ベンチャー企業の経理へ転職する前に押さえておきたいポイント

経理職としてベンチャー企業への転職が気になっているという方は意外と多いです。

数十年前などはベンチャーというとブラックなイメージを持つ方も多く、不人気の転職先でした。実際にとんでもない労働環境(待遇面・労働環境面双方において)のベンチャー企業が多かったのが事実であり、イメージが変わってきたのはここ10年とかそんなもんだと思います。

昨今のベンチャー企業の採用状況を見てみると、以前よりも資金調達が容易になった影響もあることから大型資金調達を行って資金に余裕のあるメガベンチャーのようなところも増えており、実態・内情はともかくとして、その辺の中小企業よりも輝いて見える企業が多くなっており、働き方に関しても柔軟性を持たせたベンチャーが多いことから労働環境も良さそうに見え、それでいて貴重な業務経験が積めそうだと期待感が持てることから人気の転職先の一つとなっています。

ただし、これらはあくまで見かけ上そう見えるということであり、実態と乖離していることも多いので当然すべての人が転職して良かった!と思っているわけではありません。むしろ失敗している例も多いです。

ここではそんな経理のベンチャー転職失敗例についてもよく学んでおき、ベンチャーへの転職活動を進めていくにあたって注意すべき点・押さえておくべき点などを考えていきたいと思います。

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目次

ベンチャーでは経理の採用需要が高く転職はしやすい状況

EYのIPOに関する調査や経済産業省の大学発ベンチャー実態等調査等を見ても分かる通り、ベンチャー企業の数は非常に増えており、また、IPOも活発だったことから採用需要が高いのはなんとなく想像がつくかと思います。

求人依頼などにおいてもベンチャー企業の経理が採用できずに困っているといった相談はかなり多く、特にIPOに向けてマネジメント経験を持つ経理の採用に苦戦する企業が多かったことから、コロナ禍であっても一時期はかなり良い条件で転職できる時期もありました。

2022年以降のIPO状況は不安定な部分もありますが、現状においてはベンチャー企業そのものの数は多いことと、依然として一定の経験を有する経理人員が不足している状況に変わりはないので、ベンチャー経理への転職もしばらくは良い状況は続くものと考えられます。

ただ、誤解してはいけないのが人手は不足しているが誰でもいいから採用するということでは無く、少人数で運営していく関係上一定の業務を任せられるだけの経験を有しているなどスキル・経験面も当然求められるので、経験・スキルをお持ちの方にとっては良い状況ではありますが、年齢に比して経験が不足している経理の方にとってはやや厳しい状況と言えるかもしれません。

とはいえ氷河期ということでもないので、ベンチャー企業に興味のある経理の方はしっかり情報収集しながら転職活動を行えば適切な職場が見つけるケースは比較的多くなっています。

経理でベンチャー企業への転職に向いている人の特徴は?

ベンチャー企業の経理と大手企業の経理とでは仕事内容はもちろん仕事の進め方、労働環境、必要とされるマインドセットなどあらゆる面で違いがあります。

これらの点をメインにベンチャー企業で働くのに向いている経理職の特徴について見ていきたいと思います。
※ベンチャーといっても様々なタイプのベンチャーがあり、一概に定義できない部分もあるため、あくまで以下は一般論としてご覧ください。

成長・スキルアップ意欲が高い

転職する上で何を重視しているかと考えたときに、例えば、自分を成長させることや新しいスキルを習得すること、あるいは今までできなかった業務や他の人にはできない仕事を担えるようになること、付加価値の高い人材になっていきたいといったような、チャレンジ精神や成長意欲が高い内容を思い浮かべる方はベンチャー企業に向いていると言えるでしょう。

良くも悪くも会社の成長が安定しない(急成長したり等)ので、随時変化する状況に合わせて取り組むべき仕事の内容・幅が大きく変わっていきますし、優先順位もコロコロ変わります。

経理職であっても、一般的な日々の経理業務を行うだけということはなく、例えば資金調達をする能力が求められるフェーズ、逆にM&Aを実行するなど投資的な目線で数字が見られる人材が求められたりなど状況により必要なスキルなども変わっていきます。

そうした状況変化に合わせた新しい業務への取り組み意欲やスキルアップ意欲などが無いとやっていくのが厳しいケースが多いので、こうしたマインドをお持ちの場合はどちらかと言えば向いていると言えるかなと思います。

結構いろいろ求められる割に入社当初の給与は低いケースが多いのですが、入社後企業が伸びた際は大きな対価を得られる可能性があるほか、重要ポジションにつける可能性も多く、裁量をもって自分で会社を大きくしていく実感を持ちたいといった方や新しいスキル・経験を積んでいきたいという方にはかなりおすすめです。

なお、昨今のベンチャーは働き方と言う視点では柔軟でフルリモートを取り入れるベンチャー企業が多いので、いろいろ求められますが自由度も高く、副業される経理の方も昨今は多いのですが、ベンチャー企業では副業もウェルカムなところが多いので、経理の方がベンチャーで就業することはスキルUPの視点でも大いにありだと思います。

