税理士の転職時期やタイミングについて業界ごとに考えてみる

税理士が活躍している主な業界は、大まかに4つに分かれます。「中小会計事務所・税理士法人」、「Big4税理士法人」、「コンサルティングファーム」、「事業会社」の4種類です。
それぞれの業種においては、仕事内容や繁忙期などに違いがあります。そうした違いによって、求人を多く出すタイミングも異なってきます。

税理士が転職を成功させるためのコツは、自分が希望する業種についての理解を深めることです。仕事内容、積極的に求人を出す時期、業種が求める人物像、などの情報を把握することが重要です。

希望する業種を理解し、転職活動を成功させるために必要な情報をご紹介します。

税理士法人・会計事務所の求人が増加するタイミング

税理士法人の求人は、求人募集が多い時期が1年間に3回あるのが特徴です。1回目は、税理士試験が終了する8月後半です。2回目は、税理士試験の結果が発表される12月になります。

税理士試験が終わる時期と、求人の募集が増える時期が重なる理由は、税理士法人の名の通り、税理士が主体となって活躍する業種だからです。

一般的な税理士法人・会計事務所の繁忙期は、年末調整や確定申告の時期である12月から3月頃になります。

人材補充としての意味合いが強い12月以外は、繁忙期は基本的に業務をこなすことが精一杯で、人材の獲得に時間を割く余裕がありません。
そのため、税理士法人で求人募集が再び増える3回目の時期は、業務における繁忙期が終了した4月から6月頃になります。
なお、4月~5月下旬までは3月決算企業の法人決算の時期であり、会計事務所としては暇な時期ではなく、繁忙期です。繁忙期ではありますが、先のことを考えこのあたりから会計事務所の求人が増えてくる傾向にあります。

税理士法人の求人募集は、求人が増える3回の時期ごとに、求める人材の種類が異なるのが特徴です。

税理士試験後の8月後半は、ポテンシャル人材の採用を強化する傾向があります。
この時期が最も転職マーケットが活発な時期であり、税理士有資格者の方であれば、未経験の分野にもチャレンジしやすい時期となります。
税理士科目合格者の方や税理士試験勉強中の方の転職も当然活発で、例えば、もっと税理士試験の勉強に理解のある会計事務所への転職したいとお考えの方は、この時期に転職するのが一番スムーズでしょう。最近は、税理士試験勉強をサポートする環境が整っている事務所もかなり増加傾向にあります。
ただ、現状会計業界の転職市場は売り手有利ということもあり、繁忙期を除けば、一年中通して転職のしやすい市況ではあります。

税理士試験合格発表後の12月は、繁忙期を乗り切るための補充要員としての採用や税理士試験の結果を見て転職を検討する求職者も多いことから多少求人が増える傾向にあります。経験が豊かな即戦力や税理士試験科目合格者などの採用が行われます。

繁忙期明けの4月から6月頃は、法人の状況にあわせて必要な人材を確保します。

注意点としては、税理士法人・会計事務所の中でも、一般的な税理士業務はほとんど取り扱わず、コンサルティングやそのほかの業務をメインにしているところも出てきているため、こうした会計事務所へ転職する際は、下記に記載の「コンサルティングファームの求人が増えるタイミング」も参考にしてください。

税理士法人・会計事務所の求人マーケット
・税理士試験後の8月を目途に一気に求人が増加。税理士の転職マーケットが最も活況な時期です。
・税理士試験合格発表後の12月も求人が増える時期です。
・会計事務所の繁忙期明けの3月後半から6月頃にかけて求人が復活してくる傾向にあります。ただし、日本では3月決算の企業が多く、4月~5月下旬にかけても会計事務所は繁忙期です。なので、12月~5月末までは一般的な会計事務所は繁忙期の可能性があるという認識は持っておきましょう。

Big4税理士法人の求人が増えるタイミング

Big 4と呼ばれる4大会計事務所と提携している税理士法人は業務の規模が比較的大きいのが特徴です。
Big4における最近の税理士の求人傾向は、大きく分けて4つの傾向があります。

