経理として一定の経験を積み30代を迎えている方、40代となり経理・財務部門の管理職として勤務されている方などある程度年齢を重ね、経験も積んできた方がよりスキルアップ・キャリアアップするために、あるいは職場環境や待遇改善のために転職を考えるケースは多くあります。
昨今は経理・財務人材が不足しており、企業側の採用意欲は高い傾向にあり、入社時の待遇も悪くない傾向にあります。
しかしながら、人手不足だからといって、管理職クラスの採用では妥協するケースは少なく、一定のスキル・経験・マインドは厳しくチェックされることとなります。
そこでここでは、経理・財務の管理職として転職することを考えた際、どのようなことがポイントになるのか見ていきたいと思います。
目次
- 0.1 30代経理・財務の転職について:管理職・管理職候補として即戦力として採用選考されるケースが多くなる
- 0.2 40代の経理の転職では明確に管理職としての採用が多くなるほか経理・財務責任者(CFO)等の経営により近いスキルが評価に
- 0.3 50代の財務・経理の転職はCFO等の経営に近いポジションでの勤務経験や業務改善スキルの有無が重要
- 0.4 経理・財務の管理職としての転職をお考えであれば
- 0.5 経理・財務の管理職向けの求人情報
- 1 【経理管理職候補】製造業メーカーの経理課長候補の求人
- 2 【財務経理】グローバル企業(外資)のビジネスユニットコントローラー管理職候補の求人
- 3 【経理】ビジュアルコミュニケーションサービスを提供する上場企業の経理管理職の求人
- 4 財務経理の責任者候補としてメンバーマネジメントや経理・財務実務を担当 M&A企画にも携われる
- 5 経理責任者(CFO候補) 急成長中のIPO準備企業の求人
- 6 【経理部長】金融情報配信事業での仮想通貨を取り扱う関連会社の経理の求人
- 7 【公認会計士/税理士】ファンド経理/将来の管理職候補の求人
- 8 【財務部リーダー候補の求人】上場企業の財務部でM&Aファイナンスや資金調達・資金繰り等を担当 コーポレートファイナンス経験者歓迎
- 9 【管理会計】化粧品関連企業の財務部で管理会計業務の管理職募集
- 10 【CFO/CFO候補】大手グルメサイトのWEB予約を一元管理する飲食店向けのサービスを提供する注目企業のCFOの求人
30代経理・財務の転職について:管理職・管理職候補として即戦力として採用選考されるケースが多くなる
30代となると転職市場では基本的には経験者として即戦力であることが求められます。
30代前半ですと将来の管理職候補として3~5年以上程度の経理実務経験があることが必須要件となることが多いでしょう。
特に決算に関連した業務経験の有無は見られますので、そうなると一定程度の年数(2、3年)は企業に在籍していないと重要業務に深く携わっていないと判断されがちなため、経理経験年数と共に一つの企業での在籍年数も重要な指標となります。
その他企業にもよりますが、監査法人対応や税務調査対応、管理会計スキル等企業が抱える課題に応じて必要スキルは変わってくることもあります。
知識・スキルとしては多くの一般事業会社においては簿記2級程度の資格・知識・経験等があれば問題ありませんが、転職先の業界により、例えば金融業界での経理実務、建設業界・製造業での経理実務、上場企業での経理経験(四半期決算・開示等)等、その業界での実務経験が求められることもあります。
ただ、30代であれば業界での経験はなくとも一般的な経理業務全般がこなせれば問題ないという企業も多いです。
その他、何かしらのリーダー経験など、マネジメントに関連したものを仕事あるいはプライベートでも良いかと思いますので経験しておくとアピール材料となります。
30代中盤・後半以降になってくると、具体的に管理職としての採用も増えてくるため、部下数名のマネジメント経験が求められることもあります。
チームメンバーにしっかり気を配り適宜コミュニケーションを取りながら業務を遂行していける能力が問われますので、経理実務に関するスキル確認のみならず経理部門の管理職としてコミュニケーション能力の有無が大きく問われます。
どのようなケースにしろ30代経理の場合、マネージメントだけということは少なく、プレイヤーでありつつ部下数名をまとめるといったプレイングマネージャー的なポジションが多くなるので、実務経験についてはしっかりアピールできるように準備しておきましょう。
40代の経理の転職では明確に管理職としての採用が多くなるほか経理・財務責任者(CFO)等の経営により近いスキルが評価に
40代経理の転職市場もかなり需要が高くなっており、一定の経験を積んでいる方であれば引く手数多です。
経理・財務に関する実務の他、経理・財務部門を通して全体で課題解決に取り組んでいくような業務が求められることも多くなりますので、実務経験は当然重要なのですが、会社全体、部門全体を見通した経営に近い動き等が求められることも多くなります。
40代の経理・財務の転職ではマネジメント経験で差が出る
プレイヤーとして実務に長けている経理の方は多いのですが、マネージメントが苦手であるという方も多くいらっしゃいます。
