中堅規模の監査法人からBig4等の大手監査法人へと転職される会計士の方は一定数いらっしゃいます。
Big4監査法人や準大手監査法人では依然として人材採用を強化しており、監査手続きの一連の業務を理解している中堅監査法人出身の会計士の方は比較的採用されやすい状況です。
中堅監査法人に勤務される方の中には、就職氷河期時代に大手監査法人に就職できなかった方々も一定数いらっしゃったため、現在の仕事に満足しつつも、大手監査法人へのあこがれのようなものを抱いている方もいらっしゃいます。
そのような方々が転職市況が良いということで、2014年頃から2017年頃の間でかなり大手監査法人へと転職されました。
このケースの転職は現在はほぼなくなってきていますが、一定数Big4以外からキャリアを始めている方もいらっしゃり、迷っているという会計士の方からの相談もチラホラあります。
大手監査法人よりも中堅監査法人の方が自由度が高く、且つ刺激的な仕事もできるという側面もあるため、中堅監査法人がダメだというわけではありません。
例えば、大手監査法人では受けられないようなグレーな監査先もあり、こうした企業の担当をすると、いろいろな意味で鍛えられます。
また、中小規模のクライアントが多くなりますが、ユニーク(いろんな意味で)ビジネスモデルで利益を上げている企業も存在しており、いろいろと勉強になることは間違いありません。
よく聞く話では、科目調書の作成に関しては、中小規模のクライアントを担当することが多くなるので、チームメンバーの人数も少人数になり、中堅監査法人に勤務する方が早くレベルアップすることができるということもあるようです。
監査業務の一連の全体像を早くつかめるため成長が早くなります。
こうしたこともあり、中小監査法人に勤務する会計士は一定度鍛えられていることがわかっているため、大手監査法人でも受け入れてくれるのです。
一概にどちらが良いとは言えないのですが、先々のキャリアも考えると大手監査法人での業務経験というのはとても意味のあるものになります。
監査法人業界は規模の格差が激しく、Big4監査法人とそれ以外では雲泥の差があります。
そのため、必然的にBig4等の大手監査法人のクライアントの規模が大きくなるのですが、大手上場企業などの大企業に対する業務経験というものはやはり重要で、大企業の業務経験はBig4等の大手監査法人でないと積めないのです。
例えば先々事業会社の経理・財務やコンサルティング会社への転職を考えた際に、大手企業の業務経験を求められることもありますが、Big4監査法人等の大手監査法人での業務経験があればこうした問題はクリアできます。
もちろんキャリアの選択として大手企業を相手に仕事をすることだけが選択肢ではありませんのでこの限りではないのですが、選択肢を増やすという意味ではBig4監査法人等での業務経験は積んでおいて損はないでしょう。
Big4監査法人への憧れや興味はあるが、かなり迷っているという方は、場合によってはレックスアドバイザーズ等の会計士の転職事情に明るい転職エージェント等に相談しても良いでしょう。
中堅監査法人から大手監査法人へと転職されるケースは結構あるので、こうした方々がどのようなキャリアを歩んでいるのか、大手監査法人からやっぱり中堅監査法人に戻りたくなった場合に転職が可能なのか(ちなみに可能です)など、あなたの悩みも踏まえて転職相談にのってくれます。
もちろん転職相談したうえで転職しないという決断を出すことも可能ですし、場合によっては転職しない方が良いと止めてくれることもあるので、迷っているのであれば転職エージェントに聞いてみるというのも有りなのではないかと思います。
客観的な目線の意見を聞いてみることであなた自身の考えもまとまるかもしれません。
なお、監査法人そのものから別のフィールドへの転職も視野に入れているという方がいらっしゃいましたら、合わせて以下の記事もご参考いただければと思います。
会計士が活躍できるフィールドは大きく広がっており、様々な可能性があります。
どのような選択をとるにせよ、後悔のないようしっかり情報収集を行い転職してください!