Big4におる税理士の最近の求人内容の特徴
・以前より変わらず、大手企業向けの税務が中心です。
・スポットの税務コンサルティング案件が増加している印象です。M&Aや事業承継コンサルティングのニーズが特に増えており、この分野に係る税務の経験のある方の求人募集が比較的多くなっています。※スポット案件のみならず当然ながら一般的な税務顧問業務も多いです。
・国際税務をはじめとする、海外の税務案件も多いです。Big4税理士法人では大きな特徴の一つである、海外ネットワークを生かした国際業務が魅力の一つです。国際税務を強みにしたい税理士にとっては経験しておきたいところです。特に移転価格税制に関する業務は単なる税務知識のみならず、取引価格の相場はもちろん取引国の文化や慣習等の要素も必要となるためBig4でないとなかなか業務経験が積みにくい状況です。
・20代であれば2科目程度合格していれば転職が可能な状況になっている。
以前は20代でも、税理士試験4科目以上など採用ハードルは極めて高い印象でした。しかし、最近は20代であれば税理士試験2科目合格でも内定が出るケースが増えています。また、残業時間の抑制なども行われており、場合によっては、勉強しながら働くこともできるようになっているようです。このあたりの内部事情を詳しく知りたい方は、専門の転職エージェントなどに聞いてみるのが良いでしょう。
なお、転職時期としては、M&Aなどの専門性が高い部署に配属するための求人は、多くなる時期は一定ではなく、必要なときに都度募集を行うのが特徴です。
また、税理士試験後や税理士試験合格発表後に、Big4税理士法人をはじめとして、各会計事務所は採用説明会を実施します。このことからわかるように、中小の会計事務所同様。税理士試験後の8月と税理士試験合格発表後の12月は比較的転職マーケットが活発になる時期と言えるでしょう。

もし、自分がBig4で採用されるかどうか、不安があるという方は、多くの転職成功・失敗の事例を見てきている、転職エージェントに相談してみるのも一つの手です。

コンサルティングファームへの転職のタイミング

ファームの仕事はコンサルティング業務が中心になります。様々なプロジェクトの1つに配属されて、その中で税理士としての知識や経験を活かしていく形です。

税理士資格者の場合は、クライアントの中長期的な戦略作成に関わるプロジェクトや、資産税やM&A担当のプロジェクトの求人が狙い目になります。

コンサルティングファームの求人の特徴は、プロジェクトによって求人が多くなる時期が異なることです。

中長期的な戦略作成に関わるプロジェクトは、税理士の資格者を人材として募集することも多いため、税理士試験後の8月後半や、試験の結果が発表される12月に求人が多くなる傾向があります。

資産税やM&A担当のプロジェクトの場合は、求人が多くなる時期はあまり一定していません。人事異動や事業拡大などで人材が必要になった場合に募集を行います。

一般に異動の多い3月頃に求人が比較的多くなりますが、事業の拡大を積極的に実施しているファームの場合は、時期を問わずに幅広く人材を募集しているケースもあります。

事業会社の求人が増加するタイミング

事業会社において税理士が活躍できるフィールドは、会社内の経理を担当する部署が主になります。

大規模な事業会社においては、経営戦略の決定に必要な知識を活用するために、専門家としての税理士を募集する場合もあります。

事業会社の求人については、他の業種と比べて募集が多くなる時期が定まっていないのが特徴です。その理由は、経理部門の社員の退職や事業の拡大など、急な事由によって募集をかけるケースが多いためです。

退職によってポストに空きが出るケースが多いのは一般に年度末になりますが、事業法人への転職を強く希望する場合は、求人情報をこまめに確認しておくことが重要です。

事業会社の求人のもう1つの特徴は、以前に事業会社で経理を行ったことがある職務経験を重視する場合が多いことです。

そうした求人においては、専門家として税理士の資格を有していても、事業会社で業務に携わった経験がない場合は、求める人材ではないとして採用を見送られる可能性が高くなります。

同じ業種での職務経験を重視する求人の場合は、その旨が募集要項に記載されているケースが多いので、応募の前に細かくチェックしておくことが大切です。

事業会社への転職も視野に入れているという方は、求人の出るタイミングがバラバラであったり、資格者を必要とする求人案件の場合、求人を非公開で転職エージェントに依頼することも多いため、転職エージェントの利用も考えてみましょう。

税理士の転職実績がある転職エージェント

税理士は以前は会計事務所で働いて数年したら独立する、、、それが当たり前の時代もありましたが、今は少し変わってきています。活躍できるフィールドも広がっており、目指すべき姿は人それぞれ違います。そのため、転職エージェントなどを利用する際も、それぞれの特徴を理解したうえで使うと良いでしょう。

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