税務を経験したい公認会計士の会計事務所・税理士法人への転職の注意点

税務がやりたいということで会計事務所・税理士法人への転職を視野に入れる公認会計士の方は意外と多くいらっしゃいます。

将来独立開業を検討しているケースでは税務が出来るかどうかで顧客の取りやすさが大きく変わってくるので税務経験を積むべく会計事務所(少数精鋭等)への転職を希望される会計士の方も少なくありません。

また、最近は税理士登録するにあたり、税理士試験を突破するよりも会計士試験突破を目指す方が時間的な効率が良いということで修了考査に合格して公認会計士登録できる段階になったら税務へと移行する人も少数ですがいらっしゃいます。

ただ、いずれのケースにしろ問題になるのが、どのような会計事務所へ転職すれば良いかというところとなります。

ただ転職すればよいのではなく、将来の目的を達成するために必要なスキルなどを身につける必要がありますし、修業期間とはいえ待遇もある程度気にされるでしょうから会計事務所選びは重要と言えるでしょう。

ここではそんな会計士が会計事務所・税理士法人へ転職する際の注意点やポイントなんかを簡単に紹介します。

監査法人から税理士法人への転職の場合は税務未経験での転職だから年収はかなり落ちる?

監査法人からの会計事務所・税理士法人への転職という事例が多いのですが、基本的には年収は大きく落ちると思っておいた方が良いです。

というのも税務未経験者を会計事務所側が採用するメリットはほぼありません。
むしろ一から教えないといけないこと等を考慮して戦力化するまでを考えると高い年収はあげられないというのが多くの事務所の本音です。

また、会計士の年収が最も高くなる職場(会社員としての)というのは基本的には監査法人(コンサルも高いですが)となります。

そうした視点で見ても年収は落ちると言わざるを得ないでしょう。

ただし、税務も行っているけどグループとして監査や会計コンサルも行っているという税理士法人系列のグループ企業的な企業も存在しており、そうしたところであれば、規模の大小問わず年収を大きく落とさずに税務の経験ができるケースもあります。

業務の4割が税務、6割が会計士としての知見が活かせる会計コンサルといった形で業務に入っていき、徐々に税務の比重を増やしていくといったようなことが可能なところも無いことはないので、そうしたところへ転職できれば、年収面では助かるでしょう。

ただ、過去数年にわたって続いた転職市場における超々売り手市場は終わっており、どちらかと言えば未経験者ではなく経験者が欲しい求人先が現在の主流と言うことも有り、転職するタイミングによってはベストマッチする求人が無いケース等も考えられます。

なので、転職エージェントに登録して、税務をやりたい旨を伝えて、ちょうど良い求人がある時に転職をするなどタイミングを見計らう必要はあるでしょう。

税務がやりたい会計士の場合はレックスアドバイザーズが会計事務所・税理士法人の求人が豊富で各事務所の特徴にも詳しく、それでいて会計士のキャリアに精通しているのでおすすめです。
会計業界では恐らく実績トップクラスなのと転職支援の歴史はかなり古いので老舗から新興事務所まで幅広くカバーしてくれています。

その他、古い税理士先生の中には会計士が税理士登録して税務をやることを良くないと思っている方も少なくないので、受ける事務所を選択ミスすると面倒ですので、そういった視点でもエージェントから情報取得しておいた方が良いでしょう。

会計士の会計事務所への転職注意点
  • 税務未経験の会計士が転職すると年収は当然落ちるので注意は必要
  • 税務を経験しつつ監査経験が活かせる業務も行うようなケースでは年収スライドで転職できるケースも
  • 会計事務所により経験できる範囲がことなるのでしっかり情報収集しておく

転職活動をするにあたり会計士であるあなたがなぜ税務をやろうと思ったのかの動機は明確にしておいた方が良い

表題の意味合いとしては2つ視点があり、一つは転職活動を突破するための志望動機としての意味合い、二つ目は先々のキャリアを構築していくにあたりどこを目指して税務がやりたいのかは押さえておかないと痛い目を見るという側面があります。

独立に備えて税務がやりたいということであればそれはそれで構いませんが、一方で転職活動の際にそれを正直に話してしまうとマイナスに働くケースも多いため、あなたが面接をうける事務所の傾向がどうなのかを見極めて「動機」を検討する必要があります。

将来独立を考えている方ウェルカムみたいな事務所であれば問題ないケースもありますが、独立すること前提の人にわざわざ仕事を教えたくないという方も実際問題多いので、ケースごとで動機はしっかり考える必要があります。