責任感のある重要な仕事をしたい

経理職として重要な仕事をして企業に貢献したいという気持ちが強い人もベンチャー企業に向いています。

大手企業と違って経理担当は一人だけということも多く、あらゆる経理業務を一手に引き受けて担当するのがむしろ普通です。

自分が正しく業務を遂行していかなければ経理が滅茶苦茶になってしまい、予算管理もできなければ経費精算も納税すらもできなくなるという状況になるでしょう。

このような重大な業務を任せてもらえる環境で精一杯頑張りたい人はベンチャー企業を目指すのが賢明です。

また、こうした経験は次の転職でも大きく活きますのでやっておいて損はありません。

また、既にCFOがいる企業では、優秀なCFOの下で業務を学ぶことが出来るので勉強になることも多いです。
中長期的に見ても短期的に見ても良いキャリアになるでしょう。

なお、数年して企業が大きくなるとCFOは経営側業務に専念するケースが大半ですので経理実務の責任者としてのポジション等も目指すことも可能です。

いずれにせよ、責任ある仕事だけでなく、その立場(役職)にも就きやすいです。
そうなってくると給与面も大手と違って年齢に関わらず高くなります。

将来的に起業することを考えている

経理職として働いた後は起業したいと考えている場合にはベンチャー企業で経験を積んでおくと役に立ちます。

大手企業のように予め業務フローが決まっていて、経理システムも運用されている状況で働くのとは違うからです。

csvファイルベースの経理管理を行っている現場が多く、業務フローはこれから組み立てなければならない場合も少なくありません。

経営状況に応じて予算を確保できたら経理システムを選定して導入することにもなるでしょう。

その担い手としての経験を積むと起業の際に生かすことが可能です。

また、経営に近いポジションでもあるので、経営するという視点でベンチャー企業を見ることができるのもご自身が独立する際に役立ちます。

出世意欲が強い

これから大きな成果を上げて出世したいという人もベンチャー企業で働くのに向いています。

年功序列の考え方はあまりなく、実力主義の現場が多いのはベンチャー企業の特徴です。

経理職として大きな活躍をすればCFOや部門長として抜擢されるケースもあるでしょう。

経理業務は人事評価が難しい職種なのは確かですが、他の職種を兼務することになる場合も珍しくありません。

その業務で数値化できる成果を上げ、本来の職能を考慮して経営陣に抜擢するといったキャリアパスも考えられます。

自分で考えて仕事ができる・仕事をしたい

マニュアル通りに仕事をしたり、上司の指示通りに業務をこなすよりも、主体的に働いていきたいという人もベンチャー企業でなら活躍できると考えられます。

ベンチャー企業では一つの業務に対して一人しかいないケースが多く、他の人も自分の業務以外の知識は持っていない場合がほとんどです。

経理職として採用されたら全て自分で考えてより良い形で業務を行えるようにしていくことが求められます。

つまり、むしろ自分で考えて仕事ができる能力を持っていないと成功するのは難しいでしょう。

トレンドに敏感

世の中のトレンドに敏感な人もベンチャー企業で成功を勝ち取れる可能性が高いでしょう。

ベンチャー企業は新しい価値を生み出して世の中に出していくことで大手企業も揺るがすような実績を生み出すことを目指しているのが一般的です。

トレンドを考慮して最適な方法を選び出して業務を行っていくのが当たり前となっている現場が多くなっています。

そのため、経理業務でも同じことを求められ、従来のやり方にとらわれずに働ける人が重宝されているのです。

大手企業の経理からベンチャーへ転職する人もいるの?

結構多いです。
仕組みをいちから作っていく部分を経験したいということで大手からベンチャー経理へ転職される方はそれなりにいます。

大手企業は業務が縦割りで決められた範囲の業務しかやってきていない人が多いからベンチャー企業にはマッチしないと思い込んでいる方も意外といるのですが、そのようなことはありません。

むしろ大手上場企業などでの業務経験を求めているベンチャーも割と多いです。

大手経理からベンチャー経理への転職する場合、先ほどまでで記載した通りマインドセットは入れ替える必要はありますが、ベンチャー企業が抱える大きな課題の1つである管理部門体制の構築と業務フローに課題を抱えているケースが多いので、上場企業の経理として知り得た管理部門体制の仕組みや業務フローの仕組みを理解している点は活かすことが出来ます。

IPOを目指すケースなどにおいては上場企業としての体制構築が求められるので、上場企業で相応の経験を有している場合は重宝されるでしょう。

ただ、経理の仕事に関わらず、関連する付随業務(管理部門全般)はなんでもやらないといけないですし、人とのコミュニケーション機会(内部外部含め)も増えるので、それなりに大変な部分はあります。

ちなみに、大手企業からベンチャー経理へ転職した後のキャリアパスとしては、IPOを経験してそのまま要職として就業し続ける方もいますし、別のスタートアップに行きまたIPOを経験する人、投資側へと転職される方など様々です。
しかしながら注意点としては、大手とベンチャーで身につくスキルが異なるので、大手企業には戻り難くなります。
とはいえベンチャーでの業務経験は様々なところで行かせますので、キャリアの幅が狭まるわけでは無く、むしろ広がると言えるため、そこまで心配する必要もないです。

ベンチャー企業へ転職した後のキャリアまで含めて模索したいケースではエージェントなどを頼って各種事例を確かめておくと良いでしょう。

経理でベンチャー企業に転職して失敗してしまった人の例がこちら!

