税理士の会計業界におけるキャリアと今後について

会計事務所の転職お役立ち情報

会計業界は現在大きな転換期を迎えており、各会計事務所が提供するサービス内容も大きく変わりつつあります。
税制や会計制度の改正はもちろん、グローバル化に伴い税務・会計に関する業務は高度・複雑化していることから、会計事務所側も変わらざるを得ないという状況に来ています。

そのような中、これまで小規模(税理士1名+スタッフ数人程度)で記帳代行や税務申告等の一般的なサービスを提供してきた会計事務所では対応が難しくなってきているケースも出てきています。

例えば、こうした会計事務所では中小規模の企業へのサービスが中心となるケースが多いのですが、中小規模の企業も今や海外展開や海外を市場にした戦いが進んでおり、こうした場合において昔からお願いしている税理士の先生では対応ができないということで、国際税務に対応できる税理士へと顧問を変更したりしています。

複雑な税務処理が必要となるケースが増えていることから、会計事務所側も合併やM&A等が行われるようになってきており、総合的なサービスが提供できるところが増えてきているように感じています。

税理士も一人ですべての分野をカバーすることは不可能なので、付加価値の高い業務を提供するためにはある程度の規模感が必要となってきています。

これは、専門特化型の会計事務所も同じで、SPCや資産税に特化している会計事務所でも、その分野においては確かに強いのですが、トータル的な判断が必要となる場面も増えており、顧客に満足してもらうためには幅広くサービス提供をする必要が出てきています。

会計事務所同士のM&A等は今後も進んでいくと見られ、総合化は顕著になっていくでしょう。

税理士のキャリアは変わってきている

上記のような背景もあり、独立のハードルは上がっている(正確には独立のメリットが薄くなっている)ことから、最近は独立を目指す税理士は減少傾向です。
以前は割と簡単に独立できる業界でしたが、現在ではある程度ビジネスセンスがあるか、独立の時点で太い顧客を持っているといったことがないと厳しくなっていくと思われます。

もちろん、知り合いの社長さんや近所のお店、小さな知り合いの会社から少し仕事がもらえれば良いというレベルなら独立はできるでしょう。
一旗あげてやろうという感じのケースではしっかりとした経営マインド・ビジネスマインドが必要となります。

このような状況の中、勤め人の税理士や会計事務所スタッフのキャリアも大きく変わってきています。

まず、どのような会計事務所に勤務するのかというのは非常に重要です。
キャリアを構築していくということを考えた際には、町の会計事務所で記帳や税務申告だけやっているようなところに勤務するのは間違ってもやってはいけないことです。

そもそも記帳代行も税務申告もAI等のテクノロジーの力を借りれば誰でもできるようになっていきますので、このようなことばかりやっている会計事務所への就職・転職は控えましょう。

特にこれから業界に入っていこうとお考えの方は、極力一般的な法人税務を含め、様々な知識や経験が積め、さらには専門的なフィールドでもキャリア構築ができるようなところで経験を積むことをおすすめします。

ステップアップを考えていくのであれば、経営の視点を持ち、組織化・組織づくりに力を入れている会計事務所へと転職・就職するのが望ましいです。

小規模な会計事務所で超専門的な税務を行っている会計事務所への転職はどうなのか

会計業界は総合化していく流れになりますが、属人的に高難易度な業務やコンサルティングができる方と言うのは、総合化の流れに取り込まれることなく生き残っていくことはできると思います。

実際に少数精鋭でハイレベルなサービスを提供する会計事務所は存在しており、こうした事務所へ転職することができれば大きな経験を積むことができるかと思います。

ただ、一般的には、〇〇に専門特化した会計事務所、とアピールしているところは、逆に言うとそれしかできない、というケースも多いため、偏ったスキル・キャリアが身につく恐れもありますし、それほどレベルの高い業務をしているわけではないこともあるため、小規模で専門特化しているようなところへ転職する場合は注意が必要です。

少数精鋭のハイレベルな事務所に転職するにしてもそうでないにしても、しっかり会計事務所の内情に詳しい転職エージェント等から情報収集しておくことをおすすめします。

石の上にも3年は意味がない。今の会計事務所がダメだと思ったら転職も視野に入れる

疑問を抱きながらも3年は頑張ろうと思っている、という方は意外と多いのですが、場合によっては時間の無駄というケースもあります。

経験を積むことが悪いと言っているわけではなく、やはり税理士として法人税務くらいは一通り一人でこなせるくらいの経験は積んでおくべきです。
ちょっと嫌なことがあったから辞める、というのを推奨しているわけではありません。

会計事務所によっては雑用ばかりでたいした業務経験が積めないところも残念ながら存在しています。

所員のキャリアをあまり考えていない所長先生は多いため、そのような傾向があるのであれば、早めにしっかりとした業務経験が積める会計事務所へと転職した方が良いでしょう。
3年も時間があったら、やっている仕事内容によって大きな差がつきます。

そのため、自身が今行っている業務内容やキャリアに関して疑問を抱くようなことがあったら、とりあえず他の事務所ではどのような経験が積めるのか、情報収集してみることをおすすめします。

他の会計事務所の実態を探る調査においては、多くの会計事務所の情報を持っている転職エージェント等に相談するのが一番良いとは思います。
転職エージェントと言うと無理やり転職させられそう、というイメージを持っている方もいるかとは思いますが、そのようなことはなく、相談ベースでしっかりやってくれるところもたくさんありますので、活用してみても良いかと思います。

転職エージェントに興味のある税理士の方は以下の記事をご参考ください。

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2018年9月28日

税理士・会計事務所業界は大きく変わろうとしている時期に来ています。
将来必要とされる税理士を目指してしっかりキャリアが築ける職場で働くことを推奨します。

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