FPとは何なのか?
FPはファイナンシャルプランナーの略称で、アメリカ発祥の資格です。
本場アメリカでは人生の良きパートナーとして「弁護士・医者・FP」を挙げていたりします。
何をする人かと申しますと、個人またはその家族全体を相手に、将来の夢や目標に対し、お金に関する面でアドバイスしサポートする専門家です。
この様な役目を果たす故に、別名「家計のホームドクター」などと呼ばれることがあります。
現在日本ではこの専門資格として「CFP、AFP、1級FP技能士、2級FP技能士、3級FP技能士」が存在します。
この資格の中で世界共通資格はCFPとなります。(アメリカをはじめ現在25カ国・地域で導入されています)
FPの業務分野って何?
FPの業務分野は大きく次の6分野です。
- 金融資産運用設計
- 不動産運用設計
- リスクと保険
- 相続・事業承継設計
- タックスプランニング(税金関連)
- ライフプランニング・リタイアメントプランニング(社会保険、教育費、住宅ローン、将来へのライフプランニング、老後設計等)
これらに関する知識・情報を総動員して個人に対し金銭面でのコンサルティングをします。一口に個人といっても、主婦・会社員・個人事業主・会社経営者、そして男性・女性・独身・既婚者・子供の有無等様々な人がおり、相談内容は多岐に渡ります。例えば会社経営者の方でしたら個人の相談が会社の事業へも関わってきます。この様にかなり広い範囲で多くの人と関われる仕事です。
仕事のタイプがあります
弁護士は民事・刑事、医者は内科・外科等と専門分野や仕事内容が異なることが多いですが、FPも同様です。大きく2つのタイプに分かれます。そこから更に細分化していきます(弁護士や医者もそうですよね)。
- 企業内FP
会社員がFP資格を取り企業内で活用する方法です。主に金融機関が多いのですが、福利厚生部門、商品・システム開発、社員研修、営業マンの営業手法等で活用されています。現在の日本ではこの企業内FPが圧倒的に多いです。
- 独立型FP
その名の通り独立して事務所を構えてFP専業の事業をします。FPの業務分野全体を満遍なく行う事務所と、分野を特化して(例えば相続関連)業務する事務所があります。
この独立型の収益源は主に次の4つです。
- Ⅰコンサルフィー:顧客からの相談料です
- Ⅱコミッション:コンサルをする中で必要に応じて保険販売や証券売買などで得る手数料。この場合それらを販売する為の資格や登録が必要になります。
- Ⅲ顧問契約:顧問契約を結び定期的なFPサービスを提供し毎月または毎年顧問料を得る。
- Ⅳその他:セミナー、執筆、講師。多くのFPが活躍しています。
最近は副業として、あるいは退職後に起業するなどこの独立型の裾野は広がりつつあります。
企業内FP | |
独立型FP
|
*FP分野全体を業務 |
*FP分野を特化して業務 |
FPの業務の流れ
一概には言えませんが以下の6ステップが基本と言われています。
顧客との関係確立と明確化―→顧客情報の収集と目標の設定―→顧客のファイナンス状態の分析
―→プランの検討・提示―→プランの実行支援―→プランの定期的見直し・フォロー。
FPの商品
勿論知識と情報とコンサル力ではありますが、唯一目に見える商品としては「キャッシュフロー表」があります。顧客ごとに作成しますが、これにより相談内容とコンサル結果が可視化出来ます。
FPとして必要なこと・注意点
相談者の話をよく聞く傾聴力が重要となります。例え無理そうな相談でも潜在ニーズが出てくれば別の選択肢も提案出来ますので。
次に業際問題です。
FPは業務範囲が広い為、つい他資格者の領域を侵す可能性がありますのでご注意です。
税理士法や弁護士法、社労士法、保険業法、投資顧問業法等結構あります。その為に他士業に多くのブレーンを持つことは重要です。逆に言うと他専門家への道しるべとなることもFPの重要な仕事です。又それがFP業務にとって追い風となり得ます。
(その他保有資格:宅地建物取引士、行政書士)
保険代理店。業界内で良く聞くコンサルティングやライフプランナーという不透明な言葉に疑問を感じFPを目指しました。保険業界歴33年間。その間併せて不動産仲介業も11年間営んでおりました。CFPとしては16年間活動しており、相続・保険・不動産等の相談を承って参りました。コンサルティングのモットーは大量な情報に惑わされず「何が解らないかを判ること」です。
日本FP協会CFP認定者:南 亮