接もWeb面接へと切り替わっており、1次面接・2次面接(最終面接前)あたりはオンラインが主流です。
これにより、採用側・求職者側双方の面接の負担が軽くなったというものがあげられます。
特にエージェント利用においてはわざわざ転職エージェントのオフィスのあるところまで出向いて面談するのは正直だるいという会計士の方も多いので、良い傾向かなと思います。
また、在宅・リモート・テレワークを希望する会計士も増えていますが、フルリモートの正社員求人というのも増えています。
もっとも、企業の管理部門へ転職するケースにおいては、職種側フルリモートは難しいことも多いですが、会計業界での転職ということであれば、それなりに増えています。
リモート勤務に興味があるケースでは数カ月おきに状況が変わっていることも多いので、転職エージェントなどから最新情報を仕入れておくと良いでしょう。
あなたにマッチした働き方が実現できる職場は増えつつあると思います。
一定数以上の会計士の方が今後テレワークが一般的になると感じているというデータもありますが、もしテレワークを希望されるということであれば、良い風がふいていると言えるでしょう。
会計士のキャリアパスの多様化により転職エージェント利用の重要性が増加
会計士の転職先・活躍の場の広さをここまでで何度か記載しました。
「事業会社」一つとってもその数は膨大ですしポジションも様々です。
また、「会計士」としての知識・経験を活かして全く別の業務をする方もいらっしゃいます。
ファイナンシャルプランナーや営業、マーケティングなど職種・仕事は様々ですが、意外な業務に飛び込む方もいらっしゃいます。
あなた自身が現在どういった志向性を持って転職活動に臨んでいるかにもよりますが、各人がどういった考えの元どういったキャリアを歩んでいるのかを知り、その後どういったキャリアパスを描いたのか知ることは結構重要です。
会計士の良い部分でもあり、良くない部分でもあるのが、やろうと思えば何でもやれるというところです。
それゆえにキャリアに悩むという方も多いのですが、各種事例を知ることでイメージが沸くということも多いことから、たくさんの会計士の転職支援を行って事例を持っている各エージェントから事例を聞いてみるのも良いかと思います。
また、今は転職市場は売り手で会計士が不足している状況ですが、今後は資格を持っている人じゃないとダメだという仕事はそれほど人数が必要無くなるというデータも出ていることから、先々のキャリアに不安を覚えている方にとってもどういったところに需要が広がっていきそうか、優位性が出そうか知る意味でも相談しておくと良いでしょう。
就業・転職等されている公認会計士に関する調査データ
学歴や就業前の訓練期間データなどの紹介する数値は厚生労働省の職業情報提供サイト(公認会計士)に掲載されているデータがありますので、詳細はそちらもご確認頂きつつ、当社が保有する情報等と加味していくつか紹介したいと思います。
学歴は大卒が多いが高卒でも活躍している人は多い
学歴に関しては8割以上の方が大卒であると感じているというデータとなっています。
実際に転職エージェント等に登録される会計士の9割近くは大卒であり、比較的高学歴な方が多い傾向にあります。
ただ、大卒でなくとも会計士試験に合格し突破した実績と大手監査法人での勤務経験から採用要件を大卒としている事業会社等においても書類選考は比較的突破できる傾向にあります。
しかしながら、コンサルティング会社(特に戦略系等)等においては学歴を重要視する傾向もあることから、こうした分野への進出を検討するケースでは学歴がネックになることもあります。
転職にあたって学歴に少し不安があるというケースでは転職エージェントを頼ると提案という形での応募が可能になるので門前払いされるということもなく、また、正式に応募する前に感触を確かめることも可能なので安心です。
高卒未満 | 0.0% |
高卒 | 0.0% |
専門学校卒 | 1.5% |
短大卒 | 0.0% |
高専卒 | 1.5% |
大学卒 | 84.6% |
修士課程卒 | 21.5% |
博士課程卒 | 1.5% |
その他(わからない) | 1.5% |
※働いている人が多いと感じる『学歴』(職業紹介サイトより)
入職(就職・転職等)前の訓練期間
入職前の訓練期間ということで必ずしも試験勉強だけを示すものではありませんが、一般の職種に比べると訓練期間は非常に長くなっています。
公認会計士の場合、試験合格までに勉強期間が2年程度かかり、そこから入職ということで考えれば2年程度は最低かかるということになります。
※公認会計士登録というところでいくともう少し長くなります。
ただ、税理士と比べると勉強時間(期間)は短いため、短期決戦で就職あるいは転職まで持っていける資格と言えるでしょう。
なお、転職エージェントに登録される方の年齢ゾーンでいくと、修了考査前後からが多いため、25歳以上~がボリュームゾーンとなってきます。
特に必要ない | 4.6% |
1か月以下 | 0.0% |
1か月~6か月以下 | 3.1% |
6カ月~1年以下 | 3.1% |
1年超~2年以下 | 20.0% |
2年超~3年以下 | 29.2% |
3年超~5年以下 | 24.6% |
5年超~10年以下 | 9.2% |
10年超 | 0.0% |
わからない | 6.2% |
入職前の実務経験の必要性に関する調査
公認会計士資格合格し、監査法人へ勤務するということであれば、実務経験は不要です。
表から見てもわかる通り、実務経験は特に必要無いという回答が多くあります。
超売り手市場と言われた2019年頃までであれば、30代でも何の経験がなくとも就職が可能でした。
現在も中小監査法人は人手が足りないので、高齢で会計士試験に合格した場合でも就職先はあると言えるでしょう。
ただし、転職というケースにおいては、転職先によるところもあります。
そのため、活躍したいと思うフィールドがあるのであればそこで求められる経験値というものを意識してキャリアを積んでいくと良いでしょう。
特に事業会社への転職ということであれば近年は監査以外の実務経験が求められる傾向が強くなってきているので、転職エージェント等も有効活用して情報収集しておくことを強くおすすめします。
特に必要ない | 38.5% |
1か月以下 | 4.6% |
1か月~6か月以下 | 1.5% |
6カ月~1年以下 | 1.5% |
1年超~2年以下 | 12.3% |
2年超~3年以下 | 16.9% |
3年超~5年以下 | 12.3% |
5年超~10年以下 | 6.2% |
10年超 | 1.5% |
わからない | 4.6% |
いずれの数値も厚生労働省職業紹介サイト(公認会計士)を参照しております。
会計士が非常勤の求人を探して転職をする場合のエージェントはある?