また、キャリアの視点で見ると、先ほどの独立という視点もありますが、例えば将来大手企業の中で国際にかかわる分野に関わっていくことも視野に入れているというケースであればそれに即した事務所へ転職する必要がありますし、一方でIPO支援等のベンチャー界隈で活躍していくにあたっての税務みたいなところであれば、そうした支援を得意とする事務所で経験を積む必要があります。

上記は一例ですが、なぜ税務なのか、税務を経験して何をしたいのかによりマッチする転職先が変わってくることも視野に入れておきましょう。

こうした部分の整理・棚卸という意味でも会計士向け転職エージェントに相談しておくのは良いかと思います。

転職にあたって転職理由は明確化しておく
  • なぜ税務を経験したいのか、その理由により入所すべき会計事務所は大きく変わる
  • なぜ税務を経験したいのか面接時に整合性のある説明ができるようにしておく
  • 将来の独立希望者を歓迎しているかどうかはチェックしておく

会計士はどのような会計事務所・税理士法人へ転職するのが良いか

昨今は将来独立したい人歓迎!と銘打つ会計事務所・税理士法人も一定数ありますが、そうした事務所が必ずしもあなたにマッチするとも限らず、転職先選びはなかなか悩ましいかと思います。

上記までで記載した通り、税務と会計士業務をいい案分で業務が行えるような事務所に行きたいと思っても、じゃあそれはどこなんだ?という話になろうかと思います。

結論から行くと、希望に合った事務所を見つけるにあたってはエージェントを頼った方が無難です。

人材ドラフトなどの求人広告サイトででわかりやすく求人が見つかればそれに越したことはありませんが、会計士が会計事務所・税理士法人へ転職するにあたっては、エージェントが提案という形で人材の紹介を事務所側に行うことも多くあります。

エージェント側は懇意にしている各事務所の組織的な悩みも含めて把握しているケースが多く、それにたいして会計士が適しているというケースも多々あります。

そうした場合においては待遇も一定度保った状態で税務が経験できる会計事務所へと転職することが可能なこともあります。

これら以外にも普通に独立したい会計士にマッチした会計事務所の情報なども普通に持ち合わせているので、一度相談しておくと良いでしょう。

会計事務所への転職であれば先ほど記載した通りレックスアドバイザーズを利用しておくのが良いかと思います。

会計士が税務を経験すべく会計事務所・税理士法人への転職をする際の注意点まとめ

簡単ではありますが、会計士が税務を経験するために税理士事務所へ転職する際の注意事項等を記載させていただきました。

一番多いのは将来の独立を視野に入れてというケースかと思いますが、単に税務実務が出来ればよいというわけではなく、一番問題になるのが顧客獲得と顧客の維持(満足度上昇)となります。

そうした視点でもしっかり学べそうな規模感の事務所が個人的には良いかなと思います。

会計士の方でありがちなのが、実務スキルばかりに目が行き、顧客対応(提案力や顧客グリップ力など)が疎かでうまくいかないケースは多くありますので、そこまで見越しておくと良いかと思います。

税務実務スキルと経験がつめて、年収があまり落ちず、それでいて将来の独立に役立つ会計事務所へ転職できればかなり良いと言えるでしょう。

公認会計士の税務を経験するための転職まとめ
  • 年収が落ちる可能性が高いが、会計士としての業務経験を活かしつつ税務ができる転職先であれば大きく年収を落とさずに済む
  • 以前までの超超売り手市場と比べると求人は見つけにくくなっているため、マッチする転職先が見つかるようにエージェントに早めに相談しておくと良い(今でも会計業界は売り手有利です)
  • 転職エージェント利用を考えているならレックスアドバイザーズが税務領域に強く、会計士の会計事務所への転職実績も高いのでおすすめ
  • なぜ税務なのか、その目的・動機を整理しておくと良い。整理にあたっては、転職活動における面接突破等の視点とキャリアの視点があるが双方ともにエージェントに相談することで良い意見がもらえるケースも多い。
  • 独立に備えての税務経験であれば、顧客とのかかわり方などもしっかり学んでおく必要があり、実務面よりもそちらで失敗する会計士が多いので転職先選びは重要です

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樋口 智大株式会社インテグラルベース 代表取締役
2014年4月から公認会計士・税理士の人材紹介を行う株式会社レックスアドバイザーズに勤務し会計士の職業紹介事業や会計専門メディアの立ち上げに携わる。2018年5月に独立し、株式会社インテグラルベースを創業、現在は採用人事に係わるコンサルティングなどを行っています。 士業JOBでは、公認会計士や税理士の人材紹介事業で培った経験や人脈なども活用し、転職に際して役立つ情報の配信を行っている他、多くの人材紹介会社とも協業し、最新の情報をブラッシュアップしながら配信を行っています。 執筆者・監修者・編集者情報へ