【社会保険労務士の仕事内容】人事・労務相談とはどのようなことをするのか?

社労士の仕事の中でも大きなウェイトを占めるのが人事・労務相談です。一口に相談といっても前向きな制度構築の話から、深刻な労働トラブルまでさまざまです。人事・労務相談でどのようなことを問われ、何が求められるのかを解説します。

人事・労務相談が必要なのはどんな時か?

社労士が企業から、人事・労務相談を受けるのはどのような場合でしょうか。大きく分けると二つのパターンがあります。

従業員とのトラブル発生時

企業が雇用する従業員との間に労働問題が発生した場合にまず相談を受けるのが社労士です。労働問題は非常に多様です。賃金や労働時間、人事評価への不満、セクハラ・パワハラなどが特に多いです。過去の判例や労基法をはじめとする労働関係各法に抵触しないか、などいろいろな面から検討し、解決のための最適な方法を提案する必要があります。経営者や企業担当者と話をするだけではなく時には問題となっている従業員本人との面談も必要であれば行います。


人事制度を整備したい

企業規模が大きくなるにつれて、人事制度を整備する必要が出てきます。そこで人事のプロとして社労士が相談を受けます。企業規模や社風などに応じて企業に適した人事制度を設計します。たとえば年功を重視するのか成果を重視するのかでは制度設計は全く異なります。職務評価基準や賃金体系、就業規則などの規程作成など企業の根幹に大きく関わる点で非常にやりがいのある業務です。一般的にはこれら人事制度は作成から導入まで半年~1年程度の長期的な期間がかかります。

人事・労務相談に対応する上で必要な能力とは?

人事・労務相談は、単に社労士として法律的な知識があればこなせるというわけではありません。ここでは必要とされる能力や資質について説明します。

傾聴力

まず何よりも重要なのが傾聴力です。社労士の仕事の6~7割は人の話を聞くことと言っても決して大げさではありません。社労士は企業を訪問すると「先生」と呼ばれ、経営者や担当者は熱心に話を聞いてくれます。しかし企業が何に困っているか、問題点はどこかということを掴むためには、相手の話を引き出さなければなりません。社労士から一方通行で話をしても決して人事・労務の問題を解決はできないでしょう。何よりも大切なのは相手の話をしっかりと聞き困りごとは何かを的確に判断することです。

提案力

さて、企業の話をよく聞いて何を望んでいるのかを正確に掴めたとします。次に必要なのは現状にあった解決方法を提示する提案力です。よくありがちなミスとして人事制度を構築するにあたって大企業のそれを中小企業に当てはめることです。当然ですが企業は1社ごとに特徴や風土が全く異なります。出来合いの物を当てはめて上手くいくほど単純ではありません。状況に応じた提案力が問われます。
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社労士試験に合格すればだれでも社労士を名乗る資格を手にします。しかし全くの未経験でできるほど社労士の世界は甘くありません。社労士が相手にする企業やそこで働く従業員は生き物です。試験で学習したことがそのまますべて当てはまるわけではありません。たとえば顧問先企業と従業員が残業代の未払や長時間労働でもめた場合に、どのような解決を図るかは積み重ねた経験がものを言います。

人事・労務相談のやりがいとは?

非常に神経を使うことの多い人事・労務相談ですが、社労士としてどこにやりがいを感じるのでしょうか。

トラブル解決時

やはり企業と従業員との争いなどを上手く解決できた時は非常にやりがいを感じることができます。どちらか一方だけが得をするのではなく、お互いに納得のいく落としどころ見出せた場合はそれぞれから感謝されることにもなります。また、企業が備えなければならない労働基準監督署の調査対応も同様です。調査が問題なく無事に終了したときなどは社労士として日頃の企業への指導が上手くいっている証拠ですので手ごたえを感じることができます。

会社の業績向上

社労士の仕事は企業の適切な労務管理に寄与することですが、人事・労務管理を行う最終的な目的は言うまでもなく企業の業績を上げるためです。生産性の向上、技能継承など企業を運営する上で最も大事で、最も重要な財産は「人」です。人事・労務管理が適切に行われて業績が向上したときには社労士として関われて本当に良かったと感じることができるものです。もちろん企業の業績が上がれば、顧問料の値上げ交渉もしやすくなるという側面もありますが。

人事・労務相談こそ社労士の腕の見せ所

このように、人事・労務相談は社労士としての知識や経験が最も問われることになります。労働保険や社会保険の手続きは、誰がやってもほぼ同じです。もっと言えば社労士であればできて当たり前のこと。しかし人事・労務相談に適切に対処するには知識と経験はもちろん判断力や提案力、交渉力などさまざまな力が必要です。それだけに大変でプレッシャーもありますが、そのぶん面白くやりがいのある仕事だと言えます。

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