近年、転職にあたって、資産税領域は税理士・税理士科目合格者の方に人気のジャンルの一つです。
現在会計事務所業界の転職市場は売り手市場となっておりますので、資産税にチャレンジするチャンスの時期といえます。
労働環境を変えるための転職はもちろんのこと、何か強みを作りたいと考える未経験の税理士にとっても大いにチャンスとなるタイミングです。今回は資産税というニーズの高まりから、どういった経験やマインドの方が採用されやすいのかというのを余すことなくお伝えします。
目次
今後のトレンドは資産税?資産税(相続・事業承継)の求人が人気の理由
資産税が人気である理由はずばり日本社会の高齢化にあります。日本では急速に高齢化が進んでおり、世界トップの高齢化社会であることからその需要は非常に高く、ビジネスとしても目を付けざるを得ません。
また、東京商工リサーチによると2022年に発表された2021年における日本の経営者の年齢層は過去最高の平均年齢62.77歳であること発表され、企業の経営者の高齢化も著しいといえ、事業承継が問題になることも想像に難くないでしょう。
会計業界においても日本税理士会連合会が実施した第6回税理士実態調査報告書によると60~80代の税理士が業界の約半数以上(約54%)を占めている状況です。このように日本全体が高齢化していることからもそこに付随して出てくるであろう相続・事業継承の問題はトレンドであり続けるでしょう。
また、資産税が人気の理由は他にも専門性が挙げられます。資産税は継続して顧客と関わり続けるのではなく、あくまでスポット対応という性質のものが多いです。
そのためある程度の専門性が要求されるため、スペシャリストとしてキャリア形成できます。
では、そんな人気で専門性の高い資産税部門に転職することはハードルが高いのでしょうか。
特に未経験からチャレンジしたいという希望も多いので、未経験の場合や経験が浅い場合の転職は難しいのかどうか、資産税部門へ転職できるかどうか見ていきましょう。
未経験でもチャンスがある!税理士・税理士科目の方が資産税(相続・事業承継)に強い会計事務所に転職するには
資産税部門で働くなら今が転職のタイミングだといっても過言ではありません。特に相続・事業承継領域未経験の方はこの機会を逃さないようにしましょう。
これは業界が売り手市場だからという単純な理由だけではありません。売り手市場であることに加えて、先ほど記載した通り資産税に対する社会のニーズが高まっているからです。
このような背景から中堅や大規模事務所でなくても、小規模・零細事務所が資産税を扱う割合が増えています。これが意味するところは、これまで法人税をベースにやってきた人でも資産税に方向転換しやすくなっているということです。
求人動向を見ても資産税未経験でも人柄重視で採用する事務所は増えており、希望の業務に就ける可能性が高いといえるでしょう。
会計事務所業界の転職市場としても社会のトレンドとしても資産税を行っている会計事務所へ転職するなら今が最高のタイミングです。
この市況だからこそある程度希望を通して転職することも可能なのです。
求人自体も多くあるため、資産税に強みのある会計事務所に転職することは可能です。
この波に上手く乗り、新たなキャリアの可能性を広げてください。
資産税(相続・事業承継)ができる環境へ転職したい税理士・会計事務所スタッフはエージェント利用が無難
一般的な法人税務に加えて更なる強みを持ちたいという事で相続や事業承継の領域に携わりたいと考える税理士の方は多いのですが、ひとくちに相続・事業承継といっても所属する会計事務所のクライアント属性によって得られる経験値などは異なってきます。
また、転職時点で求められる経験値も異なってくるため、しっかりとした準備が必要になると言えます。
「そもそも今の自分の経験値で資産税に強い会計事務所に転職できるのか?」「資産税を取り扱っている会計事務所はどのようなところがあるのか?」「資産税も法人もバランスよくやりたいけど可能か?」「富裕層向けの資産税コンサルティングがやりたい」など各人がそれぞれ不安や希望を持つ中において、自身にマッチする事務所を探しあてるのは結構難しいと言えます。
そのため、会計業界に詳しいエージェントなどから資産税を取り扱う各会計事務所の情報についての詳細をもらい、マッチする事務所を探していくことが重要となります。