独立したもののなかなか仕事が取れないといったケースや様々な事情で監査法人等の非常勤の仕事をお探しのケースもあろうかと思います。
ほとんどの人がご存じでしたが、一定数知らない方がいたので念のため終わりに記載しておきますが、会計士が非常勤案件を探す際は日本公認会計士協会が運営する無料職業紹介所JICPA Career Naviを利用しましょう。
非常勤だけでなく正社員の案件も載っています。
ただ、独立したものの、、、という方は何かしらが足りない結果だと思いますので、転職して再度修行するということも検討された方が良いケースも多いです。
USCPA(米国公認会計士)の方の転職エージェントについて
USCPA(米国公認会計士)の方も本ページで紹介した転職エージェントを参考にしていただいて構いませんが、別途でUSCPA向けの転職に関するページも作成しておりますので、こちらも合わせてご確認頂けましたら都思います。
勤務地別の会計士におすすめの転職エージェント
東京で働く会計士が圧倒的に多いのですが、地方で働く会計士もいらっしゃいます。
本サイトでは東京の他は大阪・京都などの関西エリアで会計士の転職支援を行うエージェントについて解説を行っているページがございます。
当該地域での転職をお考えの方は以下のページなどもご参照くださいませ。
公認会計士の転職エージェント利用に関してよくある質問
公認会計士におすすめの転職エージェントのまとめ
このページでは公認会計士が転職エージェントの利用を考える際は希望転職先などに応じて使い分けるのが良いことと、それぞれの領域におけるおすすめの転職エージェントなどを紹介してきました。
非常に長いコンテンツとなりましたので、ここまでたどり着いた方はそんなにいらっしゃらないかと思いますが、もう一度転職エージェントに関する情報を見たい方は以下より該当箇所へ移動し確認することができます。
公認会計士の求人情報
監査法人、コンサル、事業会社など各種会計士向けの求人情報を掲載しています。
参考文献
公認会計士の転職エージェント情報や転職市況を記載するにあたり、一部目を通した文献や論文、サイト等の情報を記載します。
※本文中に記載したものは除く。
また、実際に転職を経験された会計士の方の属性あるいは転職エージェント勤務経験者の方の属性など執筆にあたって監修・情報提供を頂いた方の情報のご案内です。
なお、本文内のレビュー記事部分は、レビュー記事の根拠・コンテンツポリシーなどに乗っ取り掲載しております。
- (※1)マイナビ会計士とは?転職サイトとの違いより抜粋(2022年3月25日時点のデータ)
- (※2)日本マーケティングリサーチ機構によるイメージ調査結果をレックスアドバイザーズ(おすすめする転職エージェント)イメージ調査結果より抜粋(2022年3月25日時点)
- (※3)おすすめしたい転職エージェント No.1として多くの評価(MS-Japan)に関するページを参照
- 転職エージェントとは?リクルートエージェント参考
- 職場情報提供サイト(公認会計士)
- リクルートエージェント|転職エージェントとは?(※3)
- doda|転職エージェントサービスの仕組み(※4)
- 金融庁:上場企業等における会計専門家の育成・確保に向けて
- 会計士の履歴書|会計士白書:新型コロナウィルス感染症による会計士の働き方の変化
等
本記事は記事更新日現在転職を希望する公認会計士の方に向けて、公認会計士の転職エージェントサービスに関して調査を行い、執筆・掲載・更新したものです。本記事の掲載・更新日以降サービスの内容などに変更がある可能性がございますのでご注意ください。また、本記事内で紹介している各企業の転職エージェントサービスの内容や質に関して保証をするものではありません。サービスの詳細や利用に関する事項は各サービスを提供する企業へご確認ください。