機械メーカーの経理で働いてきた人が技術開発ベンチャー企業に転職して失敗してしまった例があります。

新技術等にも興味があり、ベンチャーに興味があったことから転職をされたケースです。

今まではっきりとした業務フローが決まっていて、それに従って忠実に且つスピーディーに業務をこなせることが高い評価につながっていました。

しかし、ベンチャー企業に実際に転職してみると経理業務のやり方が思っていた以上に定まっておらず、グチャグチャの状況になっていました。

まずは業務フローを作ることから始めなければならず、持ち前の迅速な経理処理を生かせないまま月日が経っていくことになってしまいました。

前職の業務フローを外挿してみようとしたものの、発生する経費の種類がかなり違っていて、精算申請の形も整っていないので頭を抱える状態になってしまい、また、その他の面でも状況変化が激しく、管理部門全般的に不安定な状況であり、経営陣も開発よりの人材が多いことから理解も少なく、ストレスから割と早期に退職をしてしまいました。

面接時に聞いていた内容よりも酷い状況だったのですが、そもそも前任者がすぐやめてしまったことは聞いていたので、もう少し怪しんで深く突っ込んで聞いておけば良かったと後悔しました。

転職に失敗した要因として情報収集不足というのもありますが、そもそも職場環境的にマッチする性格ではなかったのも大きな要因であり、創意工夫をして現場に合ったシステムを作ろうという気持ちが強い人には向いていたのかもしれませんが、この人の場合は新しい産業・技術に興味はあったが性格面では正確かつ迅速にこなすことに長けているという部分が長所だったので、ゼロベースから環境を作っていくことに向いておらず、そもそも向いてなかったと言えます。
ベンチャーに転職するにしてもCFOなどがしっかりいて指示がちゃんと下りてくる環境へ転職するのが良かったのではないかと考えられます。

それなのに経理人員がほぼ0のベンチャー企業を選んでしまったために転職に失敗したのです。

ベンチャー企業の中にも上場が目前になっていて経理フローが決まっているところもあります。

自分の適性に合わせて職場を選ぶという視点が欠けていたのが問題点だったと言えるでしょう。

一口にベンチャーと言っても各社ごとでフェーズが異なるため、いま自分が受けようとしているベンチャー企業がどのステージにいるのか、それらを確認しておくだけでも大きなミスマッチは防げるかと思います。

ベンチャー企業の経理に転職したいなら転職エージェントを活用しよう!

ベンチャー企業の経理に転職して自分の適性に合っている職場で活躍できるようになりたいと思ったら、どんな現場なのかを正確に把握した上で転職先を決めることが肝心です。

その情報網を広く持っていて、適切なマッチングが可能な転職エージェントを活用するのが成功への近道になります。

エージェントに相談して自分が今まで経理職としてどんな活躍をしてきたか、これからどのようにして仕事をしていきたいかを伝えると、その考え方にマッチしているベンチャー企業を探し出して紹介してくれるのが魅力です。

事業内容にこだわりがあるなら、それも加味した上で候補を絞り込んでくれるのもメリットなので積極的に活用しましょう。

経理の転職サイト・転職エージェントのおすすめを紹介

経理職の方がベンチャー企業に転職する際は自分がベンチャー企業に向いているかしっかり考えよう!

ベンチャー企業での経理職の立場は大手企業とはかなり違いがあります。

今まで大手で成功してきた人もベンチャー企業に転職して失敗することもあれば、窓際族になりそうだった人もベンチャー企業で成功できることもあるのです。

自分に適性があるかどうかをよく分析し、転職エージェントを活用して最適な職場に転職するようにしましょう。

当サイトでも経理の転職サイト・転職エージェントのおすすめはどこ?にてベンチャー経理の転職に強いエージェントなどの紹介は行っているので参考にしてみてください。

なお、最低限登録しておきたいのがMS-Japanとなりますが、理由としては管理部門転職支援実績が高く、経理の転職に強いというものももちろんあるのですが、同社では加えて公認会計士の転職支援も得意としており、ベンチャーではCFO候補などを求める求人も多いのですが会計士採用に強いエージェントに求人を出す傾向も多く、その繋がりから多くのベンチャー経理の求人も保持しています。

そのため、ベンチャー経理への転職においても登録しておくことをおすすめします。

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