税理士の転職と年齢について 30代どころか40代、50代以上と何歳まででも転職できる

税理士は他の職種・業界と比べて高い年齢の方でも転職がしやすいのが特徴です。

現在の税理士・会計事務所業界は超高齢化しており、平均年齢が65歳前後(国税OBの方も含んだ数字のため、猶の事高めに出てしまいます)となっていますが、一般社会と比べると若い人が少なく、60代どころか70代で活躍している方も多いのが実情です。

税理士業界ではなく、一般企業での転職という視点で見ると、現在は売り手市場が続いているので昔と比べれば年齢が高い方の転職も増えているものの、40代中盤や50代となってくるとなかなか転職が厳しいというケースも多くなります。

一方で、会計事務所業界で見てみると、40代、50代でも転職が盛んであり、十分転職が可能な業界となっています。

ただ、それでも誰でも簡単に転職できているというわけではなく、転職が出来る方、出来ない方に分かれてくる傾向にあります。

そのため、ここでは年齢ごとにおける税理士の転職動向について簡単に見ていきたいと思います。

20代税理士は希少価値が高く、転職市場で超有利

はじめに20代税理士について見ていきたいと思います。

冒頭に記載した通り、税理士業界は高齢化が進んでおり、20代税理士はかなり貴重な人材となっています。

税理士有資格者は全体でおよそ8万人ほどいるのですが、そのうち20代はわずか0.6%(480人前後)しかおらず、転職市場においては希少価値が非常に高い存在となっています。

そのため、希望通りの転職を実現しやすいと言えるでしょう。

20代であれば税理士科目合格者はおろか未経験者でも十分転職が可能であり、業界に入ってきたいと考えている若手にとってはチャンスの時期であるとも言えます。

なお、20代含めた若手が非常に少ない業界ということもあり、採用難が続いている会計事務所が多いことから、もはや若手に拘って採用するわけにもいかないということで40代以上の方の採用もそれなりに多くなっています。

20代税理士・税理士科目合格者の転職

30代税理士資格者はもちろん無資格者でも転職市場で需要が高い年齢

どこにでも転職できると記載すると語弊があるかもしれませんが、30代税理士資格者はかなり若手に位置づけられ、また、多くの事務所で欲しがるゾーンなので会計事務所業界における転職であればかなり希望通りに転職ができるのではないでしょうか。

Big4税理士法人や一般企業の要職となるとなかなか厳しいケースもありますが、どこにでもチャレンジできる年齢ではあります。

また、30代でまだ税理士試験勉強中という方もいらっしゃると思いますが、こうした税理士科目合格者の転職もかなり需要は高いです。

気をつけて頂きたいのが、30代中盤・後半を超えてくると、マネジメント経験、あるいはより深い専門性などの高度な専門スキルが求められる求人が多くなってきます。

もちろん未経験分野へチャレンジすることもできるのですが、やはりある程度の即戦力性は求められてくるため、30代を超えてきたらキャリアの積み方に注意が必要となってくる年齢になってきます。

その他、最近は一般企業の経理部門などへ転職する30代税理士も増えています。
ポジションや業務内容にもよるのですが、以前までは公認会計士が経理へ転職するケースが多かったのですが、最近では特に監査法人に勤務する会計士においては年収で折り合いがつかず話がまとまらないケースも増えており、監査法人勤務の会計士が転職は以前よりかは少なくなったような気がします。
その一方で、税理士を採用する企業は意外と多いので、税理士が企業へ転職するケースは見る機会が増えました。

一般企業への転職だと、経理部門への転職という場合はプロフェッショナル・専門家としての勤務というよりは、一社員としての勤務になるケースが多いのですが、大手企業であれば会計事務所と比べると当然待遇も安定しており、福利厚生も良いことから割と人気は高くなっています。

その他最近の需要が高いゾーンとしては企業内の国際税務に関わるポジションでの転職です。税務室配属なのか経理部門配属なのかは企業によるところですが、グローバル化やビジネスの複雑化により国際を始めとして高度な税務知識が要求される場面は多いので、こうした転職も増えています。

一般企業でキャリアを積んでいく道も当然開かれているので、もし会計業界以外で働きたいとお考えの方がいたら、転職エージェント等に相談してみると良いでしょう。

いずれにせよ、30代から40代に向かっていくにあたり、自身がどのような分野を伸ばしたいと考えているのかしっかり考えてキャリア構築していく年齢となりますので、これまでキャリアについてあまり考えてこなかった方は一度振り返ってみると良いでしょう。