また、面接時などにおいても一般的な会計事務所と重要視される部分が異なるケースもあるので、そうした選考対策という意味合いでも情報収集が重要となります。
ここでは資産税を含む会計事務所業界に詳しい転職エージェントについて簡単に説明しますので、興味のある方はご参照ください。
資産税を取り扱う事務所はここ数年でかなり数が増えました。付加価値業務の一環としてスポットで対応している会計事務所もあれば、資産税特化型として専門的にやっている会計事務所まで様々です。
いずれのケースにしても、取り扱っているクライアント規模や業務内容に違いがあるケースも多いため、同じ資産税でもキャリアパスや身につくスキルは大きく異なる場合も多いです。
そうしたことも加味して、あなたの希望を叶えるのであればどういった事務所へ転職するのが良いのか的確なアドバイスをもらうことができます。
転職をお考えのケースでは利用を検討してみましょう。
大学との共同研究による独自開発の「AI」を用いた転職診断が行えます。
10,000件以上のデータに基づいた解析を行っており、効率的に希望の求人を見つけることができます。
資産税と法人をバランスよくできる会計事務所に転職したいといった要望や、もっと専門的でレベルの高い業務ができる環境へと転職したいといった各人の希望に合わせた求人の提案が受けられます。
また、有給消化率や残業時間等のデータも踏まえているので、「スキルアップ・キャリアアップ」を目指す税理士の方にはもちろん「ワークライフバランスが実現できる会計事務所で働きたい」とお考えの方や「業務と税理士試験勉強の両立ができる環境で働きたい」といったそれぞれの希望に合った求人が見つかります。
AIによる転職診断だけではなく、多くの税理士や会計事務所スタッフの転職支援実績のある専門のエージェントにLINEやメール、電話で24時間相談ができるので、転職相談を重視したい方にもおすすめです。
AIと専任のエージェントが効率的にあなたにピッタリマッチする求人を提案してくれます。
転職診断等のコンテンツもとても便利ですので是非この機会に会員登録して利用してみてください。
※転職診断コンテンツは会員登録後利用可能となりました。
転職にあたってエージェント利用を検討されている場合は税理士・会計事務所に強い転職エージェント・転職サイトを紹介!のページも合わせてご参考ください。
特に資産税領域だとどの会計事務所も「取り扱っている」としつつも実態が大きくことなるので、転職相談における情報取得の重要性も高いのでしっかりと事前準備を行うと良いでしょう。
税理士が活躍している資産税(相続・事業承継)で有名な会計事務所
資産税分野特化型として、有名な事務所は以下のとおりです。
・税理士法人タクトコンサルティング
・税理士法人レガシィ
・税理士法人深代会計
・資産税・事業承継などの専門チームを持つ大手総合型事務所
(Big4税理士法人、辻・本郷税理士法人、税理士法人山田&パートナーズ)
資産税特化型会計事務所の仕事内容による分類
資産税を強みに持つ税理士は年々増加傾向にありますので、資産税の中でもどこに強みを持つのかは重要です。
ちなみに、経営者対象の場合、経営する会社が上場しているか否かにより、対策が全く違ってくるので注意が必要です。
一方、不動産保有者の場合は、保有資産をどのように有効活用していくのか(例えば、マンション保有者なら分譲か賃貸か、それとも等価交換するのか、あるいは土地信託や借地にするか、荒地なら整備して駐車場にする等)という視点もふまえてコンサルティングにあたる必要があります。
希望に合った資産税スキルを身につけよう
1つ、注意点があります。
それは「超富裕層」を対象とした資産税スキルと、その他大勢の「大衆層」相手の資産税スキルは、全くの別物、むしろ正反対の性質だという点です。
前者は対象者は少ないですが、代わりにクライアントごとの関与度合いも深く(良質の経験が積める)、報酬も高いです。高度なコミュニケーションスキル等も必要になってくるため、
いっぽう後者は、正反対の性質があります。どちらかと言えば、数を多くこなすスキルが重要になるでしょう。
なので、自分が将来どのような税理士になりたいのか?独立を検討している方であればどのようなクライアント像を想定しているのか?そこから派生する資産税案件はどのタイプか?を念頭に置いた上で、転職先を選定していくのがいいでしょう。
資産税を経験したい税理士が増えた背景と志向性
資産税(相続・事業承継)にチャレンジしたい!