もちろんプレイヤーとして、プロフェッショナルとして積み上げていくキャリア形成も可能な職種ではありますが、多くの企業ではマネージメント経験を求めることが多いので、管理職、あるいは管理職に近いポジションでの転職をお考えのケースではマネージメントスキルについて何かしらアピールできると良いでしょう。
既に管理職として勤務されている方であれば現在の管理業務(メンバーマネジメントや評価、プロジェクトの推進等)等の経験が評価されますが、マネージメント経験が浅く選考通過に不安を感じる方は一般的なコミュニケーション能力の部分でアピールすることも可能です。
日々の生活や業務、何かしらのプロジェクトを通じた経験・体験からの要素を利用するのも良いかと思います。
企業によっては、実務スキルがあればマネジメント経験は問わずというところも多いので、実務経験がある程度あるのであれば、チャレンジしてみても良いかと思います。
CFO候補や経営幹部候補など経営に近い経理・財務ポジションの転職
経営の意思決定に大きく関係するポジションでの採用も多くあります。
近年多いのが、M&Aに関する企画・実施等に関連したポジションです。
財務・会計スキルの他、M&Aが自社にどのような影響・シナジーをもたらすのか経営目線での判断が必要になることから、単に実務スキルがあるだけでなく、そうした視点を持ってこれまで業務に取り組んできたのかどうかも重要となります。
経理・財務実務の経験に加えて上記のような経験、あるいは志向性を持っているかどうかは重要でしょう。
また、財務・経理部門全体を統括する責任者ポジションの求人も多く、コーポレートファイナンスの知識・スキルからマネジメント、経営全般に係わるスキル・経験の有無が問われます。
このポジションの場合、40代以上~50代中盤くらいまでの経験豊富な経理・財務経験者を求める傾向があるので、50代以上でも歓迎している企業は多くあります。
50代の財務・経理の転職はCFO等の経営に近いポジションでの勤務経験や業務改善スキルの有無が重要
50代の経理・財務の方の採用も多いのですが、一般的な経理・財務業務での採用というよりは、部長以上クラス、あるいは上記で記載した経営により近い立場での採用が中心となります。
また、企業のグローバル展開や新規事業開発に伴う拡大フェーズにおいて、組織の再編や業務プロセスの見直しなどが必要になることが多く、こうしたケースでは、豊富な経験を有する50代のベテランの方が求められるケースも多いことから、採用需要は多くあります。
これまでの経験を活かしてもっと働いていきたいといったお考えをお持ちの方などは転職エージェント等を通じて求人サーチを行ってみても良いでしょう。
経理・財務の管理職としての転職をお考えであれば
具体的に転職を検討している方や転職しようかどうか迷っているといった方は、監査法人での勤務経験や事業会社での経理経験を持つコンサルタントが担当してくれる転職エージェントのエルキャリを利用すると良いでしょう。
一般の転職エージェントの場合、経理・財務のキャリアや転職事情にあまり詳しくないことが多く、特に管理職クラスでの転職ということになるのであれば、一定の知識や見識をお持ちの方が運営する転職エージェントに相談するのが良い傾向にあります。
参考にしていただければ幸いです。
経理・財務の管理職向けの求人情報
終わりに、経理・財務の管理職クラスを募集する求人情報の一部を掲載いたします。
転職をお考えの方はご参考いただければと思います。

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30代の経理職が転職でキャリアアップをする方法!
ここからは、管理職を目指す、あるいは30代にさしかかったのにまだまだスキルが不足している、キャリアアップのための経験が不足しているという方向けの内容を記載していきます。
現在まで経理職として働いてきて、30代になっても一向にキャリアアップできる兆しがないという人は転職を考えてみましょう。
どのような考え方で転職活動に挑めば、30代になってから大きな出世を遂げていけるようになるのでしょうか。
30代経理が転職する際に求められるスキルや経験がこちら!
転職してキャリアアップを遂げられるようにするには、採用活動をしている企業のニーズに合った人材になることが欠かせません。
30代経理の場合には基本的には企業が求めている能力を兼ね備えていて、採用したら速やかに戦力になることが求められます。
一通りの経理を滞りなく行えるだけでなく、決算業務などの専門性が高い業務に関するノウハウがあることも必要です。
また、ただ実務経験があるだけではあまり歓迎されません。会計事務所や監査法人などの専門職としての職能を発揮できる現場で経験を積んできた人の場合にはかなり優遇されます。
近年では経理や会計のシステム導入も進められているため、新規業務システムの導入を現場で経験している人も重宝されています。
もし管理職候補での採用ならマネジメント経験があることもほぼ必須です。
30代経理は転職するまでにどの経験を重視すべき?
