司法書士が転職する上で英語力は必要?

司法書士が転職を検討する際、司法書士としての知識や経験のほかにも英語力が求められていると言われています。

そこで今回は、司法書士が転職する上で英語力が必要なのかどうか、その理由について解説していきます。

英語が堪能な司法書士は重宝される!?理由はこちら!

転職を検討している司法書士の中でも、特に英語が堪能な司法書士は企業や事務所から重宝される傾向があると言われています。

その理由として挙げられているのが、就労目的で日本を訪れている外国人が増えてきていることです。

外国人労働者が日本で就労ビザを取得する際、申請に必要な書類の手続きや準備を司法書士がフォローするということは珍しくありません。

この時司法書士は外国人労働者と頻繁に連絡を取る必要があり、相手に合わせて英語でコミュニケーションを取らなければいけません。

また記入された書類も英語なので、記入漏れや情報の誤りをチェックする上でも英語力が必要不可欠となっているのです。

ちなみに外資系企業以外でも外国人労働者が日本に増えてきたことから、英語が堪能な司法書士が重宝されています。

司法書士事務所で働くなら英語力は必要ない!?

一般的な司法書士事務所で働く場合は、英語力はそこまで必要はないと考えられているようです。

その理由としては、一般的な司法書士事務所では、英語力を活かせるような案件が少ない点が挙げられています。

基本的に司法書士事務所では日本人を相手にした仕事を行うことが多いので、渉外業務に力を入れている事務所でない限りは英語を使う機会そのものがありません。

このため英語力を活かせる司法書士事務所に転職したいと考えている場合、そのような求人を見つけること自体が難しいというケースもあります。

そのような点から、一般的な司法書士事務所で働く場合は高い英語力は必要ないと言われています。

ただ時には英語力が必要な案件が入ってくることもあり、社会人として最低限の英語力を身につけておくことは必要です。

司法書士事務所でも外資系企業と提携している事務所なら英語力は必要!

同じ司法書士事務所であっても、外資系企業と提携しているまたは渉外業務に力を入れている事務所であれば英語力は必要となります。

これは外資系企業の場合は社内の外国人労働者に就労ビザを発行しなければならないためであり、提携している司法書士事務所に発行のための手続きを依頼しているケースがほとんどであることが理由だと考えられています。

そのため外資系企業と提携している司法書士事務所では法律に関する用語を正しく理解している司法書士が求められており、高い英語力が必須なのです。

司法書士が一般企業や弁護士事務所に転職する場合は英語力が必要?理由はこちら

司法書士の転職先は司法書士事務所だけではなく、一般企業や弁護士事務所もあります。

これらの転職先でも司法書士としての経験以外に英語力は必要だと考えられているのですが、その理由として以下の2つが挙げられています。

弁護士事務所では英語力を求められる

弁護士事務所では一般企業や日本人だけではなく、外資系企業や外国人労働者が依頼人として訪れるケースがあります。

これは司法書士事務所と比較すると取り扱っている案件のジャンルの幅が非常に広いことや、弁護士事務所を訪れる人たちの国籍が多彩である点が理由として考えられています。

このように日本人以外の依頼人の場合は相手と英語でコミュニケーションを取らなければならず、ビジネスレベルの英語力が求められるのです。

また契約書の作成やメールなどでやり取りをする場合にも英文を使わなければいけないので、そのような点でもある程度高いレベルでの英語力が必須となっています。

ちなみに弁護士事務所の募集要項にはTOEICで一定スコアを有していることが必須条件としているものも多く、英語のコミュニケーション能力を重視しているところでは英語面接が行われる場合もあるようです。

履歴書のブランクを埋めるプラス要素になってくれる

司法書士として転職を検討している人の中には、司法書士試験に合格するために職歴に空白期間ができてしまった人は少なくありません。

また司法書士試験に合格したばかりの人は司法書士としての経験がないため、履歴書にどうしてもブランクができてしまいます。

このブランクに関しては面接で必ず聞かれるポイントなのですが、答えによってはマイナス要素となってしまうリスクがあるのです。

履歴書のブランクがマイナス要素にならないためには、それを補う何かを考える必要があります。

そこで挙げられているのが英語力であり、マイナス要素をカバーできる大きなプラス要素として利用することができます。

特に募集要項で提示されている以上の英語力を身につけていることをアピールすれば、ブランクがあっても採用してもらえる可能性を大きく上げることが可能です。

提示されている以上の英語力でなくても、うまくアピールしてプラス要素にすることが転職のコツだとされています。

司法書士の転職で有利になる英語力はTOEIC850点レベル!?750点が足切りという話も

このように司法書士が転職する上で、多くの場合は英語力が必須であるとされています。

そこで把握していなければいけないのが、転職の際に有利となる英語力がどの程度であるのかという点です。

基本的に多くの求人の募集要項には目安としてTOEICで一定スコアを有していることが必須とされているものの、実際にどの程度のスコアを基準としているのか不明瞭であることも少なくありません。

基準として750点前後を足切りとして考えているところが多いと言われており、750点未満の場合は英語力を必須としている求人への転職は難しいと言えます。

また有利に転職をしたい場合はTOEIC850点以上が望ましいと考えられていることから、司法書士で転職を検討している人は750点以上または850点以上を目指すことが必要です。

ただこれはあくまでも英語力を必要としている転職先の場合であり、英語力を必須としていない転職先であればTOEICのスコアを気にすることはないとも言われています。

それでも徐々に司法書士の英語力を求める声が強くなってきている傾向がありますし、司法書士事務所でも英語力が求められる場面が増えてきています。

このため今後の需要のことも踏まえて、TOEICのスコアを意識しておくことは司法書士にとって重要な転職活動の一つだとされているようです。

司法書士の転職で英語力を活かしたい場合はTOEICスコアを850点前後まで伸ばそう!

司法書士も徐々に英語力が求められる場面が増えてきていることから、英語力を身につけた人材を求めている企業や事務所が増えています。

そのため転職する際には、ある程度英語力を身につける必要があります。

また身につけた英語力を活かすためにはTOEICスコアが一定以上必要とされているので、850点前後に伸ばすことがおすすめです。

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樋口 智大株式会社インテグラルベース 代表取締役
公認会計士・税理士・経理などの士業・管理部門の人材紹介を行う株式会社レックスアドバイザーズで勤務し、転職エージェントや会計専門メディアの事業の立ち上げを経験。その後、株式会社インテグラルベース(厚生労働省特定募集情報等提供事業者51-募-000806)を創業。現在は転職・採用・人事に係わるコンサルティングや求人サイトの運営を行っています。 士業JOBでは、これまで培った人脈と10年弱に及ぶ転職や採用に関する業務経験・実績を活かして転職に役立つ情報の配信を行っている他、多数の人材紹介会社とも協業し、最新の情報をブラッシュアップしながら配信を行っています。また、行政書士として事務所を開設しており、自身も士業として活動しております。 執筆者・監修者・編集者情報へ