税理士・税理士科目合格者の求人動向

会計業界は昨今の売り手市場という流れもあり、求人が豊富で非常に転職しやすい状況にあります。BIG4を始めとする大手税理士法人はもちろんのこと、中堅、中小、資産税(相続・事業承継)、国際税務を取り扱う専門特化型の会計事務所、コンサルティングファーム、一般企業へも転職がしやすくなっています。
また、この機会に専門スキルを伸ばすにも未経験の業務にチャレンジするのにも良い市況だといえます。今回は有資格者及び、科目合格者の求人動向について説明します。

2017年、会計業界の求人動向総ざらい

2017年の税理士及び科目合格者の求人動向は確実に良くなっているといえるでしょう。特にその変化が顕著に出ている点として、資格保有者を絶対の条件としないところが増加していることです。
求人市場に買い手、売り手という言葉があり常に変化があることから現在の売り手市場には理由があります。その背景を理解した上で今の会計業界が転職に向いているという事をきちんと理解して頂ければと思います。
なぜ売り手市場になったのか、要因を挙げます。
・リーマンショック
・アベノミクス
・受験者数の減少
この3つの要因が現在の売り手市場に繋がっているのです。流れを説明します。
まず2008年のリーマンショックにて会計業界もその影響を受けます。結果として、大手監査法人はじめ会計業界全体が採用を絞りました。この頃は就職氷河期と呼ばれ、公認会計士論文試験合格者でさえ就職できない事態に陥っています。そこからアベノミクスにより2014年には買い手・売り手どちらも均衡する状態にまで回復し、現在は日経株価平均がバブル崩壊後の最高値を記録するほどになっています。しかし過去の資格を取っても就職できないという背景(トラウマ)から税理士や会計士の受験者数は年々減ってきており、税理士試験の受験者数は平成24年度の48,123人から平成28年度の35,589人まで減っているのが事実です。
つまり、リーマンショックで採用を絞ったがその後の景気の回復に合わせた人員の確保ができていない状況なのです。
今後も受験者数の減少は続くと思われるため売り手市場はしばらく続くとみられています。

2018年以降に求められる転職者の資質とは

2018年も上記のような流れから売り手市場であることに違いは無いですが、そこであわてる必要は無いとゆっくりしていたら良い転職はできません。
なぜなら求められる能力も変わるからです。
これは会計業界に限ったことではないのですが、資格よりもどれだけ実務で動けるかということが重視されています。税理士で言えば数字に誠実に向き合うことは大切ですが、顧客とどれだけ向き合うことができるか、ひいては昨今の時代の流れに合わせてダイナミックに対応できる人間力が必要とされています。
会計業界にも着実に浸透しつつある「Fintech(=ファイナンス・テクノロジー)」や「AI」、「クラウド」などはまさにそれを表しており、時代の流れとともに会計業界に求められる技術も、人間の資質も異なることを認識しましょう。
そして今後も続くと思われる売り手市場に向けてどのような準備をする必要があるのか見ていきましょう。

今後の会計業界はスペシャリストの時代?

現在の会計業界はBIG4を始めとする大手税理士法人はもちろんのこと、中堅、中小、資産税(相続・事業承継)、国際税務を取り扱う専門特化型の会計事務所、コンサルティングファーム、一般企業へも転職がしやすくなっています。
つまり転職者にとっては圧倒的に有利な状況なのです。そこで具体的に今後必要とされる人材がどのような人材なのかピックアップしていきます。今はまだそのレベルに無くとも転職してからだって目指せるんだという事を認識してください。
ずばり必要な人材はスペシャリストになります。具体的に例を挙げると社会福祉法人、資産税、IT、英語です。
もちろんこの他にも必要とされる能力はあるので自分の興味のある分野に進むのがベストです。
では詳しく見ていきましょう。昨今の社会情勢を見ていると高齢化に歯止めが効かなそうなことは誰もが感じています。そのため社会福祉法人と資産税に関する需要はものすごく高まっており、実際に求人の割合も増えています。次にITですが、大手企業はもちろん、中小企業でもITツールを活用し、業務効率化や付加価値を高めようと社内改革を行っています。当然会計事務所側もこうした動きに対応して行かなければなりませんが、未だにITに強いという会計人は少ないといえます。企業の財務内容を扱う仕事のため当然ある程度のIT知識は必須だといえます。
最後に英語ですが、日本でも会計基準のコンバージェンスが進んでおり業界全体が将来的には国際化の波にさらされることは必至です。しかし現時点で英語を使える会計人の数は十分とは言えないため需要がかなりあると言えます。

おわりに

以上、税理士及び科目合格者の求人動向について見てきましたが、はっきり言えることは税理士資格をもっているだけでは時代の波に取り残されるということです。最近では、資格の有無というよりは、スキルや経験を重要視する企業や会計事務所が増えてきています。
資格を持っていなくとも、付随して必要とされる能力を磨くことで今後一生大事にされる人材になれることは間違いありません。

税理士向けの転職サイト一例

ジャスネットキャリア
会計分野には特に強い転職エージェントで、一人ひとりのキャリアステージに合った最適なキャリアプランの提案が受けられるのが特徴です。税理士試験勉強中の方であれば、試験勉強に理解のある事務所の紹介などが受けられるでしょう。また、会計事務所の求人はもちろん事業会社の経理や税務に関する求人も豊富なため、税務・会計に関する領域での転職を考えている方にはおすすめの転職エージェントです。



MS-Japan
会計業界はもちろん事業会社の経理や財務、税務室等に転職したい税理士におすすめの転職エージェントです。
とにかく求人数が豊富で、広い選択肢の中から転職先を選ぶことができます。

DODA
総合型の転職エージェントです。税理士に特化しているわけではありませんが、会計業界への転職実績も多数あります。求人の幅が広いため、特化型の転職エージェントには無い求人があります。また、大手ということもあり面接対策等のノウハウもしっかりしているため、一度転職相談してみるのも良いでしょう。

BIZREACH(ビズリーチ)
ハイクラス且つ良質な求人案件が多い転職サイトです。会計事務所の求人はそれほど多くありませんが、コンサルファームや事業会社など様々な求人があります。また、一流のヘッドハンターからスカウトが届くので、登録すると結構面白いです。
キャリアに自信のある方は是非登録してみましょう。

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