会計士の再生コンサルティングファームへの転職

再生分野に興味を持つ会計士の方が多い一方で、企業再生等の業務をやっている会計士から、もっと未来を創る仕事がやりたい、ということで再生分野から別の道を探りたいという悩みを聞くケースもあります。

何かしら問題を抱えた企業を相手に仕事をすることになるので、嫌な思いや暗い気持ちになることがあるのは確かです。

そんな企業再生分野のコンサルファームへと会計士が転職した場合、どのような仕事をしてどのようなキャリアがあるのでしょうか。

会計士が事業再生をしたい場合どのような転職先があるのか?

再生といってもその中で様々な分類があります。
資金繰りや財務改善等をメインに行うようなものもあれば、法律的な観点から再生支援を行うようなファームもあります。
財務やファイナンス面のみならず、経営戦略、マーケティング戦略等も含めて総合的な再生支援を行っているコンサルティングファームもあります。
同じ再生といっても、どこに転職するかによって、アプローチが異なる場合があり、経験できる業務に幅もあることから、身につくスキルが異なりますので注意が必要です。

総合型のコンサルティングファームで再生業務を行う

総合型のコンサルファームでは、文字通り総合的に経営全般を支援し再生へと導きます。
会計士だけではなく、その他のジャンルのプロフェッショナルの方々と業務を進めていくことになるので広い意味で経営に係わる知見が身につきます。
財務やファイナンスのみならずマーケティング等も含めた全体戦略を経験することができるので、会計士として大きくパワーアップできるかと思います。

最近ではコンサルティングという形態をとらず、経営権を取得して企業再生に取り組むハンズオン型のファームも多くなっています。

ただ絵を描くだけのコンサルは求められなくなってきており、ハンズオンで支援できる専門領域を持った人材のニーズが高いように感じています。

なお、会計士がコンサルティングファームへと転職される場合は、必ず転職エージェント等を活用するべきでしょう。

ファームごとに仕事の進め方が異なりますので、ご自身でどこが合うのか見極めるのが難しいからです。

また、選考のハードルは比較的高く、特殊な面談が組まれることもあるため、専用の対策をしておくことで面接突破の確率が高まります。

FAS系コンサルティングファームへ転職

再生の分野では会計士がもっとも転職しやすい領域になるでしょう。
財務リストラや再生計画など財務面からの再生をメインの業務としている傾向が強いため、会計士の方でも業務に入っていきやすいことから、とりあえずコンサルやりたいという方がよく転職する先となっています。

採用ニーズは時代の流れとともに変化しているのが常ですが、最近では、再生に関連したM&Aエグゼキューションができる人、もしくは興味のある人の採用も多いです。
エグゼキューションのフェーズでは、単に財務・会計のスキルのみならず各専門家の方と一緒に業務を遂行する必要があるため、高いコミュニケーション能力も必要となります。
ひらすらデューデリをやると言うのも悪くはないかと思いますが、コンサルがやりたいというケースではこうしたコミュニケーションが必要になるところでも頑張る方がキャリア的に広がりがでます。

なお、FASというとBig4系を思い浮かべる方が多いかと思いますが、独立系のFASや少数精鋭でやっているFASまで様々ありますので、どのような仕事がしていきたいのか、
クライアントの規模はどのようなところを相手にしたいのかによって転職先は変わってきます。

再生コンサルの次にPEファンドや事業会社のCFOへと転職する会計士も

M&Aや再生コンサルで培ったスキルはこの先大きく活かすことができます。
よくあるキャリアとしては、ベンチャー企業のCFOへと転職されるケースです。
再生コンサルでは単に評価や調査を行うだけではなく、各当事者が納得いくようにまとめていく必要があることから、コミュニケーション能力はもちろん具体的な問題解決力が身に付きます。
ハンズオンで経営に近いポジションで業務を行っているケースでは経営陣としての経験もあることからCFOとしての職務にも入っていきやすいでしょう。
こうした現場で身につけたスキルはこの先のキャリアを大きく広げてくれます。

そのため、先々ベンチャーのCFOをやってみたいという方などは転職先候補の一つにしてみると良いでしょう。

会計士が再生コンサルに転職するにはどうすればいい?

コンサルティングファームへの転職に強い転職エージェントはいくつかありますが、基本的に公認会計士が転職するという視点でのキャリア相談や求人の紹介が受けられるところを利用した方が良いでしょう。特に監査法人からはじめて転職するケースでは、他のキャリア、あるいはコンサルの次のキャリアまで含めて会計士ならではの路線の一般論的なものも知っておいた方がいいので、そういった意味では会計士向けをおすすめしたいです。ご経験によるところもあるので、そのあたりはご自身でご判断ください。

そのうえで、マイナビ会計士は転職実績もかなり豊富であり、転職サポートも手厚くなってきているので、現時点ではおすすめできるでしょう。

ただ、相性もありますので、上記で紹介したエージェントと相性が合わなさそうなのであれば、別のところも検討してください。
以下に転職エージェントを紹介した記事もありますので、その際にはご参考ください。

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樋口 智大株式会社インテグラルベース 代表取締役
公認会計士・税理士・経理などの士業・管理部門の人材紹介を行う株式会社レックスアドバイザーズで勤務し、転職エージェントや会計専門メディアの事業の立ち上げを経験。その後、株式会社インテグラルベース(厚生労働省特定募集情報等提供事業者51-募-000806)を創業。現在は転職・採用・人事に係わるコンサルティングや求人サイトの運営を行っています。 士業JOBでは、これまで培った人脈と10年弱に及ぶ転職や採用に関する業務経験・実績を活かして転職に役立つ情報の配信を行っている他、多数の人材紹介会社とも協業し、最新の情報をブラッシュアップしながら配信を行っています。また、行政書士として事務所を開設しており、自身も士業として活動しております。 執筆者・監修者・編集者情報へ