2022年度(令和4年)第72回税理士試験合格発表!5科目一括合格者も!

2022年税理士試験合格発表

2022年11月30日、令和4年度第72回税理士試験合格発表がありました。

受験者数、合格者数、合格率は昨年と比べて少し上がっています。
また、今年は5科目一括合格者も出たようです。
一度に5科目合格するのは正直凄すぎですね。

その他のトピックとしては、近年はリモートワークを取り入れる職場が増えていますが、その影響で、勉強時間の確保に差が出たりといったケースもあるようです。

ここでは、税理士試験合格発表の結果について、各種数字を見ながら見ていきたいと思います。

2022年(第72回)税理士試験合格者数を属性別でみていく

税理士試験合格発表の数値をそれぞれの属性などに分類して見てみましょう。

税理士試験合格発表の全体感の数値

2022年度の税理士試験の基本データは以下のとおりです。
※参考文献:国税庁令和4年度(第72回)税理士試験結果など公式的に公表されているデータを利用しています。

2022年税理士試験合格発表
  • 受験者数:28,853人
  • 合格者数:5,626人(一部科目合格者数:5,006人、官報合格者数:620人)
  • 合格率:19.5%

受験者数は昨年度よりも1,554人増えており、28,853人でした。
官報合格者数も昨年の585人から620人と35人増えたほか、一部科目合格者数も454人増え、合格率も昨年の18.8%から今年は19.5%と上昇しており、全体的に数値は上がっている傾向です。

直近5年の税理士試験合格者数概要

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
受験者数(人) 30,850 29,779 26,673 27,299 28,853
一部科目合格者数(人) 4,044 4,639 4,754 4,554 5,006
官報合格者数(人) 672 749 648 585 620
合格者合計(人) 4,716 5,388 5,402 5,139 5,626
合格率(%) 15.3 18.1 20.3 18.8 19.5

近年税理士を目指す人が減っているといった声をよく聞きましたが、ここ3年は受験者数は増加傾向にあり、徐々に税理士を目指す方の人数が回復しているように見受けられます。

一方で、国家資格を目指す理由・背景としては社会情勢の不安定さから来るものも動機としてあげられる側面もあるようでしたので、一概に喜ばしいことではないとも考えられます。

いずれにせよ、ここ数年は受験者数は増加傾向にあります。

年齢別税理士試験合格者に関するデータ

どういった方々が税理士試験を受験し、合格しているのでしょうか?

属性ごとに見ていきましょう。

2022年度の年齢別税理士試験合格発表状況
受験者数 5科目合格到達者 一部科目合格者数 合格者数合計 合格率(%)
41歳以上  10,805  274  965  1,239  11.5
36~40歳  4,407  112  743  855  19.4
31~35歳  4,581  114  901  1015  22.2
26~30歳  4,131  82  911  993  24.0
25歳以下  4,929  38  1,486  1,524  30.9

まず、全体の受験者の中で最も数が多いのが41歳以上のゾーンとなります。
近年この傾向は続いており、税理士業界が高齢化していると言われる要因の一つでもあります。

しかしながら、昨年と比べるとこの41歳以上の受験者数は僅かに減少(516名減)しており、その一方で他の年齢は微増している状況です。

特に25歳以下の若者の受験者数が昨年と比べて649名増加しているのはポイントです。

ただ、先ほど述べたように、コロナ禍以降国家資格の受験者あるいはそれらに注目する方が増えており、先の見えない不安定な時代の中において一つの心の拠り所として資格取得を、、、という志向性の方が増えたという傾向もあるようでしたので、時代背景という視点を見ると必ずしも受験者が増えた理由が良いことばかりではないかもしれません。

過去2年税理士試験受験者数比較(単位:人)
2021年税理士試験受験者数 2022年税理士試験受験者数
25歳以下 4,280 4,929
26~30歳 3,890 4,131
31~35歳 4,506 4,581
36~40歳 4,334 4,407
41歳以上 10,289 10,805

税理士試験科目別受験者数・合格者数

税理士試験科目別のデータも見ていきましょう。

昨年度(2021年)は、「簿記論」と「法人税法」、「住民税」の合格率が減少し、「財務諸表論」の合格率が大幅に上昇したのが特徴的でした。

2022年度の税理士試験は昨年度の比較すると「簿記論」の合格率が上昇(6.5%上昇)、一方で「財務諸表論」は9.1%減少という結果になりました。

その他変動の大きな科目の合格率でいくと、「住民税」と「固定資産税」がそれぞれ5%近く上昇する結果となっています。

以下の表で今年度と昨年度の税理士試験の科目別の合格率を比較してみてみましょう。

2022年度税理士試験科目別合格者・合格率
受験者数(人) 合格者数(人) 2022年度合格率(%) 2021年度合格率(%)
簿記論 12,888 2,965 23.0 16.5
財務諸表論 10,118 1,502 14.8 23.9
所得税法 1,294 182 14.1 12.6
法人税法 3,454 425 12.3 12.8
相続税法 2,370 336 14.2 12.8
消費税法 6,488 740 11.4 11.9
酒税法 454 60 13.2 12.6
国税徴収法 1,709 235 13.8 13.7
住民税 476 82 17.2 12.7
事業税 269 38 14.1 12.6
固定資産税 910 167 18.4 13.8
合計(延人員) 40,430 6,732 16.7 16.5

税理士試験5科目一括合格者も

資格の大原のページより、1度に5科目合格をした方がいるとの記載がございました。
参考:税理士試験 合格発表(資格の大原ページ)