資産税に興味はあるけど、未経験でも大丈夫だろうか、、、
など、冒頭にも記載しましたが、資産税分野へ興味を持ちつつ、転職で悩む税理士の方は多くなっています。
そうした興味を持つ税理士が増えた背景などを志向性の観点から見てみましょう。
専門性を身につけたい税理士の増加
資産税は、他の税務分野と違い、顧客と「継続して」関わり続ける事は少ないです。
あくまでもスポット(単発)対応という性質です。
なので、ある程度の専門性が求められるため、スペシャリスト用のキャリアパスといえそうです。
資産税の社会的ニーズ
ここまでで記載した通り、資産税に対する社会的ニーズが高まりつつあることも、理由の1つです。
それに伴い、中または大規模事務所以外、つまり町中の小さな個人事務所のような中小零細事務所でも資産税を扱う頻度が増えつつあります。
これらのことが意味するところは、今まで法人税メインで税理士としてのキャリアを積んできた人でも、資産税に舵を切りやすくなりつつある、ということです。
求人動向からも、資産税分野は未経験でも、人柄などで採る会計事務所も増えつつあり、希望の業務につける可能性が上がりつつあります。
そのため、うっすら資産税(相続・事業承継)分野を経験したいと思う税理士が増えた可能性もあります。
会計事務所・税理士の転職市場が超売り手
コロナ禍以降は多少採用意欲が落ちている事務所も増えましたが、税理士業界は依然として求職者不足が続いています。
業務経験やスキルを求める会計事務所はまだまだ多いものの、それでも昔に比べれば転職しやすい市況といえるため、会計業界で働く人たちの資産税への注目は高まっています。
資産税(相続・事業承継)に興味のある税理士の転職まとめ
資産税(相続・事業承継)分野のキャリアについて簡単に説明させていただきました。
一口に資産税といっても、経営者や富裕層向け、それ以外の一般の方など、対象者によって求められるスキルは異なってきます。
ことに富裕層向けはスポット業務が多く、凡庸な事務作業が少ない分、不動産活用や関連法規など、新しい知識を仕入れる必要もありそうです。
ただその分、やりがいも見返りも大きい分野ですので、経験の浅い税理士に頑張ってほしいところです。
資産税も含め会計事務所の転職に関する関連記事の紹介
資産税も含め、会計事務所の特徴は千差万別です。
会計事務所業界で転職を繰り返している税理士の方ならわかると思いますが、限られた大手の会計事務所を除いて、ほとんどの会計事務所は所長のキャラクター次第で事務所の雰囲気が決まるといっても過言ではありません。
そのため、会計事務所の業務内容ももちろん重要なのですが、所長先生との相性も転職ではとても重要になります。
面接では必ずと言っていいほど所長先生の面接は行われるため、そこである程度判断することもできますが、
1時間程度の短い時間で、人柄を判断するのは難しいのが現実です。
また、会計事務所業界の欠点として、ITやwebに弱い事務所が多いこともあり、自社の取り組みを上手に伝えられる会計事務所が非常に少ないことから、多くの転職希望者がどういった会計事務所があるのか、どういう雰囲気の事務所なのかわからないまま転職活動をしていることも少なくありません。
こうした背景もあり、会計事務所業界の転職では、会計事務所の内情に詳しい転職エージェントが重宝されているのです。
実際に、所長先生の癖が強くて、入っては人が辞め、といった事務所もたくさんあります。
そうした情報は転職エージェント側も把握しています。
なので、極力失敗を避けるという意味でも、資産税(相続・事業承継)に関連した転職のみならず、会計事務所への転職ということであれば、一度はレックスアドバイザーズなどの転職エージェントを使ってみることをお勧めします。
資産税とひとくちにいっても、法人や個人など様々あり、どの会計事務所に転職するかによって身につくスキルは異なります。
実際、相続案件において、社長個人の相続対策は問題なくできたが法人の方で大きく損がでてしまったというケースが発生することもありますが、このように、資産税(相続・事業承継)といっても、法人・個人等バランスよく幅広く知識を保有していないと正しいコンサルティングができないこともしばしばあります。
そのため、自身が資産税(相続・事業承継)といってもどのようなものに係わりたいのか、どこに強みのある税理士になりたいのかを良く考え、自身にあった会計事務所へと転職する必要があるでしょう。
そうしたケースにおいて、こちらの転職エージェントは各会計事務所の特徴などにも詳しく、それでいて求人数は恐らく会計業界の転職エージェントの中ではトップクラスの量を保持しているため、おすすめの転職エージェントとなります。