人事・総務(社会保険労務士含む)の職務経歴書の書き方

人事や総務へ転職する場合、実績やキャリアなど、どのように記載すればいいのか悩ましいですよね。
誤解や表記漏れ・ミスで選外になることほど、悲しく悔しいことはありません。
そこで今回は、企業の人事や総務へ転職する際の職務経歴書の書き方を実際の記入例をもとにまとめてみましたので、是非ご参考にどうぞ。

人事・総務(社会保険労務士)の職務経歴書の書き方の基本を伝授!

まずは、全体に係る基本的なポイントを押さえてください。

全般的なポイント
★数値を意識的に盛り込みましょう。
説得力が増します。
コスト削減の昨年との対比率など、客観的な達成率が示せると良いでしょう。

★成功事例と共に、失敗事例・その改善策も具体的に記載しましょう。

★新人事制度の導入・運用、また社内制度(システム・組織)への改革着手等、主体的に動いた業務は、大きいアピールポイントとなります。
なので、できるだけ具体的に記載しましょう。
経営陣と現場の間で調整に腐心しつつ、導入・運用に関わった経験などは、高く評価されうる傾向にあります。

▼在籍していた組織の規模は評価対象になりますので、上場非上場など、企業規模がわかるよう記載しましょう。

▼職務経歴書を読む採用担当は、採用者の社内での役割を考慮しながら読んでいることにも注意しましょう。

▼職務経歴書全体の分量目安としては、A4用紙で3枚前後となります。

その他、以下のような具体的な業務内容を棚卸し、業務経験をまとめると良いでしょう。
業務経験の棚卸
「採用・給与・社会保険・人事制度の企画・教育・株式実務・ファシリティ・勤怠管理・組織体制・福利厚生等の見直し」
★応募職種別キーワードを以下に示します。
関連経験があれば、盛り込みましょう。

【労務】
給与計算[給与支払・年末調整・源泉徴収・退職金 ]・社会保険手続・勤怠管理・入退社手続き・人員配置・残業管理・組合対応・労基署対応・外注マネジメント

※自社ですべてやっていたのか、または外注に出していたのか等、具体的に記載しましょう。

【採用・教育】
採用業務[(新卒・中途)人数・採用手段]・研修企画・運用[新人・定期・階層別など] ※採用はどのくらいの人数、職種に対応していたか明記

【制度構築】
就業規則・評価制度・賃金制度・ダイバーシティ対応・グローバル対応、およびこれらの導入・運用・更新

【その他】
予算管理など

職務経歴書には何を書けばいい?

前半が少し長くなってしまいましたが、それでは具体的にどのように書けばいいのか?記入例も見ながら解説していきたいと思います。

職務要約(概要)

職務経歴の概要を、3~5行位で記載します。
簡潔にわかりやすくご自身の強みや経験をアピールしてください。

職務要約(概要)記入例
大学卒業後、これまで2社で〇〇年間人事業務(採用・労務)を担当して参りました。新卒で入社した東証プライム上場企業では、労務・採用・教育・人事制度まで、人事全般の業務を経験し、2社目のベンチャー企業では、目標管理制度の導入、新人事制度の企画立案などを担当し、現在はマネジャーとして、部下●名のマネジメントにも従事しております。今後も人事のスペシャリストとしてのキャリアを構築していきたいと考えています。

職務経歴

まずは、直近のものから経歴を記載します。
時系列順でない理由は、企業の中には、直近の経歴や、直近の退職理由に強い興味を持つ所も少なくないためです。
なお、年度は西暦表記が一般的です。

職務経歴記入例
20xx年xx月 ~ 20xx年xx月 株式会社○○○○
上場区分:東証プライム上場  事業内容:●●業   資本金:x億x千万円   社員数:xxx名  所属:人事管理部
• 20xx年xx月:人事管理部 配属
• 20xx年xx月:人事管理部 主任昇格(部下●名)

職務内容

次に、具体的に経験した業務を記載します。
具体的には、以下のようなものがあります。
各業務の経験年数も、できるかぎり入れると良いでしょう。

職務内容の一例
●給与計算関連業務
・給与計算(※対応人数、対象者の雇用区分も明記)
・賞与計算(役員報酬等も含む)
・年末調整計算・給与支払報告書・源泉徴収票・支払い調書・法廷調書作成の為の資料作成・提出
・勤怠管理

●社会保険業務
・入退社時の諸手続き(月間○件)
・社会保険手続きおよび更新
・労働保険業務(算定基礎届・月額変更届など)
・社内相談

●人事システム担当業務
・給与計算システム導入・構築・運用・保守、および項目改訂(使用給与システム名も記入)
・人事マスターシステムの整備・管理

●労務管理業務 
・就業規則の作成・改訂
・社内相談
・労働基準監督署への提出書類作成
・労災保険適用手続き
・出向者管理業務 
・メンタルヘルス対策 
・健康診断(一般・特殊)実施管理