11年ぶりのようです。

すごすぎですね。

リモートワークの実現が税理士試験などの国家資格受験のチャレンジ・合格率の高さに結び付くケースも

コロナ禍以降リモートワークは広がりを見せており、税理士業界でも当たり前のように導入されるようになりました。

特に税理士試験勉強中の方はフルリモートとまでは行かなくても、週に3日程度リモート勤務ができるというだけでも税理士試験勉強の時間が確保しやすくなることから、そうした環境が税理士試験突破にプラスに作用している傾向もあります。

税理士試験だけではなく、別の国家資格試験においてもこのリモートワークが後押しとなり、難関資格へのチャレンジに結びついたり、あるいは合格率の上昇(受験者層のレベルUP)に繋がっているような傾向もあるようです。

こうした資格試験の合格に向けて最も重要なことは、試験勉強をする時間を確保することにあります。

そういった意味では、朝の通勤が無いというだけで1時間程度は勉強する時間に費やせますし、お昼休みの時間も勉強にあてることができます。

また、勤務時間終了後も素早く税理士試験勉強へと移行できるので、リモートワークを含めてしっかりと勉強時間が確保できる環境に身をおくということが一つ大きなカギになるでしょう。

私個人も税理士試験では無く、別の国家資格を受験しましたが、リモートで業務ができるおかげで毎朝1時間勉強時間を確保できるようになり、有利に勉強を進めることができました。

もし税理士試験勉強の時間確保というところで悩みがあるようであれば、良い環境の会計事務所へ転職することも検討してみましょう。

昨今のリモートワークに関する情報については以下の記事でまとめていますのでご参考ください。

リモートワーク可能な会計事務所・税理士法人は増えているが転職において注意が必要

税理士試験合格発表後に転職を考えているなら

税理士試験合格発表を受けて転職をしようかどうか検討されている方も多いようです。

合格し、新たなキャリアに向けて動き出したいという方もいらっしゃるかと思いますが、税理士試験合格に向けて職場環境を見直したいなとお考えの方もいるでしょう。

そのようなケースでは上記で記載したようにリモートワークができる環境を検討してみるというのも良いかと思います。

会計事務所業界の転職においてリモートワーク転職の支援に力を入れている会社ですと、昨今は

最速転職ヒュープロのリモートワーク転職が実績が高そうであり、求人も多くあるかと思います。

同社では税理士試験勉強中の方や子育て中の女性の方に対してキャリアと家庭が両立できるような環境への転職で比較的多く実績を聞くため、もし税理士試験勉強などに力を入れていきたいケースでは相談してみるのも良いでしょう。

転職にあたってはエージェント利用を考える方も多いので、そのような方は以下の記事などもご参考ください。

税理士の転職サイト・エージェントを紹介!

次に向けて気持ちが切り替わらないなら

順調に税理士試験の各科目に合格されているケースではモチベーションを保って次に向かうことができるのですが、合格できなかったケースではどうも次に向けて集中して勉強が出来ていないという方もいらっしゃいます。

そのようなケースでは思い切って勉強しないという選択をしてみるのも手です。

もちろん長期間ではなく、2週間程度そうした時間を取ってみるのも良いのではないかと個人的に思います。

次の試験まで意外と時間はありませんので、多くの方が早く気持ち切り替えていかないとといった形でアドバイスされるかと思いますが、経験上そうした気持ちのまま勉強を継続しても集中できず、良い結果を生み出さないケースもあるかと思いました。

一概に言えませんし、無責任なことを言うつもりもありませんが、何もせずにいると急に勉強がやりたくなったり、気持ちが切り替わったりするものです。

また、気持ちの整理ができます。

時間あるいは環境的に難しい場合もありますが、個人的には1週間くらいプラプラ度に出ると気持ちが切り替わるケースが多かったので、とにかく何もしないあるいは勉強以外のことをやってみるといった形で、少し気分が変わるように仕向けてみるのも良いでしょう。

焦っても仕方がありませんので、なかなか次に進めないという方はあくまで一つの意見として参考にしてみてください。

税理士試験から撤退する道を取る人も

税理士試験2科目くらい合格してから撤退する方も多くいらっしゃいます。

税理士試験の勉強が辛いという人も中にはいますが、業界で働いているうちに税理士業界そのものが少し嫌だなと感じてしまったりなど、業界から出ていく人も多くいます。

撤退する道を選ぶとしても意外と転職はできます。

例えば企業の経理などは人手不足で困っているところが多いので、税理士事務所での経験がある方を採用する動きは多くあります。

ご年齢によっては全く関係のない業務への転職も可能でしょう。

本サイトでは会計事務所から企業の経理へ転職するといったケースについても情報提供していますので、もし税理士試験を諦めるといったケースを検討されている方はご参考ください。

税理士試験合格発表を機に転職をお考えの方に役立つ記事

税理士試験突破を目指す方向けに記載したお役立ち情報をご覧いただけます。

在宅勤務・リモートワークがしたい税理士・税理士科目合格者の転職
働きながら税理士試験合格を目指す
税理士試験と転職について
AIを活用した税理士・会計事務所の転職サイトの最速転職HUPRO(無料AI転職診断)

参考文献

国税庁ホームページ:税理士試験

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樋口 智大株式会社インテグラルベース 代表取締役
行政書士試験合格者。 2014年4月から公認会計士・税理士の人材紹介を行う株式会社レックスアドバイザーズに勤務し会計士の職業紹介事業や会計専門メディアの立ち上げに携わる。2018年5月に独立し、株式会社インテグラルベースを創業、現在は採用人事に係わるコンサルティングなどを行っています。 士業JOBでは、公認会計士や税理士の人材紹介事業で培った経験や人脈なども活用し、転職に際して役立つ情報の配信を行っている他、多くの人材紹介会社とも協業し、最新の情報をブラッシュアップしながら配信を行っています。また、自身も行政書士試験に合格しており、現在は登録はしておりませんが、士業としての活動にも力を入れていく予定です。 執筆者・監修者・編集者情報へ