また、税理士の転職やキャリアについてまとめた記事がございますので、キャリア全般に関して興味のある方はご参照ください。

税理士が転職して活躍できるフィールドは?税理士の転職先と転職事情を考える

40代税理士は転職できる人出来ない人に分かれてくる

40代税理士の転職市場も活発なのですが、転職できない人はいつまでたっても出来ないというような状況になる年齢です。

近年の税理士試験合格発表の内訳を見ると、実は40代の受験者や合格者が一番多いのです。
そして、40代で転職を実現している人はたくさんいます。

そのような中で転職できない40代税理士というのは、「適応力・柔軟性」、これに欠ける方です。

面接の場などで、前の職場のやり方、これまでのやり方に固執する人なんだと思われ、コミュニケーション能力や柔軟性に欠ける人と判断され、面接等で落とされるケースをよく見ています。
経験豊富でスキルがあったとしても、基本的にチームで仕事をしていくことが多い時代なので、うまく調整を取って働いて行けなさそうな方の採用は避ける傾向があります。
こうしたことは、自分だと気がつき難い事項で、なぜ面接で落ちるのか気が付かずに落ち続ける方がいますので要注意事項です。

スキルや実績をアピールすることは重要なのですが、それ以上に現場への適応力、変化への適応力もあることをしっかりわかってもらうように努めましょう。
40代になるとあなたより若いチームメンバーも多くなってきますが、職場が変われば当然自分より若い人に教えてもらうことも多くなってきます。
コミュニケーションが取れ、メンバーと円滑に業務を進めていける人物であることを理解してもらいましょう。

高い専門性や実績がある方は、管理職ポジションでの採用も多くありますが、やはりこのケースでも上記に記載したとおり、適応力や柔軟性があることを伝えるようにしましょう。

なお、30代同様に科目合格者でも転職を実現されている方は多くいらっしゃいます。

50台税理士の転職は可能?

50台以上の税理士の転職マーケットも需要が大きくなっています。
なお、ここでは、国税OB等のポジションは省いて考えるものとします。

人手不足の問題もあり、経験を積んでいて一定の業務を確実にこなしてくれる経験豊富な50台税理士は意外と転職需要があります。

複雑高度な税務業務の経験を求められるポジションでの採用はもちろん、一般的な業務においても採用されるケースは多いです。

これまでの知見を活かして仕事をしてもらいたいという要望と、若手社員への指導や教育などをにらんだ採用もあります。

様々な形でこれまで積み上げてきたスキルを活かしてほしいという希望があるので、意外と採用意欲は高くなっています。

ただ、40代税理士と同様に、50台の税理士も頑固なイメージを持たれたり、説教臭い面倒な人だと思われたりするケースもあるので、面接の場では、やはり柔軟性・適応力があることをしっかりアピールできると良いかと思います。

転職先のフィールドは会計事務所のみならず、一般企業、コンサルティングファームなど様々なところへの転職実績があるので、スキルだけでなく、コミュニケーションや柔軟性が伝われば採用されるケースは高いため、転職をお考えの方は是非チャレンジしてみてください。

税理士は比較的高い年齢でも転職がしやすい

税理士は年齢が高めでも比較的転職がしやすい職種なので、もし40代、50代以上でも転職したいとお考えの方がいましたら是非チャレンジしてみ頂きたいものです。
実際に50代以上で転職される方も多い状況であり、極端な言い方をすると、何歳まででも働くことはできます。

最近は一般企業の経理部門で採用需要は高くなっており、専門性を活かしたキャリアチェンジ(会計事務所業界から別の業界への転職)も多くなっていますので、まず自身の可能性について知りたいという方は転職エージェント等に相談してみても良いでしょう。

以下の記事で税理士の転職におすすめの転職エージェントを紹介しておりますので、エージェント活用をご検討の方は参考にしてみてください。

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樋口 智大株式会社インテグラルベース 代表取締役
公認会計士・税理士・経理などの士業・管理部門の人材紹介を行う株式会社レックスアドバイザーズで勤務し、転職エージェントや会計専門メディアの事業の立ち上げを経験。その後、株式会社インテグラルベース(厚生労働省特定募集情報等提供事業者51-募-000806)を創業。現在は転職・採用・人事に係わるコンサルティングや求人サイトの運営を行っています。 士業JOBでは、これまで培った人脈と10年弱に及ぶ転職や採用に関する業務経験・実績を活かして転職に役立つ情報の配信を行っている他、多数の人材紹介会社とも協業し、最新の情報をブラッシュアップしながら配信を行っています。また、行政書士として事務所を開設しており、自身も士業として活動しております。 執筆者・監修者・編集者情報へ