●人事制度業務
・資格等級・人事評価制度(職務達成度合い考課表・スキルマップ・キャリアマップ・目標管理制度など)の企画・立案・導入
・報酬制度(個別業績連動型賃金・賞与テーブル、および資格取得奨励金・褒賞金など)の企画・立案・導入・改定・評価

・勤怠管理の見直し・労働基準監督署との折衝・対応
・その他の制度の導入・改定・評価(退職金給付制度、福利厚生の追加・企画・制定、正社員登用等)
・人件費などの予算策定・管理、人員配置・異動計画の立案・実施

●採用・教育業務
・募集要項作成・会社説明会の企画・実施、面接日調整
・採用試験の企画・立案・実施・管理
・新卒・中途・派遣社員採用業務
大学などの就職課への訪問、外注先の手配、各求人募集メディアへの手配

・各種研修企画・実施(新卒・中途入社時研修・コミュニケーションスキル向上研修・管理職研修ほか)

●その他業務
・株主総会運営
・役員変更などの商業登記
・社内外向け文書の作成・管理
・賃貸物件管理(事務所の賃貸契約や社員寮の管理など)

・組織体制変更(再編・M&A)
・株式実務

それでは具体的な記入例を見てみましょう。
職務内容記入例
■採用業務
• 新卒/中途採用
-新卒採用実績(年間15 名~30 名を採用、目標達成率●%)
-中途採用実績(年間100名~150 名を採用、●●職中心、目標達成率●%)
• 人員計画、採用活動計画策定
(人材要件・募集要項の設定、人員及び予算計画作成、媒体選定、選考フロー計画)
• 社員募集用会社案内パンフレット及び自社採用webサイトの企画
■教育研修業務
• 新卒、内定者、中途導入研修、階層別研修の企画、運営
• 社内課題調査及び研修後の効果測定(アンケートや聞き取りによる調査等)
• 研修資料の作成
• 教育関連予算の策定、管理
■労務関連業務
• 給与計算/賞与/年末調整/対象金処理(本社および子会社●社、合計●名分)
• 社会保険、労働保険事務
• 海外駐在員管理(給与計算、海外駐在人事制度適用)
• 人件費管理
• 入社手続き、退職社員手続き
■その他
• 人事データの整備及び人事システムの入れ替え担当
• 助成金、給付金申請(教育訓練給付金、人材移動開発奨励助成金)
• 労働基準監督署の監査対応
• 労働組合対応

資格、免許、PCスキル

資格の項目では、社会保険労務士資格など、業務に関係の深い資格から順に書きましょう。
また、労働法の知識などあればベターです。

スキルの項目では、PCスキルとしてExcel・Wordは必須でしょう。
特にExcelは、ピボットテーブル・V-Lookup・IF関数・VBAなどの関数・マクロ等に関する知識がある旨は加えたほうがよいでしょう。

プレゼンや研修資料の作成が多いならPowerpointも記載しておきましょう。

また、使用経験のある給与ソフト等があれば記載しましょう。
パッケージ型のソフトなら弥生や勘定奉行などがあります。

資格、免許PCスキル記入例
• 社会保険労務士(●●年●月)
• Word、Excel、Power point
• 弥生会計、勘定奉行

語学力

TOEICの点数や留学経験、また「上司が外国籍で報告や会議などを英語でしていた」などのアピールポイントを記載します。

語学力記入例
・TOEIC●●点(●●年●月)

自己PR

自己PRについては、ご自身の言葉で強みやアピールポイントを記載してください。
この項目で人柄などが見えてくることもあるため、極力自分の言葉で書くことをおすすめします。

まとめ

人事・総務(社会保険労務士)の職務経歴書の書き方の基本について、ご理解頂けたでしょうか?

あくまでも、応募先が知りたいであろうこと、自己アピールに役立つことを優先的に、簡潔に伝えるということを念頭に置きましょう。

また、書類の書き方に自信の無い方や添削してほしいとお考えの方は転職エージェントの利用も検討すると良いでしょう。下記に一部の転職エージェントを紹介します。

この記事が、貴方の転職成功の一助になれば幸いです。

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また、資格者の転職マーケットにも明るいので、社会保険労務士の方が企業への転職を考えた際に、書類の書き方等で悩んだ際は相談してみても良いでしょう。

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樋口 智大株式会社インテグラルベース 代表取締役
公認会計士・税理士・経理などの士業・管理部門の人材紹介を行う株式会社レックスアドバイザーズで勤務し、転職エージェントや会計専門メディアの事業の立ち上げを経験。その後、株式会社インテグラルベース(厚生労働省特定募集情報等提供事業者51-募-000806)を創業。現在は転職・採用・人事に係わるコンサルティングや求人サイトの運営を行っています。 士業JOBでは、これまで培った人脈と10年弱に及ぶ転職や採用に関する業務経験・実績を活かして転職に役立つ情報の配信を行っている他、多数の人材紹介会社とも協業し、最新の情報をブラッシュアップしながら配信を行っています。また、行政書士として事務所を開設しており、自身も士業として活動しております。 執筆者・監修者・編集者情報へ