経理職の現場経験にも様々な種類があります。
決算、財務、税務、管理会計というのが主な業務で、大手企業の場合には担当業務が決まっていて分業されていることも少なくありません。
30代での転職を考えている場合には実務経験としてほぼ必須なのが決算業務です。
どの企業でも決算業務は年に一回から四回必要になり、その直前は繁忙期になります。そこで的確かつ正確に業務をこなしていけるスキルがあることは採用の可否を分ける大きなポイントです。
残りの三つについては必ずしも経験していなくても採用してくれる企業が見つかる可能性があります。
むしろ、この三つの中で強みとしてアピールできるポイントがあるかどうかが高待遇で優良企業に採用してもらえるかどうかを決める可能性が高いので注意が必要です。
30代の経理職採用では即戦力を選ぶのが基本なので、現場で手薄になっている業務をカバーできるようにする目的で求人を出しているケースが多くなっています。
そのニーズに合った経験を十分に積んでいる人が採用されることになるのです。
この前提の下でどれを重視すべきかと考えたら財務か管理会計です。
税務が不要というわけではないですが、大手企業になると顧問税理士の契約を結んでいることが増えているため、税理のプロフェッショナルは必ずしも採用しなくても良いと考える傾向があります。
それに比べると財務や管理会計の経験の方が求められるケースが多いことから、決算の次に選ぶならこの二つのどちらか、あるいは両方にしておくのが賢明な判断です。
30代経理が転職でキャリアアップを狙う場合、大企業と中小企業・ベンチャー企業のどれがいい?
転職でキャリアアップしたいと考えたときに重要なのが、転職先として大企業、中小企業、ベンチャー企業のどれを選ぶかです。
必ずしもどれが最も優れていると言うことはできないので、それぞれにどんなメリットがあるのかを確認して自分なりに選べるようにしておきましょう。
大企業の良い点
大企業を転職先として選ぶメリットは事業が安定していて給与水準も高く、福利厚生も充実していることがまず挙げられます。
また、経理システムが導入されていて数年間は運用されてきた実績がある場合がほとんどです。
各種業務をシステム上で連携しやすい形が整っていて、手際良く必要業務をこなしていくことができるでしょう。
上場企業なら四半期決算なので繁忙期と閑散期の差が激しくないという点も魅力になります。
キャリアアップという観点から優れているのは各種監査対応をしたり、海外の会計基準に則った業務経験ができたりする可能性があることで、他の経理職と経験面で差別化できるようになることです。
また、自社だけでなく関連子会社の経理にも対応することで連結決算なども含めた幅広い経験を詰める可能性があります。
これは中小企業やベンチャー企業では経験するのが難しいことなので大企業だからこそのメリットです。
中小企業の良い点
中小企業の経理職を選ぶメリットは、経理部門が担当する様々な業務を一通り経験できることです。
大企業の場合には経理業務について考えると分担制になっていることが多く、特定の業務に特化してしまう傾向があります。
しかし、中小企業では経理職の人数が限られていて、誰もがどの業務もこなせるようにするのが一般的です。
財務や管理会計、税務なども掌握していなければならない場合がほとんどで、経理職として経験しておくと役に立つ業務を幅広く担当できます。
また、人数が少ないので経理主任に速やかにキャリアアップできる可能性があり、特に大企業で働いてきた人の場合には管理職候補として採用してもらえるケースも少なくありません。
社内で昇進を目指すことも、多様な業務経験を積んだことを生かして転職でキャリアアップをすることもできるのは中小企業だからこその魅力です。
ベンチャー企業の良い点
30代経理がベンチャー企業に転職してキャリアアップを狙うときには、どの企業を選ぶかによって受けられるメリットにも大きな違いがあります。
スタートアップベンチャーに転職した場合には経理フローを一から作り上げることができるのが魅力です。
その構築経験はどんな現場でも役に立ち、コンサルタントとして働くにも十分なキャリアになります。
一方、上場を目指す段階に入っているベンチャー企業に転職した場合にはIPOに向けた経理体制の整備が求められるのが通例です。
それまでずさんに管理されてきたものを立て直す苦労こそあるものの、成功した暁には上場企業で働けるようになるメリットがあります。
また、CFOに昇進できるケースも多く、安定した職場で管理職として働けるようになると期待できるのも魅力です。
成長段階やスタートアップからようやく売り上げを出したようなベンチャー企業でも人件費を削減する目的で経理職が他の仕事も兼任するのが通例です。
人事や総務などの様々なバックオフィスの業務を経験できるため、将来的には企業内での昇進だけでなく、他企業で管理職として採用してもらえる可能性も高まります。
30代経理が転職する場合はしっかりと計画を立ててキャリアアップを狙おう!
30代になった経理職の中途採用では即戦力を選ぶのが基本なので、企業のニーズに合った経験を積んでいる状況でなければなりません。
いつどんな企業でどの業務を担当するために転職するかをよく考え、必要な経験を積んだ上で転職するのが大切です。
キャリアアップの計画を早期に立てておくと理想的なキャリアパスを歩めるようになるでしょう。
キャリアアップを目指す転職においては転職エージェントの利用は必須です。
どのような企業でどのような経験が積めるのか、どのようなキャリアパスがあるのかしっかり確認したうえで転職を決めるようにしましょう。